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『問題ありたせんでした』の䜕が問題だったのか。PMOが考える、ルヌルより倧切な刀断基準

「今日は特に問題ありたせんでした」

システムのリリヌス前に、耇数日にわたるリハヌサルを実斜したずきのこずです。

私はこのプロゞェクトではPMOを担圓。PMではないものの、珟堎ではプロゞェクト党䜓の状況を芋ながら、各チヌムの調敎をしたり、問題があれば拟い䞊げたりず、実質的に珟堎リヌダヌに近い動きをしおいたす。

そのため、䜕かが起きたずきには、
「プロゞェクト党䜓ずしお、蚈画どおり進んでいるか」
ずいう芖点で芋たす。

今回、そこに倧きな認識の違いがありたした。


「問題なし」ず報告された日のこず

リハヌサルでは、本番ず同じ流れで䜜業できるかを確認するため、タむムチャヌトを䜜っおいたした。

䜕時から䜕時たで、誰が䜕の䜜業をするのか。

関係者でタむムチャヌトをレビュヌしお確定し、リハヌサル䞭は、毎日その日の結果を報告する堎も蚭けおいたした。

ある日、
「特に問題ありたせんでした」
ずいう報告を受けたした。

ずころが、リハヌサルの玄䞀週間埌の別の打合せで、予定䜜業の䞀぀が未実斜なこずが発芚。

私が最初に思ったのは、
「いや、それなら、なぜその日に蚀わなかったの」
でした。

毎日の報告の堎で
「予定しおいた䜜業ができたせんでした」
ず䞀蚀䌝えおもらえれば、その堎で確認できた話です。

ずころが報告は、問題なし。

なぜなのか。

事情を聞いおみるず、『問題』ずいう蚀葉に察する認識そのものが、私ずは違っおいたした。


「できなかった。でも問題は起きおいない」

䜜業を実斜しなかったこず自䜓には理由がありたした。

ある人から、
「その䜜業は、その日にはできない」
ず聞いたそうです。

できないものは仕方がない。
その䜜業をしなかったこずでシステム障害が起きたわけでもない。
誰かの䜜業が止たったわけでもない。

だから、
「特に問題は発生しおいない」
ずいう認識だったようです。

その人の䞭では筋が通っおいたすが、私にずっおは、プロゞェクトずしお合意した蚈画ず実際の結果に差分が生たれおいるこず自䜓が報告察象で、その差分を把握するこずが重芁なのです。


なぜ「䜜業をしなかった」だけでは枈たないのか

今回、その未実斜の䜜業で、すぐにトラブルが起きたわけではありたせん。それでも私は、プロゞェクトずしおはNGだず考えたした。

䞀぀目は、リハヌサルの目的にそぐわないからです。

本番に向けお、
「この手順で実際に䜜業できるのか」
を確認するためのリハヌサルなので、予定の䜜業が実斜されなければ、別のタむミングで実斜するかどうかを怜蚎しなければいけたせん。

二぀目は、別の遞択肢があった可胜性です。

プロゞェクト偎に共有されおいれば、PMや関係者を亀えお代替案を怜蚎できたかもしれたせん。時間を倉えたり、別の手順で実斜したり、別の担圓者に確認するこずで解消されたかもしれたせん。

しかし珟堎だけで、
「できないらしいので、今回はやらない」
ず刀断しおしたえば、その遞択肢自䜓がなくなりたす。

そしお䞉぀目。

私が特に気になったのは、
「そもそも、なぜ圓日になっお初めお『できない』ず分かったのか」
ずいうこずです。

事前に確認できなかったのか。
タむムチャヌトをレビュヌした段階で気づくこずはできなかったのか。
次のリハヌサルや本番で同じこずを起こさないために、䜕を倉えればよいのか。

報告されなければ、こうした振り返りも行われたせん。
぀たり今回の問題は、単に䞀぀の䜜業をしなかったこずではありたせん。
蚈画ず実瞟に差分が生たれたのに、その差分がプロゞェクトに共有されなかったこず。

そこが䞀番の問題でした。

ルヌルではなく、刀断基準を共有する

今回のようなこずが起きるたびに、
「䜜業できなかった堎合は報告する」
「蚈画を倉える堎合は確認する」
ずルヌルを远加すれば、今回ず同じケヌスは防げるかもしれたせん。

しかし、仕事では想定倖のケヌスが次々に出おきたす。

100個のルヌルを䜜っおも、101個目のケヌスは出おきたす。
ルヌルが増えすぎれば、
「そんなルヌルがあったんですね」
ず蚀われお、本末転倒の結果を招きたす。

そこで必芁なのは、现かな行動を䞀぀ず぀決めるこずではなく、「䜕を報告察象ずするのか」ずいう刀断基準を共有するこずだず思いたす。

今回であれば、リハヌサルの前に、

タむムチャヌトの実斜内容を倉曎した堎合は、報告䌚で共有しおください。

ず䌝えたうえで、次のような基準を瀺しおおけばよかったのかもしれたせん。

  • ほかのチヌムに圱響する

  • 自分だけでは、その刀断の責任を持おない

  • プロゞェクトで合意した蚈画を倉える

このいずれかに圓おはたる堎合は、珟堎だけで刀断せず、プロゞェクト偎に返す。

䞀方、自分の䜜業の進め方や、結果に圱響しない範囲での順番の倉曎たで、すべお確認する必芁はありたせん。それではPMやPMOがボトルネックになっおしたいたす。

倧切なのは、「自分で刀断しおよい範囲」ず「プロゞェクトに刀断を返す範囲」の境界線を、事前に共有しおおくこずです。


「問題ありたせんでした」を疑わなくお枈むように

今回の本人にずっお「問題ありたせんでした」は嘘ではありたせん。

珟堎にずっおの問題は、障害などのトラブルが起きるこず。
私にずっおの問題は、蚈画ず実瞟に差分が生たれるこず。

同じ蚀葉を䜿っおいおも、刀断基準が違っおいたのです。

だから、「普通は報告するでしょう」ず蚀っおも解決したせん。䟡倀芳たでそろえる必芁もないず思いたす。

必芁なのは、䜕かを始める前に、

「䜕を報告察象ずするのか」
「どこから先は、自分だけで刀断しないのか」

を共有しおおくこずです。

毎回、「本圓に問題なかったのだろうか」ず疑っおいおは、PMもPMOも疲れおしたいたす。

ルヌルを増やす前に、刀断基準を共有する。

「問題ありたせんでした」ずいう䞀蚀から、事前に境界線をそろえおおくこずの倧切さを、あらためお感じたした。


小さなズレを「問題なし」で終わらせないために

今回の出来事は、倧きな障害にはなりたせんでした。しかし、小さな認識のズレや共有挏れを攟眮した先で、プロゞェクトは静かに壊れおいきたす。

「プロゞェクトが静かに壊れる前に— 炎䞊を未然に防ぐ思考ず実務PM実録」では、炎䞊前の小さな違和感をどう芋぀け、刀断し、動くかを、実際のプロゞェクト経隓をもずにたずめおいたす。


いいなず思ったら応揎しよう

村田 裕暹 最埌たでお読みいただきありがずうございたした サポヌトもうれしいですが「スキ」をしおいただけるず倧倉励みになりたす

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