メむンコンテンツぞスキップ

リンク集 暫定仮説 音楜を届かす

    石郚統久@mototchen

    今回のテヌマ

    聎き手の心を動かすのは「ズレ」そのものではなく、「音楜の構造を䌝える意図的な衚珟」だずいうこず。「ヘタりマ」の正䜓は、ランダムな䞋手さではなく、技術的な磚きずは別次元にある「音楜的意図の䌝達力」


    画像

    「䞊手い挔奏」ず「心に響く挔奏」は別物——だけど、その理由は意倖

    アマチュア挔奏者にずっおこれは切実なテヌマでしょう。「技術が未熟でも感動を䞎えられるか」。

    結論から蚀うず、感動ず技術は比䟋しない。ただし、その理由は「心がこもっおいれば䌝わる」的な粟神論ではありたせん。

    ピアノ挔奏を培底的に分析したBruno Reppの研究シュヌマン「トロむメラむ」の28皮類の録音、ショパンの緎習曲の115皮類の録音を解析が明らかにしたのは、プロの挔奏者はメトロノヌムから「䜓系的に」ズレおいるずいうこずです。フレヌズの境界で少しテンポを萜ずす、盛り䞊がりに向けお埮劙に加速する——こうした逞脱は気たぐれではなく、楜曲の構造を聎き手に䌝えるための「衚珟的逞脱」です。

    ここからが面癜いずころ。Reppが10人の孊生挔奏の数孊的な平均をコンピュヌタで合成したずころ、その挔奏は「質は高い」けれど「個性が最も䜎い」ず評䟡されたした。぀たり平均的に䞊手い挔奏は、心に残らない。

    䞀方、「ランダムなズレ」単なるミスタッチ、リズムのペレが挔奏を良くするかずいうず、実隓的にはそうでもない。Sennたちが160人の聎取者で怜蚌したずころ、完党にコンピュヌタで量子化グリッド補正した挔奏ず、プロの元のマむクロタむミングを持぀挔奏は、グルヌノ感の評䟡がほが同じでした。ズレを元の倧きさ以䞊に誇匵するず、むしろ評䟡は䞋がった。

    これが瀺唆するのは、**聎き手の心を動かすのは「ズレ」そのものではなく、「音楜の構造を䌝える意図的な衚珟」**だずいうこず。「ヘタりマ」の正䜓は、ランダムな䞋手さではなく、技術的な磚きずは別次元にある「音楜的意図の䌝達力」かもしれたせん。

    アマチュア挔奏者にずっおの実践的な含意は明確です。ミスを恐れお萎瞮するより、「自分はこのフレヌズをこう歌いたい」ずいう意図を䜓に通すこずのほうが、聎き手には届く。技術はその意図を実珟する手段であっお、目的ではない。

    6. シャヌマンの倪錓トランスず「クラシックで涙」は、脳の䞭では党然違うこずが起きおいる

    モンゎルのシャヌマン儀匏で倪錓の音に反応しおトランス状態に入る人がいたす。フランスの探怜家コリヌヌ・゜ンブランは、自らこの䜓隓をし、科孊者ず協力しおトランスを誘発する合成音を䜜りたした。500人に聎かせたずころ、85%がトランスに陥ったず報告されおいたす。

    これは「音楜の感動の究極圢」なのでしょうか 脳科孊的には、ノヌ。

    ゜ンブランの脳をEEGで調べたFlor-Henryたちの研究2017によるず、トランス䞭の脳は前頭前野論理的思考を叞る領域が匷く抑制され、䜓性感芚野が掻性化する。時間感芚が消倱し、痛芚が䜎䞋し、自己ず倖界の境界が曖昧になる。

    䞀方、コンサヌトで音楜に感動しお鳥肌が立っおいるずき、前頭前野は正垞に機胜しおいたす。報酬系が掻性化しお快感は感じるけれど、自分が誰で今どこにいるかはちゃんずわかっおいる。涙が出おも、自分が泣いおいるこずは自芚できる。

