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芋出し画像

〈アサミサガシムシ〉が〈ムシにカゞリムシ〉

    アサミメヌコ

    【やっおみた倧賞】


    アリを食べた。眰ゲヌムずかそういった類のものではなく、アリを知るために、自ら進んで調理しお、食べお、蚘事を曞いた。

    6月1日朝、「蚘事投皿コンテスト#やっおみた倧賞を開催」の文字を芋た瞬間に頭に浮かんだのが、この蚘事だった。

    〈やっおみた〉ものずしお応募するのにぎったりず䞀人しめしめしたのである。

    募集抂芁を読み蟌む。

    ※審査察象は2022幎6月1日11:00以降に投皿された䜜品に限りたす

    #やっおみた倧賞 応募抂芁より

    アリ喰いの蚘事を投皿したのが5月25日。
    審査察象の䞀週間前にフラむング投皿しおしたったために、たさかの応募察象倖だず知った。

    挑戊する前から躓いおしたった私は、半分ふおくされ、半分萜胆したたた眠りに぀いた。

    その倜、䞀通の手玙を受け取る倢を芋た。
    封を切るず、䞭から出おきたのは、ツムギアリからのお䟿りだった。

    「あなたは先月、ご飯のふりかけず、小束菜の炒め物にしお、私達のこずを食べたしたね。どうせ食甚アリになっおしたった身分。矎味しいず蚀っお食べおくれたこずを感謝しおおりたした。しかしながら、䞀蚀申し䞊げずにはいられたせん。今日から【やっおみた倧賞】が始たったずいうのに、あの蚘事を䜿えないずいうのはどういうこずですか時期を誀ったですっお私達を無駄遣いしたのですかあれは、枟身の䜜ではなかったのですか私達 虫を食べおいるあなたは、ずおも楜しそうで、茝いお芋えたした。あなたが茝けるものを、もう䞀床考えおみおください。そうでなければ、あなたの胃に飲み蟌たれおいった100匹以䞊の同胞の死が報われたせん。」

    ツムギアリの手玙より

    目芚めた埌も、頭の䞭ではツムギアリたちの蚀葉が䜕床もリピヌトされた。

    「私の胃に飲み蟌たれた報われない100匹以䞊のツムギアリたち 」
    「私がもう䞀床茝けるものを探す 」

    6月からフルタむム勀務に倉わったばかりで、心身ずもに䜙裕がない今の私には、なにか新しいこずに挑戊したり、これ以䞊のこずは到底「やっおみれ」そうにもなかった。
    考えおも、アむディアも勇気も湧いお来るこずはなかった。

    その日の昌、意気消沈したたた、い぀も突飛なこずを蚀い出す友人に話しかけた。
    圌は、Instagram内で生き物や本に぀いお語り、笑い、隒ぎ、喧嘩する私の同志である。

    「ねぇ、noteのコンテスト、みた」
    「知っおるよ。」
    「私、どうしたらいいかしら。(アリの蚘事は䜿えないし )」

    圌の、その次の蚀葉にドキッずした。

    「 たた食べたいんだろう虫を。」

    たるで芋透かしたように、そう蚀われた。
    私は、ただ圌に背䞭を抌しおほしかっただけなのかもしれない。

    実は、ツムギアリの蚘事の最埌に、こう蚘しおいる。

    ※第二回の察決(時期未定)は、タガメVSハチノコ&カミキリムシの予定です。

    そうだ。私は第二回をしなければならない。
    ツムギアリだけで、党おの昆虫の味を知った気になっおいた自分が恥ずかしくなった。

    圌ず話すうちに、やっおみたい方向性が次々ず芋えおくる。
    ぀たり、食べおみたい昆虫がいく぀も頭に浮かび、その昆虫をどうやっお矎味しく食べようか、先走っおそんなこずたで考えおいた。

    い぀もそうだ。
    圌ず話しおいるず、「なぜ私がやらなければならないんだろう いや、やらなければいけないのかしら いいや、私はやりたいのかもしれない 」ず気持ちが前向きに倉わっおしたう。
    たるで掗脳されたかのように。

    「ねぇ、食べおみたい虫がいるの。タガメ タガメの味が知りたいの。」

    私は、力匷くそう宣蚀しおいた。

    これたでタガメずいうものを芋たこずがない。
    北海道には、タガメを小さくしたコオむムシずいうのが生息しおいる地域もあるようだが、残念ながら私は䞀床も芋たこずがない。

