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「大丈夫」は自分で作る|むみ

    課長は負けない人だった

    わたしは今、田舎の小さな会社で事務員をしている。
    会社で過ごしていてふと思ったこと。

    「俺は営業っていう仕事が大好きなんだよね」
    昼休みの名残が残った眠たい空気の事務所内で、唐突に隣の部の課長が自慢話を始めた。事務所の中にはわたしと、同期の同級生の女性社員と課長しかいなくて、なんとな〜く二人で課長の話を聞く流れに。
    先方の話は黙って聞くとかありきたりな話ばかりだったけど、うまく仕事サボれるなーなんて考えながら、適当に相槌を打っていた。

    「この会社で本当の意味での営業なんか、指折り数えられる数しかいないよ」と、これまで自分がいくらこの会社に利益を出してきたかって話してた。いつも部下からSOSの電話がくると人一倍ヤダヤダって騒ぐのに、自分の“営業”という仕事をそんな風に思ってたんだって、少し意外だった。

    課長は事務仕事がすごく苦手で、うまくいかないとギャンギャン声をあげて事務員に助けを求める人だった。分からないことは素直に分からないと言うからなんか拍子抜けすることもあって、他の管理職と違い、同じ空間にいるとすごく人間らしさを感じるから、わたし自身は魅力のある人だなーと思っている。でも課長のことを低く評価している人たちも多い。
    声だけ大きくて(笑)仕事ができないとか、指導力が低いとか。

    そういう風に言われていることを課長はよく理解しているみたいで、その日も「でも俺、本社では”声聞くと頭がおかしくなる”って言われてるよね」と笑ってた。
    わたしも薄く笑い返したけど、そんな風に認めてほしくはなくて「でもわたしはそんなことないと思ってますよ」と明るく返したら「わかってるよ。でも、俺は大丈夫。俺が営業として交わした契約は本物で、消えないから。これがある限り俺は何にも気にならないから」と返された。

    本物の自信すげー。

    課長の仕事面でのリアルと評価に関してはわたしには分からない部分だけど、形のない「自信」という物体が実際に見えたかも! って勘違いするくらいの本物の自信に、すごく驚いた。

    課長の人間らしい空気感の中に、毅然とした雰囲気がいつも混ざっているのは、自分の中に確固たる自信があるからだったんだ。


    わたしって、自分の中に「大丈夫」があるのかな

    昔から「気が弱いね」「人の顔色ばっかり見てるね」「気にしすぎ」みたいなことを数えきれないほど言われてきた。
    傷つくのがすごく怖くて、何かして怒られないように、人に嫌われないようにしなきゃ、という気持ちが強い。正直今も。

    それって、他人軸で自分が「大丈夫」かどうかを決めてたんだなって気づいた。

    他人に自分のことを決めてもらうのって全然生きやすくないし、苦しくて不安定な日々も多い。
    いつも不安定だから、自信もついてこないんだな……とも今回思った。

    今すぐ課長みたいに自分の確固たる何かを作るのは難しいなって思うけど、日々いろんなことに楽しさを感じたり、達成感を見出したりしていく中でいつか大きい「大丈夫」を育てていけたらいいな。

    課長の長い自慢話、たまにはいいことある♩
    でも、長すぎるからたまににしてくださいね。

    みなさまもご自愛ください

    mumi!

     
     

    むみ

     
     
    味のある女になりたい じぶんのこと、備忘録、音楽のことなど。 たまにゆるく執筆 #mumiのひとりごと

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