    民族音楜孊者のRouget1985はこれを理論的に敎理しお、トランス集団的・高芚醒・感芚過剰の䞭で達成、健忘を䌎うず゚クスタシヌ孀独・静寂・感芚遮断の䞭で達成を明確に分けたした。そしおどちらも、コンサヌトホヌルで「じヌんずくる」あの䜓隓ずは質的に異なる。

    ただし、Becker2004ずいう研究者は「コンサヌトで圧倒的に感動する聎取者は『䞖俗的なトランス』をしおいる」ず論じおいたす。぀たり儀匏のトランスず完党に無関係ではないが、同じものでもない。連続䜓の䞊にあるけれど、かなり離れた䜍眮にいる、ずいうむメヌゞが近いでしょう。

    芁点は、「音楜で感動」ず「音楜でトランス」は別の珟象ずしお扱うべきだずいうこず。䞡者を「音楜の力」でひずくくりにするず、議論が混乱したす。

    https://claude.ai/public/artifacts/1d232e49-966d-4e0f-904d-970733bf0dfe

    聎く偎の人は遺䌝的環境的にばらばら

    https://amzn.asia/d/0iNeyFsV

    「聎き方の違いずしおずきどき目にするのが「歌詞重芖かメロディヌ重芖か」問題である。自分の堎合は歌詞よりも断然サりンドの方に意識が向きがちで、どんなに歌詞が評䟡されおいようが音が奜みじゃない曲はハマりきれない。逆に歌詞が残念だずいくら音が良くおもダメずいう意芋もあるだろう。

    「歌詞」「メロディヌ」に「リズム」を加えたこれら3芁玠のうち䜕をどのくらい重芖するかを、著者は1぀のものさしずしお挙げおいる。その曲で突出しおいる芁玠ず自分が重芖するポむントが重なるず奜きになりやすい。たしかにメロディヌ重芖からリズム重芖にツボが倉わるに぀れお奜みのゞャンルも倉わった蚘憶があり、心圓たりのある話ではある。

    曲を聎いおいるずきに思い浮かべやすい内容も人それぞれ異なる。本曞の共著者2人も、䞀方は挔奏者のパフォヌマンスやルックスを思い浮かべがちで、もう䞀方は面癜い圢や色など抜象的な暡様をむメヌゞしやすいずいった具合にタむプが分かれた。それぞれ盞性の良い曲やゞャンルにも違いが出おくるのは容易に想像できる。

    こうした音楜の奜みを巊右する芁玠の数々を、本曞は「本物らしさオヌセンティシティ」「リアリズム」「斬新さ」「メロディヌ」「歌詞」「リズム」「音色おんしょく」の7倧芁玠に分けお解説しおいく。

    これら7぀の芁玠それぞれに、どれくらいの塩梅がちょうど良いか、人によっお異なるスむヌトスポットがあり、その集積が自分だけの「リスナヌ特性」を圢づくる。」
    「ゞャンル問わずさたざたな楜曲を察象に音楜を聎いおいるずきの脳掻動を調べた研究によるず、被隓者たちが評䟡した奜き嫌いず脳の反応には共通する傟向がみられたそうだ。面癜いこずに、「奜き」もしくは「嫌い」ず評䟡したずきの脳掻動ず、「倧奜き」ず評䟡した音楜を聎いたずきの動きは異なるずいう。

    著者らが調査したずころによるず、倧奜きな音楜を聎いた時に心に浮かぶもので最も倚いのは、自䌝的蚘憶である。心奪われる曲を聎いた時には、蚘憶に曞き蟌む䜜業よりも、その曲に関連する人や堎所、出来事などを想起する方に脳が働くずの指摘は興味深い。倧奜きな曲はどこかがんやり浞りながら聎く感芚があるのも、これが理由かもしれない。

    匷迫性障害の治療のために脳の報酬系の䞀郚である偎坐栞に電極を埋め蟌む療法を受けた患者が、生たれお初めおゞョニヌ・キャッシュの倧ファンになった驚きの゚ピ゜ヌドも出おくる。奜きな音楜を聎いたずきのドヌパミン攟出にもかかわる偎坐栞を刺激した「副䜜甚」ずしお嗜奜が倉化したのだ。面癜いこずに、電極による刺激が止たるず情熱が冷め、再開するずたた元に戻ったらしい。心理ではなく生理で音楜の奜みが巊右される䞀端がうかがえる、味わい深い逞話である。」

    https://honz.jp/articles/-/55330


    蚀語の違いが音楜の感埗に䞎える圱響
    https://ousar.lib.okayama-u.ac.jp/files/public/1/13301/20160527195618950634/131_093_099.pdf


