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夜と本と星|小さな紙ものを手作りする静やかな夜、本屋「とほん」さんの栞展に向けて。

    くまのマフィン


    この冬、夜ごとに栞のことばかり考えています。

    栞を作りたいと思ったのはちょうど1年前のことでした。
    紙を切ったり貼ったりしてかわいいオリジナルキャラクターのイラストを描かれるみっちさんの、栞展に出品された作品と出会ってからです。


    ✳︎



    栞展は真冬の2月に、奈良県にある「とほん」という本屋さんで開催されていました。

    それからその本屋さんのInstagramで紹介される本を見るにつけ、自分がほぼ100%の確率でかなり好きかも、読んでみたい!と思うことがわかり、ついには本の定期便「とほんのいつもの」(本屋とほんが自信を持っておすすめする定番本をお送りするコースです、とのこと)を注文し、楽しみに待っているこの頃なのです。
    (記念すべき1冊目は「月とコーヒー」でした)

    さて、また2月がやって来ます。
    まだ手もとにできあがったものがないまま、栞展にエントリーするのはずいぶん勇気がいることでした。
    それでも1年越しの憧れです。
    この度、本屋「とほん」第12回栞展に出品することになりました🔖





    頭の中のものを紙の上に


    栞を作るとしたら。
    そう考え始めた1年前に思いついたのは

    「ここで、待ってるね」
    「おやすみなさい、また明日」

    というふたつの言葉でした。

    それから数ヵ月スケッチをしながら、寝る前に本の中で待っていてくれる「栞の約束」と、くまが星にまつわる本を読んで友だちを思う「リトルスター」の詩ができました。
    それらの言葉から思い浮かぶ絵を描いていきます。

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    「栞の約束」ラフスケッチ
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    「リトルスター」ラフスケッチ



    カラーインクと鉛筆で絵を描く


    本屋とほんさんに自己紹介を提出するために文章を書いている中で、今回の栞の題が「夜と本と星」に決まりました。
    言葉があると、それが道しるべのようになり絵を描くときの迷いが少なくなるのです。

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    アナログなカラーインクの色つけは
    あえてやり直すことはせず
    そのときの色のにじみを活かして

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    お気に入りのインクの色は決まっている
    にじみの行方がわからず息をとめ
    描き終えるとほっと息を吐く



    原画を新しいプリンターで印刷


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    ポストカードの大きさの水彩紙にイラストと
    裏にはブルーの文字で詩の言葉を印刷


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    この紙はホワイトワトソンという真っ白な水彩紙で
    いつも原画に使用している紙と同じもの


    ちょうど作品集のZINEの制作中に家のプリンターの調子が悪くなってしまい、新しくランクアップした機種を購入しました。
    とは言え原画をスキャンする性能には限界があり、印刷で変わってしまう色味を見るたびに「原作と映像化は別のものでそれぞれがいいもの、原画と印刷物もそれと同じ」と自分に言い聞かせます。
    カラーインクは発色のよい画材でごく淡い色も表現できるため、印刷すると差が出て毎回愕然とするのですが、数日かけて眺めているうちに、印刷された色もいい味だと思えるようになるのでした。



    栞はベッドと本のかたち


    栞に使うのは国産のフェルトマークの風合いがやさしいマーメイドという紙です。
    ポストカードのサイズの紙より少し厚めで、ナチュラルな乳白色に印刷しています。

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    朝から午後、夜へとうつろう
    モチーフのベッドに眠るくま
    と
    夜空の表紙の本のページを
    めくってのぞいているくま
    を
    1枚ずつハサミでちょきちょき


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    今回の栞デコレーションチーム

    うちに前からある銀の刺繍糸
    久しぶりの手芸店で選んだ細いリボン
    銀色とブルー2種とイエロー
    直径2mmの穴あけ
    ぺんてるのスターフレークブラッシュは
    新宿世界堂でも売切れでAmazonで購入


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    銀の箔押しをするような気持ちで
    小さな星をひとつずつ刺繍


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    きらきらのグリッターだけのインクで描ける
    スターフレークブラッシュのシルバーで
    星やモチーフに小さなきらめきを



    ひとつぶと空と風を追いかけて



    やわらかなひびき。
    しおり。

    しおりの語源は「枝折しおる」。山道などで、道しるべとして枝を折ることから来ているそう。
     

    みっちさん「本の旅の 道しるべ」より


    いつも楽しく味わって読み、作品を見させていただいているみっちさんの記事から、栞展のことや本屋とほんさんのことを知りました。

    ひとつずつの絵柄の後ろに物語があること、栞を日常と本の世界を行き来するための鍵と表現されていることがとても印象に残り、みっちさんを追いかけて栞を作ってみたいという気持ちになったのでした。

    小さな紙ものをちまちまと作る夜は音もなく静かです。
    手を動かしながら頭の中のものをかたちにしてゆく、まるで思うままに遊ぶ子どもになったようにしあわせで自由な時間となりました。



    本屋とほん第12回栞展
    2026年2月6日(金)~2月25日(水)

    どうぞよろしくお願いいたします🧸🔖



    ✳︎



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    考えてみると実は栞を買うことはあまりなく
    思い出のお店のコースターや
    気に入ったDMやチケットの半券も
    かわいい洋服のタグも栞にしている


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    ポストカードにもなる栞と
    銀の星付きのダイカット栞

    これからおめかしをして
    すっかりできあがりましたら
    栞展のお知らせを
    改めていたします



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