メインコンテンツへスキップ
見出し画像

神海戦士エルマーレ 第1話「戦士の目覚め」Part9 #エルマーレ

    総合目次へ
    プロローグ
    Part8


    (これまでのあらすじ)
    <焼却衆>の邪悪な力により巨大化復活を遂げたオーロックス焼却獣。
    しかし諦めない碇と奈海の前に<海の民>セイレンと三体の守護神が姿を現した。遂に覚悟を決めた碇は、戦士として守護神との一体化を果たす。
    決着の時は近い……!!


    セイレンの声を背に、碇は……エルマーレは跳んだ!!
    「トゥリアアアァーッ!!」
    宝玉の直上に碧い光の魔法陣が多層展開し、彼の姿は輝きと共にその内側へと消える。

    「……頼んだわよ。海の戦士さん……」


    一方、遠く深い海底の聖域では珊瑚玉座に座すひときわ壮麗な佇まいの人魚が目を細め、呟いた。

    「……遂に、この時が来てしまったのですね……守護神の力をお借りする時が」
    そこにもう一人の人魚が泳ぎ来て恭しく口を開く。
    「ウェパル様、セイレンさんからの報告です。新たな海の戦士が守護神様とひとつに」
    玉座に座す聖域の守護者……ウェパルは長い蒼髪をかき上げながら答える。
    「そうですか……今度こそ悲劇では終わらせない、そんな気がします」
    彼女の言葉は希望に満ちていたが、その眼差しは何処か遠くを見ているようだった。

    「貴方たち、頼みましたよ……!」


    「……これは、もしや……?」
    次の瞬間、碇は見渡す限り青い輝きの渦巻く空間にいた。
    水の冷たさや沈んでいく感覚は無く、ただ優しげな浮遊感……そう、碇がエルマーレに変身した時と同じだ。
    エルマーレが気合と共に身構えると、白亜龍も眼を光らせ咆哮をあげる!
    「ゴォオオオーンッ……!!」

    (碇くん、いけるの?)「ああ、だいたい分かった!」
    白亜龍はエルマーレの意思に寸分違わず追随、巨大焼却獣が吐き出した火球を潜水回避し、足元からの角かち上げで反撃!

    「ゴォオオーンッ!!」「グオオオオ!?」

    「よし、まずは一発!」(気をつけて、重いのが来る)
    反撃のヘビー級マウントタックルを反転しつつ長い龍の尾で受け流す、致命的一撃回避!
    『初めてにしてはやるじゃない、新しい戦士くん』突如として操縦空間に響く親しげな女性の声。
    体勢を崩した巨大焼却獣を尾びれで痛打した白亜イルカが跳び戻ると、彼女は名乗った。
    『わたしは<海の民>のメロウ。この子は守護神マーレドルフィン!』
    再び口内に紅蓮の炎を蓄える巨大焼却獣だが、白亜海亀が放った光弾により発射を阻まれた!計り知れぬ年輪を重ねた男性の叱咤が響く。
    『油断禁物也!……儂の名はイソラ、マーレタートルの御力を借りる者』
    「二人ともありがとう、助かった」

    「グゴオオオ……!」顔面での爆発に巨大焼却獣がよろめいた!

    (チャンスよ、碇くん!)奈海の声がマーレアンカーから響く。
    「……奈海、メロウさん、イソラさん、一気に行きましょう!!」
    『そうでなくっちゃね、戦士くん!』『承知しておる、若き戦士よ!』

    「ゴォオオオーンッ……!!」白亜龍・マーレドラゴンのあぎとが開き蒼白い息吹が巨大焼却獣へと収束してゆく!
    「キュイイィーン!!」「オロロロオーン!!」
    同時にマーレドルフィンの額から振動波、マーレタートルの甲羅からは連装ロケットが……虎の子の武器が同時に叩き込まれ、紺碧の光が連鎖爆発を起こす!
    「やったぜ!」(いいえ、まだみたい)

    何たる執念か!大角が途中から折れ火花を噴いているがなお巨大オーロックス焼却獣は倒れぬ。そのたてがみには過剰な熱量が宿っている……。
    「グオオオオォーッ!!」
    腕を大きく振るうと共に放たれた爆風が海の守護神達を容赦なく責め苛む!


    『ちょっとちょっと嘘でしょ!?』『焼却衆ども、ここまで力を蓄えていたか!』
    「打つ手は……なにか」碇は思い出した。セイレンの言葉……。

    (守護神様が完全な力を発揮するには、地上の民と海の民の力を一つにした戦士の助けがいるのよ)

    「俺がやるってことか……頼む、また俺を導いてくれないか」
    覚悟を決めマーレアンカーを握る。奈海が握り返してくれたように思えた。


    マーレアンカーから光が溢れ、白亜龍が紺碧の光に包まれた。

    『もしかしてこれってアレだよね?わたしも行く!』メロウと白亜イルカも光り輝きながら追従!
    『……やはりお主はまことの勇者であったか』イソラと白亜海亀もそれに続く!


    「マーレドラゴン・コネクトライジング」


    おお、見よ!
    巨大なる白亜龍が空中に舞い上がり長大な尾は分離して太刀に変形、秘されていた白亜巨神の脚があらわとなれば龍の四肢は腰と肩の装甲に変化。
    それぞれ変形したイルカは銛を備えた右腕に、海亀は盾と砲を備えた左腕となって合体!
    そして龍の頭部が巨神の胸部に移動し威圧的な胸当てとなる!

    それと同時に、海神の頭部が巨体の頂からせり出し変形合体した白亜巨神の全貌をあらわとした!

    『海神来臨、マーレダイリュウグウ!!』


    海底を踏みしめる巨神の翠の眼が光り、対峙する巨大焼却獣を見据えた。



    【Part10に続く】


     
     
     
    パルプ小説メインにたまに詩や自作音楽なども出していく創作アカウントです。 平成特撮リスペクトオリジナルヒーロー小説「神海戦士エルマーレ」現在連載中。 (※狂っています。本アカウント及び提供するコンテンツの正気は保証できません)

    あなたへのおすすめ