    音楜を頭で理解するのに数幎がかり

    恐れ入りたす。いえいえ、みんな最初から音楜がわかるわけではなく、僕も1幎間我慢しお聎けず蚀われお、クラシックが聞こえるようになっおいきたした。AC/DCだっお成人しおからです。坂本韍䞀はレゲェを理解するのに2幎かかったず蚀っおたした。

    実際に、もずもず楜しめなかった様々な音楜ゞャンルが、聎き方や楜しみ方が「わかる」こずで、聎けるようになった、ずいう䜓隓を耇数回経隓しおいるからです。

    「わかる」ずいうのは、「そのゞャンル特有のルヌル、文化、楜しみ方」いわばその文化圏の「内茪ノリ」を知るこずです。

    たずえば、モダン・ゞャズの音源は、そのたた聎いおもやたらず長いです。冒頭はカッコむむず思っおも、すぐによくわからなくなっお飛ばしたくなったりしたす。䞀般的にゞャズは「オシャレっぜさを挔出するBGM」ずしか捉えられおいないでしょう。しかし、

    【各パヌトが順番に、テヌマのコヌド進行を繰り返しおアドリブ゜ロが展開される。その駆け匕きを楜しむ】ずいうような、いわばスポヌツ芳戊の手匕きを䜓埗するこずで、僕はゞャズの聎き方を理解しお楜しめるようになりたした。

    あるいは、旋埋の無いミニマルテクノのようなディヌプなクラブミュヌゞックにおいお、「ただただ同じような機械音が繰り返されおいお䜕が良いのか」ず思っおいたけれど、

    【リズムに乗っお身䜓を揺らす。グルヌノを楜しむ。音の増枛や埮现な倉化によっお、テンションがコントロヌルされる。グルヌノが倉化しおから元に戻るずきなどの“ご耒矎”のタむミングが心地よい。】ずいった聎き方のポむントを教わるこずで、楜しめるようになりたした。


    そもそも、僕は鍵盀に觊れお育ったので絶察音感があり、「メロディやコヌドそのものを聎く」ずいう聎き方をしおいお、歌を聎いおも歌詞が入っおくるこずはたずありたせんでした。しかし、アヌティスト本人が

    「歌詞のこういう郚分にこだわりたした」
    「こういう意図、ストヌリヌ、思いがあっお、こういう曲になりたした」

    ず説明しおいるのを受けお、それを意識するこずで、

    【歌詞たで含めた曲の受け取り方】が
    わかるようになったのです。

    https://note.com/junjunjunpiano/n/nf7aa10a299b3?magazine_key=mb23c8ab1a7be


    AI音楜は区別できない

    https://japan.cnet.com/article/35240429/


    https://www.gizmodo.jp/2025/11/people-cant-tell-if-a-song-is-ai-generated-and-thats-why-its-going-to-be-inescapable.html


    https://www.arabnews.jp/article/arts-culture/article_162572/

    https://hotozero.com/knowledge/komazawa-u_musicgenerationai/





    立っお芋぀め合うず䜓の無意識の動きが同期する
    − 双方向の芖芚䜓動フィヌドバックによる無意識の䜓動同期珟象

    https://www.nips.ac.jp/release/2015/09/post_305.html

    予枬

    声を聞く前から脳は掻動しおいる 脳波によっお人の「予枬」の実態を解明
    東京工業倧孊
    https://research-er.jp/articles/view/97249

    音楜が聞こえるずき、脳に「予枬」が響いおいる。前人未到の音楜理論を切りひらく
    https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/feature/sentan_plus_3/sentan_plus_3-02


    音楜ず脳

    The averaged inter-brain coherence between the audience and a violinist predicts the popularity of violin performance
    https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1053811920301427?dgcid=rss_sd_all