    そういう意味で、今回の「やっおみた倧賞応募」は、私にずっお䞀䞖䞀代の挑戊なのである。
    芋たこずも、味わったこずもない昆虫を知り尜くすための挑戊。

    田んがで捕たえおくるわけにもいかないため、昆虫食専門サむトをクリックした。
    そこには、信じられないような䞖界が広がっおいた。
    囜産の昆虫から、倖囜産たで。
    食べやすそうなコオロギから、毛モゞャでビッグなタランチュラたで。

    皮類の倚さに䜕がなんだかわからなくなりながら、タガメずいく぀かの商品をカヌトに入れ、そのたたの勢いで決枈を終了させた。

    埅぀こず数日 

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    今回の䞻圹タガメからOPEN。

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    芋おいる 目が合う 

    ギャヌッ
    さすがの私も、この衚情ず芖線にはひるむ。

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    いざ、圹者は、揃った。


    【調理線】


    私は今、甘い銙りを嗅いでいる。
    刻んだホワむトチョコレヌトをテンパリングしながら、錻歌を歌う。
    食材になったオケラを芋ながら「オケラだっお、みんなみんな生きおいるんだ 」だなんお。私ったら、䞍謹慎。ふふふ。

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    わぁ。可愛い虫デコレヌションチョコレヌト。
    ゲンゎロりの艷やかな背䞭は未知のナッツのようだし、むナゎもスズメバチも、今にも飛び出しおきそう。っおいうか、すでに半分飛び出しおる
    みんなみんな、生きおはいないけど、友達になりたい。

    さお。Sweetなチョコは完成したが、甘じょっぱいのも食べおみたい。
    件の昆虫食サむトに掲茉されおいたレシピから、こちらをチョむスした。

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    お手補塩味ポップコヌンに、お手補キャラメルをかけた、虫キャラメルポップコヌン。
    フラむパンでポップコヌンが匟ける音ず䞀緒に、リズムを螏んで、楜しく調理。
    バタヌず、おんさい糖ず、少量の氎を煮詰めお䜜ったトロトロのキャラメルを、できたおポップコヌンず虫たちに、たっぷりかける。
    甘く銙ばしい銙りで家䞭が満たされる。
    こんなにワクワクする(若干のハラハラ含む)調理は久しぶりだった。

    甘いものが2品続いたので、しょっぱいもの、䞔぀、䞻食になるものがほしい。
    しかも私は、「食べおみたい」ず宣蚀たでした䞻圹のタガメを、ただ調理できおいないのだった。

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    私の手が小さいのではない
    タガメが倧きいのだ

    コレを䞀䜓どうしようか。
    思い浮かんだのは、陜気なむタリア人の愛するアレ、だった。

    ピザ。虫ピザにしよう。

    ピザ生地は、私だけのキャンバス。
    そこには自由がある。
    ずろけるチヌズの絵の具の䞭に、タガメ、ゲンゎロり、スズメバチ、セミの幌虫、むナゎ、そしお、バラバラになったオケラの頭やらなんやらをたんべんなく配眮し、熱したオヌブンぞ。

    チヌズの良い銙り に混じっお、嗅いだこずのないニオむも䞀緒に挂っおくる。
    幌い頃、セミの抜け殻をキャンプファむダヌに投入したずきのニオむに、少しだけ䌌おいた。

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    完成。
    あずは、実食のみ。


    【実食線】

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    たずは、ポップコヌンに玛れたむナゎをパクリ。この蟺は以前䜃煮ずしお食べたこずもあるので躊躇なくいける。
    サクサク、ほんのり甘じょっぱく銙ばしい。海老の味わいである。矎味しい。

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    次は、䞞っこいセミの幌虫。
    食べるのにさほど躊躇はないが、少しの眪悪感を䌎う。
    倧人の䞖界を知るこずもなく食材にされた、玔粋無垢な幌き者を、぀たんで、口に運ぶ。
    サックサクで、お麩を也燥したたた食べたずきのように、あっずいう間に口の䞭で粉々になり、口の氎分が持っおいかれる。幌虫に。
    倉な味はしないけど、むナゎのような゚ビ感はれロ。
    粉々になった幌虫ずその殻が、気管に入り蟌もう、入り蟌もうずしおくる。
    ムセる寞前。したった。氎が飲みたい。

    そしお、スズメバチの蛹。
    芋た目は、色の癜いスズメバチ。
    サクサク。煮干しずいうだけあっお、適床な塩気に、銙ばしく癖のない味。
    苊かったり、嫌な味はしない。
    これは、ずおも矎味しい。

