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【米国市場 10/2】9月の雇用統計は2万9000人増にとどまり、利上げ観測が後退

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きょうの米国市場を一言でいうと

10月2日の米国市場は、主要な指数がそろって上昇しました。

注目された9月の雇用統計が弱い内容となり、10月の利上げ観測が後退したことが買い材料になっています。

主要指数の動き

10月2日の終値ベースの数字です。カッコ内は前営業日からの変化です。

  • S&P500: 7722.72(+0.73%)

  • ナスダック総合: 27190.86(+1.19%)

  • NYダウ: 51176.96(+0.49%)

  • ラッセル2000: 2832.90(+0.94%)

  • VIX(恐怖指数): 15.31(-6.59%)

  • 米10年債利回り: 5.28%(+0.76%)

  • ドル円: 157.83円(-0.06%)

  • WTI原油: 91.11ドル(-1.90%)

  • 金: 4162.30ドル(-0.95%)

4つの指数はすべてプラスです。もっとも強かったのはナスダック総合で、ハイテク株に買いが集まりました。

VIXは6.59%下がって15.31です。前日の16台から一段下がり、市場の警戒感は薄れています。

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きょうの注目トピックと、なぜ動いたか

9月の雇用統計は2万9000人増、予想を大きく下回った

この日の主役は雇用統計です。9月の非農業部門雇用者数は2万9000人の増加でした。市場予想は8万人台から9万人台で、それを大きく下回っています。

失業率は4.1%から4.2%に上昇しました。過去2カ月分も合計で6万人ほど下方修正されています。

非農業部門雇用者数は、農業以外で働く人が前の月から何人増えたかを示す統計で、月に一度のもっとも重要な指標とされています。

弱い雇用が株高につながった理由

通常、雇用の弱さは景気の弱さを意味するため、株にはマイナスに働きます。この日はそうなりませんでした。

理由は金融政策です。米国ではインフレが3%台で下がりきらず、利上げの可能性が意識されていました。8月の消費者物価は前年同月比3.4%です。

雇用が弱いと、中央銀行は利上げに踏み込みにくくなります。市場が織り込む10月の利上げ確率は2割を下回り、現在の3.75%から4.00%の範囲を維持するという見方が大勢になりました。

金利が上がりにくいという見立ては、株式の評価にとって追い風です。これが指数の上昇につながりました。

次の節目は10月14日の9月の消費者物価、そして10月27日から28日の金融政策の会合です。

G7が石油の緊急放出で合意し、原油は下落

もうひとつの材料は原油です。G7は戦略石油備蓄から4カ月で最大1億バレルを放出することで合意しました。

1日あたりに直すと約83万バレルです。とくに不足していたディーゼル(軽油)の供給が重視されています。

WTI原油は1.90%下がって91.11ドルになりました。前日に3%上昇した分を一部戻した形です。

ハードディスク関連が急落

個別では、記憶装置のメーカーが大きく下げました。東芝がAIデータセンター向けのハードディスクの生産能力を2027年度までに倍にすると伝わったためです。

供給が増えれば価格は下がりやすくなります。品薄を前提に上昇してきたシーゲイト(STX)とウエスタンデジタル(WDC)は、そろって2桁の下落です。

一方でエヌビディア(NVDA)は取引中に最高値を更新し、時価総額は5.7兆ドルを超えたと報じられています。同じAI関連でも、この日は明暗が分かれました。

セクターの強弱

この日のセクター別ETFの動きです。

  • 一般消費財: +1.13%

  • テクノロジー: +1.01%

  • 資本財: +0.78%

  • 公益: +0.38%

  • 生活必需品: +0.25%

  • エネルギー: +0.19%

  • 金融: +0.06%

  • ヘルスケア: -0.01%

8つのうち7つが上昇しました。もっとも強かったのは一般消費財で、テスラの上昇が寄与しています。

テクノロジーも1%の上昇です。金利が上がりにくいという見方は、将来の利益を評価されやすいハイテク株に効きます。

唯一マイナスのヘルスケアも、ほぼ横ばいです。エネルギーは原油の下落にもかかわらず小幅なプラスでした。

注目すべき決算

この日の相場を動かしたのはテスラ(TSLA)の四半期の納車台数です。

2026年第3四半期の納車台数は48万6532台でした。前年同期の49万7099台からは2.1%の減少ですが、市場予想の約46万2000台を2万台以上上回りました。

蓄電池の設置量は13.7GWhで、前年同期比9.6%増ながら市場予想には届きませんでした。株価は5%を超えて上昇しています。

今週から来週の注目決算も見ておきます。日付は各社の公表に基づくものです。

  • 10月6日: コンステレーション・ブランズ(STZ、引け後)

  • 10月8日: ペプシコ(PEP、寄り付き前)

  • 10月9日: デルタ航空(DAL、寄り付き前)

  • 10月13日: JPモルガン・チェース(JPM)

ペプシコとデルタ航空は、消費と旅行需要を知る手がかりになります。JPモルガンからは決算シーズンが本格化します。

長期のインデックス投資家としての視点

この日の上昇は、景気が良くなったからではありません。雇用が弱く、だから金利が上がりにくい、という理由での上昇です。

同じ上昇でも、背景が景気の改善なのか金融政策の見立ての変化なのかで、意味は変わります。

後者による上昇は、見立てが戻れば逆回転します。10月14日の物価統計がひとつの分岐点です。

ただし、それを知ったうえで何かを変える必要はありません。インデックス投資は、見立ての入れ替わりを前提にした方法です。

ハードディスク関連の急落も示唆的でした。好調なテーマの中にいても、一報で1日に2桁下げる銘柄が出ます。

一社の浮き沈みが資産全体を揺らさないのが、分散されたインデックスの役割です。

まとめ

10月2日の米国市場は、主要4指数がそろって上昇しました。S&P500は0.73%高の7722.72です。

9月の雇用統計は2万9000人増と予想を大きく下回り、失業率は4.2%に上昇しました。

これを受けて10月の利上げ観測が後退し、ハイテク株を中心に買われました。VIXは15.31まで下がっています。

G7が石油備蓄の緊急放出で合意し、WTI原油は91.11ドルまで下落しました。

セクターでは一般消費財とテクノロジーが強く、ヘルスケアがほぼ横ばいでした。テスラの納車台数は予想を上回り、株価は5%を超えて上昇しています。

弱い経済指標で株が上がる日は、相場が景気ではなく金利を見ている日です。それでも積立の手は変えないというのが、長期の投資家の立ち位置です。


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