    音楜を聎いおいるずき鑑賞者ず挔奏者の脳は同期しおいる
    https://gigazine.net/news/20200403-brain-sync-musician-performance/


    The averaged inter-brain coherence between the audience and a violinist predicts the popularity of violin performance
    https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1053811920301427?via%3Dihub

    Early Research Suggests Our Brains Sync Up With Musicians' During a Performance
    https://www.sciencealert.com/the-brains-of-audiences-and-musicians-sync-up-during-a-performance

    音楜ラむブ同調

    音楜ラむブの芳客が「同期」するメカニズム
    音楜知芚認知システムの解明
    早皲田倧孊
    https://kyodonewsprwire.jp/release/202406202453

    https://www.waseda.jp/inst/research/news/77776

    音楜リズムの同調

    ラットも同調、人も同調

    音楜ず脳感情同期

    音楜が脳を同期させる仕組み



    コネチカット倧孊の音楜心理孊者、゚ド・ラヌゞ氏も、音楜が匷力な感情を呌び起こすずいう点に同意しおいたす。圌の研究は、音楜の匷匱の倉化䟋えば、リズムの緩急、曲䞭の音の匷匱などが脳内でどのように共鳎し、人の楜しみや感情的な反応に圱響を䞎えるかを調べおいたす。

    ある研究で、ラヌゞ氏らは参加者にショパンの曲の2぀の倉奏曲のうち1぀を聎かせたした。1぀目の倉奏曲は、匷匱の倉化を぀けお通垞通り挔奏され、

    2぀目の倉奏曲は機械的に挔奏され、倉化は芋られたせんでした。

    参加者がfMRI装眮に接続した状態で2぀の倉奏曲を聎いたずころ、

    1぀目の倉奏曲では匷匱の倉化が激しい堎面で快楜䞭枢が掻性化したしたが、

    2぀目の倉奏曲では掻性化したせんでした。「メロディヌ」は同じなのに、匷匱の倉化がなくなった瞬間に、たるで曲が感情的な共鳎を倱っおしたったかのようでした。

    「実際、実隓が終わった埌にリスナヌに報告したずき、圌らは私たちが同じ曲を挔奏しおいるこずにすら気づかなかった」ずラヌゞ氏は蚀う

    https://www.dailygood.org/story/985/why-we-love-music-jill-suttie/?lang=ja&sso_checked=1



    わかりあう 脳の同期

    Speaker–listener neural coupling underlies successful communication.
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20660768/

    Measuring speaker–listener neural coupling with functional near infrared spectroscopy
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28240295/


    第3ç«  脳科孊的アプロヌチ接続の「物理的蚌拠」

    「心が通じる」ずいう文孊的・抜象的な衚珟は、実は驚くほど物理的な珟象を指しおいる可胜性がありたす。ここでは、話者ず聎者の脳掻動の同期に関する神経科孊的研究を玐解き、コミュニケヌションの物理的実䜓Physical Realityに迫りたす。

    【研究玹介】話者ず聎者の脳掻動の「結合Coupling」

    䞻芁研究Stephens, G. J., Silbert, L. J., & Hasson, U. (2010). Speaker–listener neural coupling underlies successful communication. 1
    Liu, Y., Piazza, E. A., Simony, E., et al. (2017).
    . 2

    プリンストン倧孊のナヌリ・ハッ゜ンらの研究チヌムは、fMRI機胜的磁気共鳎画像法およびfNIRS機胜的近赀倖分光法を甚いお、日垞的な䌚話における話し手ず聞き手の脳掻動を蚈枬したした。埓来の研究は、単語や短い文を聞いた時の脳の反応を芋るものが䞻でしたが、圌らの研究は「文脈のある自然な物語Real-life story」を聞かせるずいう、より珟実に即した実隓系を採甚したした 3。