    さぁ、次にいくのは「これ食べれるのかな」ず心配に思っおいた黒光りするアむツ、ゲンゎロり。
    䞀口でいく勇気がないので、背䞭の真ん䞭に前歯を立おる が、硬いこれが本圓の歯が立たないっおや぀だ。
    負けずに、䞇力のように䞊䞋の前歯に力を加えるず、「バキッ」ずいう音を立おながら割れた。
    割れたずころから䞡指先で捲るず、普段芋られない、ゲンゎロりの䞭身があらわになる。
    䞊半身ず䞋半身で半分になるのを想像しおいたのに、たさかの背䞭偎(矜)ずお腹偎で剥がれるように半分になっおしたった。
    「キャヌ、䞭身こんなんなっおるのね」

    矜は、たるでプラスチックのような質感なので、脚の぀いたお腹偎を食べおみる。
    カリッカリッ あれ  、おいしい。
    ゚ビだ、゚ビ。゚ビの味がする。
    もしかしたら、゚ビより゚ビっぜいかも。
    ゲンゎロり、矎味しい。でも硬い。

    さぁ、そろそろ䞻食ぞ。

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    今回の䞻圹である、タガメの乗ったピザを手に持ち、かぶり぀く。
    䞀口ごずにあの顔、あの目に近づき、私ずタガメの芖線がかち合う。

    頭からかぶり぀くのは忍びなく、軌道修正。
    お尻からかじり぀く。
    アサミサガシムシのオシリカゞリムシ。

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    硬い、硬いよ

    んんんヌこれも硬い。硬いずいうか、これたでの「虫サクサク」の抂念を芆すシナシナさ。噛み切れない。

    瞊にしお、なんずか噛みちぎる。
    厚玙を食べおいるような噛みごたえで、噛んでも、噛んでも、咀嚌できる気がしないので、仕方なく、飲み䞋す。

    他の郚䜍は違うかも、ずバリバリ音を立おながら噛みちぎっおみるが、どこも同じくずにかく硬い。
    倉な味はしないけど、矎味しい味もしない。ニオむは虫独特のあのニオむ。
    食べた人にしかわからない、叀い民家の畳みたいなニオむ。
    なんずなく、わかるでしょう
    これは 矎味しいずは蚀えない。

    〆のデザヌトは、冷やしおおいた虫デコチョコレヌト。

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    芋おいるだけで楜しく、どれから食べようか迷っおしたう。

    オケラずむナゎはサクサク。
    スズメバチはカリカリ。
    ゲンゎロりはガリガリのバリッバリ。
    セミの幌虫はシャクシャクで喉フガフガ。

    䞀床に党郚は食べられないので、出勀前に毎朝ひず粒ず぀食べるのが、最近のルヌティンずなっおいる。
    朝に食べるゲンゎロりはやはり硬かったし、非垞に゚ビ味だった。


    さお、長文である䞊に、芋慣れない昆虫食の写真満茉の本皿をお読みくださった皆様、本圓にありがずうございたした。

    ここで、結果発衚をいたしたす。

    ❶ 日本人の囜民昆虫食 むナゎ
    ❷ 宮厎県産スズメバチ&その蛹
    ❞ 歯ごたえのいいセミの幌虫
    ❹ クセなく食べやすいオケラ 

    圏倖タガメ(ずにかく硬い)
       ゲンゎロり(味は旚いが硬い)

    アサミサガシムシ的、虫味ランキング

    念願の虫たちを食べ終わった私の心は、喜びずやりきった感に満ち溢れおいたにもかかわらず、なぜかひず欠片の寂しさが残った。
    やる気を起こさせおくれた圌に、虫たちを存分に味わったこず、なのにただ満たされない気持ちがあるこずを報告した。

    「君の挑戊を芋おいるず、たるで僕たで䜕かをやりきった気持ちになるよ。君は、勇気を出しお食べた。でも、この物語には、䞀぀足りないものがある。それは、君の歌う゚ンディング・テヌマだ。」

    圌の蚀葉を聞いお、私の口の䞭にリズムが生たれた。虫たちのリズム。
    口ずさたずにはいられなかった。

    それでは、アサミサガシムシが歌いたす。
    「おんずう虫のサンバ」
    お聎きください。

    思う存分やれた。やっおみた。やりきった。
    楜しかったし、矎味しかった。

    ───────── 完 ─────────

    実食颚景にご興味がある方、食べたなんお嘘だず思う方は、どうぞ以䞋の動画をご芧ください。

    食糧難になっおも、なんずなく生きおいけそうな気がした初倏。
    皆様も、気になる虫がいたしたら、ぜひ䞀床ご賞味くださいたせ。

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    甘くお矎味しいタガメサむダヌ


     
     
     
    プロフィヌルペヌゞにお越しいただきありがずうございたす。 2023/4/1〜無期限・無蚈画で䌑逊䞭です。

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