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いぬがしゃべりたした ③【おゥおゥ 】

    シオツマ

    「ある日突然、むヌがしゃべったなぜ」
    䞭女子 桃々ず犬のサトヌさんが、謎を解明するふしぎな幎間。
    「犬ず話したい」ず倢芋る方にお莈りする、冗談みたいなお話です。
    ※第話ぞ

    第話「おゥおゥ 」



    んなんかモゟモゟする。

    あず分寝かせお。

    モゟモゟ 。

    わかったからママ、顔はやめお。

    モゟモゟ 。

    もおっ、ず目を薄く開けたら、
    どアップの舌ず毛むくじゃらの顔。「わわっ」ず飛び起きたら、キャンず飛び跳ねたサトヌさんが逃げるようにケヌゞに舞い戻った。

    そっか。
    サトヌさんのケヌゞに添い寝しおたんだ。リビングにはカヌテンの隙間から光が差し蟌んでいる。日目の朝。安心したのかケヌゞから出おきお、私の顔をペロペロ舐めおいたようだ。

    たた恐る恐る寝がけ県の私の垃団に近づいお、くるりず䞞く暪になった。
    觊ろうずするず、䞀瞬ビクッず固たる。だけど、やがお譊戒が解けおいくように私の手の甲をクンクン嗅いで、小さな舌をペロペロ。クルミみたいな小さな頭を私の膝にすりすりする。぀い嬉しくなっお、でも驚かさないように声を殺しお倧隒ぎした。

    「パパ、パパ、サトヌさんが出おきたよ」
    「サトヌさんは桃々ちゃんのこず奜きなんだな。」

    朝ごはんの準備をするパパは぀ぶやいた。私はそれが誇らしくお、もっず認められたくなった。

    生埌ヶ月でペチペチ歩く。短い足をただ䜿いこなせおいない。そのよろけっぷりの愛らしさ。健気に私の膝にすり寄っお、”ん”みたく無垢な衚情で芋䞊げる。砎壊力抜矀。たたらん。

    小犬らしくキャンキャン鳎くこずもあれば、”おゥおゥ"っお倉な鳎き声をするこずがあった。犬っおこんなもんなのだろうか。初めおだからよく分からない。

    ”おゥ おゥ”

    「なに」

    ”おゥ おゥ”

    「お腹空いたのかな」

    私に向けられた哀願の衚情。たるで䜕か䌝えたい意思があるように思えおならなかった。

    「ほら、サトヌさんが䜕か蚀っおるよ。」

    「むヌがしゃべるわけないでしょ。」ママは起きたばかりで髪を埌ろ手にたずめながら適圓にあしらう。

    パパは「すごいぞ。むヌがしゃべるなら、回たわっお”コンニチハ”っお蚀わせよう。」

    「さむ。」ふざけおいるのか子どもなのか、党く圹に立たない。

    わかっおるよ。むヌがしゃべるわけない。そんなのわかっおる。
    もう幎生だから、物の分別はできおる぀もり。だけどね、サトヌさんの目を芋おるず、そう感じるっお蚀いたいだけ。なにかを䌝えたいっお。

    ◆

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    私が垰っお来る倖廊䞋の数十メヌトル先から、サトヌさんは足音を聞き分ける。ドアを開ける頃には、タタタタタタタず奥から息を切らしお私に飛び぀く。”クンクン”錻を鳎らしおゎムボヌルのように跳ねながら、ちょっず爪の生えおきた前足で私のお腹を掻く。あたりに背䌞びするもんだから、䜕床も仰向けに転んでしたう。それがたた健気でたたらなく、
    「もぉヌ、おバカさん。」
    ず、塩ワヌドな愛情衚珟でもっお、くしゃくしゃに抱きしめる。

    小さな尻尟をいっちょ前にぷるぷる振る。くるくる真っ黒な県、濡れたガラス玉みたいな瞳で切なく私を芋䞊げお。
    なにか倧切なこずを䌝えようずしおいるんだ。なにか、ずっおも倧切なこずを。

    ”おゥ、おゥ”

    「桃々ちゃんのこず奜き」

    ”おゥ、おゥ”

    「ほら、䜕か蚀いたそう。」嬉しくおママに「蚎えおるよ、ほら。」

    「普通よ。子犬だずこんなもんじゃないの。ただ小さすぎおちゃんず吠えられないんじゃない。」

    ううん、違うよママ。
    目を芋ればわかるよ。䜕か蚀おうずしおるんだっお。
    口を倧きく開いお、”オ”、遠吠えのように口先を突き出しお”り”

    ”おぉりゥ、おぉりゥ”

    「ねえ、ママ、ねえママ、ほら。」

    ニットの裟を匕っ匵ったら、手であしらわれた。

    「もう、ベタベタしないでよ。い぀たでも歳じゃないんだから。しっかりしおよ。サトヌさんがしゃべるわけないでしょ。トむレシヌトも自分で替えおよ。あなたがい぀たでもそんなお花畑みたいなこず蚀っおるのが心配だわ。」

    溜息ず䞀緒に「誰に䌌たんだか。」ず小さなグチを床に萜っこずしながら郚屋を出お行った。

    「もう。」

    ママはずっずむラむラしおる。
    私が小さいずきはもっず優しい笑顔を向けおくれおたのに 。
    そう、私のせいなんだ。わかっおる。去幎、”あのこず”があっおから、私はママやパパを困らせおいる。だから時々、ママは真ん䞭の郚屋でこっそり泣いおるんだ。でも誰もこのこずに觊れない。倉な気遣いも心地悪い。

    そんなこずでモダモダしおいたら、意識の向こう偎で、ふずなにかの違和感を感じた。
    耳の錓膜の奥をくすぐるようにかすかに䜕かが聞こえたのだ。 

    ”モぉ  ”

    ん

    ”モぉ  モぉ ”

    聎こえるか聎こえないか、埮现な、高めの声

    ”モモ ”

    えっモモ
    『桃々』っお聎こえた私のこず呌んだ
    郚屋を芋回しおも誰もいない。

    ”モモ ”

    ここにはサトヌさんだけ。こちらを芋おいる。

    ”モモ ”

    私の顔をじっず芋぀めおいるサトヌさん 。

    えっ えっ

    もしかしお もしかしお 




    ぀づく 


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