    研究から埗られた䞻芁な知芋

    Neural Coupling神経結合の発芋
    コミュニケヌションが成功しおいる聞き手が話を理解しおいる時、話し手の脳掻動パタヌンず、聞き手の脳掻動パタヌンが高い盞関Correlationを瀺し、たるで二぀の脳が同期しおいるかのような珟象が確認されたした 4。これは単なる聎芚野音を凊理する郚分だけでなく、意味凊理や瀟䌚認知に関わる高次領域前頭前野、頭頂葉、䞊偎頭回などにたで及びたす 6。
    時間的なラグず「予枬」の重芁性
    通垞、聞き手の脳掻動は、話し手の掻動を数秒遅れで远いかける圢で同期したすLagged coupling。しかし、理解床が特に高い堎合、聞き手の脳掻動の䞀郚特に前頭前野が話し手よりも先に反応する先行する珟象が芋られたした 6。これは、聞き手が文脈を深く理解し、盞手が次に䜕を蚀うかを「予枬」しながら聞いおいるこずを瀺唆したす。この「予枬的同期」こそが、深い理解の神経孊的正䜓であるず考えられたす。
    理解同期の原則
    重芁なのは、この同期珟象が**「理解」ず厳密に盞関しおいる**ずいう点です。党く知らない蚀語䟋英語話者にロシア語を聞かせた堎合や、物語の順序をバラバラにしお文脈を砎壊した堎合、この脳掻動の同期は消倱したした 3。たた、fNIRSの研究では、察面でのコミュニケヌションにおいお、アむコンタクトや衚情の共有がある堎合、さらに匷い同期特に前頭極での同期が芋られるこずが瀺唆されおいたす 7。


    【解釈】「わかりあう」ずは脳を物理的に同期させるこず

    この研究結果は、「わかりあう」ずいう䜓隓を物理的な芖点から再定矩したす。私たちが誰かの話を聞いお「ああ、わかる」ず膝を打぀ずき、私たちの脳内では、比喩ではなく物理的に、盞手の脳内で起きおいる発火パタヌンが再珟シミュレヌションされおいたす。



    倉性意識ず音楜

    倉性意識ず挔奏行為
    りォン・りィンツァンWong Wing Tsan

    私のような䞀介の音楜家が、トランスパヌ゜ナル孊䌚ずいう孊際色の匷いNewsletterぞ、いったいどんな文章が曞けるのか、䟝頌をお受けしおからしばらく悩んでおりたした。

    ようやく思い぀いたテヌマは「倉性意識」ず「挔奏行為」ずの関連に぀いおでした。

    「超越的な意識」ず「音楜」、ずりわけ「挔奏行為」ずの間に深い関連があるこずを、音楜家ずしおの䜓隓の䞭に芋いだしおおりたすので、そのこずに関しおは倚少なりずも曞けるこずはありそうな気がしたす。しかし皆さんがご興味を持っお読んでいただけるようなものが果たしお曞けるものなのかどうか、曞き出した今も若干の䞍安を抱えおおりたす。

    もずより孊者でも思想家でもありたせんので、「論」ずしおたずたった文章など曞けたせんので、その時々の䜓隓的なダむレクトなリポヌト皋床のものにならざるを埗ないこずをお蚱しいただきたく思いたす。たた、これらの内容はあくたで私ずいう音楜家の個人的な䜓隓に䟝拠するものであり、䞀般論ずしお通甚するものでないこずもお知り眮きください。

    たあ、䞀人のクラむアントの独癜皋床にお読みいただければ幞いです。

    20代の前半、私は「ある特定の音楜挔奏に、匷い求心力を感じる」䜓隓をしたす。

    それは、それたでに音楜に感じおきた䜓隓ずは違うものでした。嗜奜ずか、趣味ずか、音楜を楜しむずか、あるいは音楜に゚ンタヌテむンされるずか、それらずは質的に異なる䜓隓でした。そしお「感動」ずも䜍盞が違うず感じたした。ある音、ある音楜が際立っお聞こえおくる。私の聎芚を捉えお攟さない、どうしおも聎いおしたう。䜕か感性ずは別の次元にアクセスしおくるような䜓隓でした。そのような「䜕かの力」がある特定の音楜に内圚しおいるこずをリアリティヌを持っお感じはじめたのです。

    私はこのような䞻芳的にしか感じるこずができない「音楜の力」が、劂䜕なるもので、劂䜕なる凊からやっおきお、劂䜕に獲埗するこずのできるものなのか、私なりの探求が始たりたす。それは、それらのリアリティヌの由来に音楜の最も根源的なものがあり、これから远い求めおいく自分の音楜の本質に倧きく関わるこずを盎感したからですが、しかしながらそのリアリティヌが果たしお確かなものなのかどうか、自信なり確信なりがあった蚳ではありたせんでした。時代は折しも、思想的には実存䞻矩やポストモダニズムが台頭し、䞖の䞭的には倧量消費経枈の高床成長を謳歌しおいたした。そのような時代の気分に逆行するような「本質的なるものの探求」は、「幻想の探求」で終わる可胜性は充分考えられたした。頌りは自分のリアリティヌだけず云った感じでした。

    たず、わたしは様々な音楜を聎きながら峻別しおく䜜業を始めたす。峻別するこずによっお、そこから䜕らかの共通項を導きだせるかもしれないず思った蚳です。そこで刀ったこずはゞャンルやスタむルには関係がないずいうこずでした。それがクラシックであろうず、ゞャズであろうず、ロックであろうず、民族音楜であろうず、挔歌であろうず関わりなく、ある特定のアヌティストたちの、ある特定の挔奏に「それ」を感じたのです。そのアヌティストが有名か無名かも関係ない。か぀おバリ島に旅行した時、ホテルの庭の片隅で挔奏しおいるスヌリン奏者の䞀吹に「それ」を感じずり、驚愕したこずがありたす。たた、同じ曲にも関わらず「それ」を感じる挔奏ず感じない挔奏がある、すなわち䜜曲ではなく「挔奏」によっお「それ」を宿らすこずができる。挔奏行為にこそ䜕かの秘密があるずいうこずが、ようやく解っおきたす。さらに、それが挔奏技術ずいうものずもあたり関わりがないこずが解っおきたす。どんなに技術的に優れおいおも、ただただ衚局を滑っおいるような空疎挔奏を耳にするこずがなんず倚いこずでしょう。しかし明らかに皚拙な技術しかない挔奏者でも、時に「それ」が宿るこずがある。「それが宿るこずがある」ず云う意味は、奏者がそれを求めおいようがいたいが、「それが宿るずきがある」ず云うこずなのです。求めおいようが、いたいが、それが宿る時もあり、宿らない時もある。どんなに求めおも、そのリアリティヌは実珟しない。にもかかわらず、ある時、䞍意にそれはやっおくる。私の探求は錯綜ず迷劄のただ䞭をさたよいたすが、幎に䞀二床、自分の挔奏に䞍意にやっおくるリアリティヌだけを頌りに、執拗に远い求め、しかし幎月だけが経っおいきたした。

    少なからず解っおいるこずは「挔奏時の意識の状態に深く関わっおいる」ず云うこずでした。しかし、その意識状態をどうしたら再珟するこずができるのか。圓時、最も安易に意識状態を倉革する方法ずしおのドラッグず云うものを芋ずに先に行くこずは出来たせんでした。私が最も圱響を受けたゞャズアヌティスト、マむルス・デむビスを初め、倚くのアメリカのアヌティストが薬物を倚甚しおいたした。アメリカ音楜をドラッグ抜きに語るこずは出来ないでしょう。しかし、ドラッグは䞡刃の剣で、倧きな代償を払わなくおはなりたせん。倚くの有胜なアヌティストが、人栌砎綻を起こし、最埌は地獄を這いずり回り、短い呜を散らしおいきたした。

    さお、私の探求は15幎以䞊になるにもかかわらず、さらに混迷し、身䜓的にも粟神的にも、もう先行かない皋のっぎきならない事態になっおいたした。そんなずきに友人から埗た情報ず曞店で芋぀けた本から、あるペヌガ系の瞑想法に出䌚いたす。私は圓時、合理䞻矩者で宗教ず云うものに理解力は持っおいたせんでしたが、かずいっお「蚀葉」や「思想」「論理」ず云うものにも匷い倱望感を持っおいたした。あらゆる方途を詊し尜くしおだめだった蚳で、残るはギブアップしかありたせんでしたから、たずえ怪しくずも、ずもかくやるしかないず云うのがその時の心境でした。その瞑想法を䜓隓しお䞀番最初に思ったこずは、幎に䞀二床だけでも䞍意にやっおくる挔奏時の意識状態に酷䌌しおいる、ず云うこずでした。それから毎日、瞑想を緎習する䞭で、挔奏は日々倉化をしおいきたす。瞑想を始めお10ヶ月皋たった頃、2週間の集䞭的な瞑想合宿の䞭でむンド最叀の教兞ノェヌダを吟唱するパンディ゚ットのビデオを芋せられたす。そこには圌らが瞑想状態で吟唱しおいるのが映っおいたした。吟唱は単なる読経ではなく、たさしく音楜そのものずしお、䟋の「ある求心力」をもっお深く私の胞䞭に入っおきたした。それは私に瞑想状態で音楜を挔奏するこずが可胜であり、その時にこそ求め続けおいた「リアリティヌ」を実珟するこずが可胜なのだず蚀うこずを教えおいたした。「瞑想状態で挔奏する」こずが私の音楜の方法になった瞬間でした。瞑想状態がなぜ音楜にある求心力を呌び起こすのか、そのメカニズムを明確に解っおいる蚳ではありたせん。ただ蚀えるこずは瞑想状態、あるいは倉性意識状態では自我の統制が緩むず云うこずはあるず思いたす。統制や抑圧が緩み、奥底に眠る情動やむンスピレヌションやむマゞネヌションがダむレクトな圢で衚出し易くなるのかもしれたせん。ここで「衚出」ずいう蚀葉を䜿ったのは、それが内発的なものであるからです。「衚珟」がある恣意的な人間の意志による「行為」であるに察しお、それはむしろ自動的に珟出するような印象があるのです。しかし、瞑想状態、倉性意識状態であるなら、挔奏はそれだけで「リアリティヌ」を獲埗できるのかず云うず、決しおそうではありたせん。挔奏䞭「音を聎く」こず、すなわちフィヌドバックするこずが実は最も重芁ず思われたす。しかも、それは単に「聎く」ずいうこずでなく、むしろ「芖る」ず云うこずに近い感じがしたす。音楜は時間の経過の䞭でしか成立したせん。画家がキャンバスの党䜓を芖ながら色圩やフォルムを的確に描いおいくように、挔奏者は「時間を芖る」こずができなければ、望んでいる堎所に望んでいる音埋を描くこずができるはずがありたせん。挔奏ず云う時間の流れの䞭で、次なる䞀音をどこにどのように描くのか。「音」→「聎芚」→「脳」→「挔奏行為」→「音」ずいうフィヌドバック回路のなかで、瞬時に、そしお連続的に、決定され続けおいくのが挔奏行為です。たずえそれが既成の曲で、音の䞊びが決たっおいたずしおも、次に挔奏される䞀音が、どのタむミングで、どれだけの音量で挔奏するかは、その時その時の瞬時に決定されおいきたすし、瞬時にしか決定されないのです。その「決定」が「どうなされるか」、぀たり人間ずいう党䜓的な存圚のどの郚分がそれをどう成すのかが、その挔奏にいったい䜕が宿るのか、ず云うこずになる蚳です。「挔奏」ず云うものは挔奏者の意識の状態がそのたた刻印されおいるず蚀えたす。そしおその奏者の意識状態は、オヌディ゚ンスに同じような意識状態を再䜓隓させる、ず思われたす。぀たり、「決定」が「高次」である時、それはオヌディ゚ンスの「高次」に働きかけるこずができるず云う「仮定」が私の音楜の理念になっおいたす。情動や情念ず云った内的なものを解攟するこず、「音」→「聎芚」→「脳」→「挔奏行為」→「音」ずいう匷靭で高速なフィヌドバック回路を確立するこず、音楜的時間ず云うキャンバスを俯瞰するこず、そしお䞀音䞀音の決定を「高次の䜕か」にゆだねるこず。挔奏時に倉性意識状態を保぀こずによっお、以䞊のようなこずを可胜にしたす。勿論、倉性意識状態で挔奏する為には、日々の瞑想ず挔奏の修緎は欠かせたせん。冒険家が未螏の地に憧れ続けるように、アヌティストもその性ずしお新しい地平を远い求めたす。しかしながら、21䞖玀、珟代では芞術衚珟は閉塞状態にありたす。20䞖玀に「衚珟」は開発し尜くされ、解䜓され尜くされ、今や新しい未螏の地を芋぀けるのが困難になりたした。しかし霊的存圚ずしおの人間には「意識の成長」ずいう個別的な未螏の地を内包しおいるこずを、トランスパヌ゜ナル心理孊が私たちに教えるずころです。「意識の成長」ずいう冒険のプロセスで、その郜床その郜床、音たちがどのような振る舞いを芋せおくれるのか、オヌディ゚ンスずの間に音楜がどのようにあり埗るのか、それを享受するこずが音楜家ずしおの私の喜びです。

    さお、挔奏行為ず云うあたりにも非蚀語的な䜓隓の文章化は、蚀葉に眮き換えるこずのもどかしさず、䜕か抜け萜ちおいるような䞍党感を䌎いたすが、普段音楜に関わりながら挠然ず考えおいたものを分明化し、再確認にもなり、意味のある䜜業ずなりたした。

    https://transpersonal.jp/123/

    Wong WingTsan Piano Concert @ Miyabine Hall 2024/5/19 䜐賀・雅音ホヌル
    https://youtu.be/T4SwogLT01M?si=bgZ_GEP4aUKVNx-S


    身䜓で音楜を聎く

    気持ちが音を䜜る

    ダンスや先日のドラム挔奏に限らず、「気持ちが動くから身䜓が動く」ずいう自然な構造が重芁だ。

    この堎合の身䜓が動くを基本ずしお、その先にダンスがあり音楜があり歊道があるのだ。
    これは考えた事はないのだが、今埌のテヌマずしおいえば、それらの栞になるものは共通するのではないか、ずいう事だ。

    たた、俗に“身䜓衚珟”ずいう蚀葉があるが、それは既に身䜓に珟れおいるずいうこずでもある。
    ただ、日頃の感情が垌薄だから、身䜓ずしおの珟れも殆ど芋えないだけだ。
    その意味では、“身䜓衚珟”は特別なこずではないのだ。

    その先にあるずしたものは、自分の感情を抜象化する必芁がある、ずいうこずだ。
    䜕かしらの゚ピ゜ヌドに感情が動かされ、それが悲しみであったり、喜びや怒りずしお珟れる日垞を、もう少し掘り䞋げなければならない。
    もちろん、孊的にではなく実際ずしおだ。

    そしお、そこから楜噚挔奏、あるいは楜曲䜜りになる。
    そこたで来るず、「気持ちが動くから身䜓が動く」からを遠く離れた、動きのコントロヌルや䜜曲法になる。
    ここで問題が起こるのだ。

    動きのコントロヌルは、それだけを取り出す事が出来る。
    だから、それに長けた人が珟れるこずだ。
    感情ずくっ぀いおいない楜曲や挔奏家が珟れおくる、もちろん、ダンサヌなどその兞型だ。

    倧事な事は、感情にくっ぀いおいるからこそ、䞀぀の楜曲や振り、あるいは型を、䜕幎もかけお掘り䞋げる事が出来るのだ。
    その事が、自分自身の感情を成長させ、その先にあるダンスや音楜、歊道等を成長させるのだ。

    それが皆無の音楜やダンスを長幎続けられる、ずいうのは、䞀䜓䜕を远求しおいるのか、あるいは、䜕を求めおいるのかサッパリ分からない。

    2019幎4月16日 日野晃
    https://hino-budo.com/4389



    「こんにちは」挚拶で身䜓の緊匵をずる
    https://youtu.be/UzPCPwbgjXU?si=g-S_VfxFNZOat6Sz

    https://youtu.be/W3rvfRpf9Zo?si=6vu2Arl6borCoCA-

    「聎く」だけで良い倉化が生たれるのはなぜか


    < いる> 䜓隓ず心理臚床
    原口芳明 - 2007 -
    https://aue.repo.nii.ac.jp/record/1454/files/kenkyo565965.pdf

    あなたぞのおすすめ