メインコンテンツへスキップ
見出し画像

「私は何科に行けばいいの?」生理のたびに激痛に襲われた私が、MRIと手術にたどり着くまで

    私のお腹の中には、2種類の痛みがあるかも……。

    一つは、下腹部がぎゅーっと痛くなる、いつもの生理痛。

    そしてもう一つは、それとは明らかに違う、何か変な痛み。

    それまで私は、どちらもまとめて「お腹が痛い」と言っていました。

    でも、違ったんです。

    何度か生理を繰り返すうちに、下腹部とは少し離れた、お腹の中央あたりが痛いことに気づきました。

    この痛みは怖さがまったく違いました。

    下腹部ではない腹部の痛みがピークになると、寝返りもできません。

    吐き気がする。手足が痺れる。息をすることさえ忘れそうになる。

    痛みに耐えながら、「ふぅぅぅぅ……」と出産のときのように呼吸することだけに集中していたこともあります。

    意識が遠のきそうになり、

    「これ、救急車を呼んだ方がいいかも?」

    とスマホを握りしめたことも一度ではありません。

    生理が来る=廃人

    生理に備えて予定はすべて変更し、激痛に耐えるという生理周期を過ごしていました。

    そして、特に経血量の多い2日目、3日目は、着替えが必要なほど、血の海でした。

    それでも生理が終わると嘘のように普通に戻るため、「今月も重かったな」で過ぎていました。でも次の生理が来る。

    また苦しむ。やっぱり、おかしい。

    気合いでなんとかなる痛みではありませんでした。

    かかりつけの婦人科には行きました。

    それも一度ではありません。

    少し大きな病院にも自分から行きました。

    それでも激痛の原因が分からないし、激痛度が伝わっていない感じ。

    私が痛がりで大げさな人みたいな。

    次第に、そもそも、お腹の中央あたりが痛いのに婦人科でいいのかと思うようになりました。

    でも、痛くなるのは決まって生理のとき。

    「私は何科に行けばいいの?」

    これは、原因の分からない痛みを追いかけ、薬を試し、手術を怖がり、それでも最後には自分で手術を選ぶまでの記録です。

    最初は、ただ「生理の量が増えた」だけだった

    話は、お腹の激痛がここまでひどくなる少し前にさかのぼります。

    私はもともと、何か違和感があれば比較的早めに病院へ行く方です。だから、生理の量が明らかに増えてきたときも、かかりつけの婦人科を受診しました。

    出産のときに見つかっていた子宮筋腫

    実は、私には子宮筋腫がありました。

    見つかったのは出産のときです。

    ただ、そのときは出産にも影響しない場所にあると言われていました。

    子宮筋腫自体も珍しいものではなく、

    「一つや二つある人はいるよ」

    というくらいの説明だったと記憶しています。

    だから私の中では、

    「筋腫はある。でも、特に問題はない」

    という認識でした。

    ところが、少しずつ生理の様子が変わってきました。

    明らかに経血量が増えたんです。

    ナプキンにじわじわ染みるというより、

    ドバッ。

    流れ出てくる感覚が分かるほどの量でした。

    「これ、前より絶対に多いよね?」

    そう思って、かかりつけ医に相談しました。

    診察では、もともとある筋腫の影響かもしれないという話になりました。

    貧血になっていないか血液検査もしてもらい、今後も定期的に診ていきましょう、ということになりました。

    この時点では、私もそれほど疑問には思いませんでした。

    筋腫という原因になりそうなものもあり、先生も把握している。この時点では、経過を見ていけばいいと思っていました。

    「お腹が痛い」の中に、違う痛みが混ざり始めた

    その後、生理のたびに気になることが出てきました。

    お腹が痛い。

    でも、なんだかいつもの生理痛と違う。

    最初から、

    「下腹部とは違う場所が異常に痛い!」

    と、はっきり分かっていたわけではありません。

    生理中なのだから、お腹が痛ければまず生理痛だと思います。

    私もそう思っていました。

    ただ、何度か生理を繰り返すうちに、

    「ん?」

    と思うようになりました。

    いつもの下腹部の痛みとは、どうも場所が違う。

    痛み方も違う。

    子宮が痛いという感じではない。

    でも、じゃあどこがどう痛いのかと聞かれると、うまく説明できません。

    病院では、

    「生理のときだけ、腸が硬くなるような感じがする」

    そんな表現をしたこともありました。

    表現しにくい痛みでした。

    そこで私は、生理が来るたびに少し意識して観察するようになりました。

    「今痛いのはどこ?」

    「いつもの生理痛と同じ?」

    「この変な痛みは、毎回同じ場所?」

    そうやって何度か繰り返して、ようやく分かってきました。

    やっぱり、2種類ある。

    そして、怖い方の痛みは決まってお腹の中央あたりでした。

    ここまで来ると、私の中でも「ただの生理痛」で片づけるのが怖くなってきました。

    婦人科なのか、それとも別の病気なのか

    困ったのは、痛む場所です。

    下腹部とは少し離れた、お腹の中央あたり。

    「そこって、子宮じゃないよね?」

    自分の身体の中を正確に分かっているわけではありません。

    でも少なくとも、私が想像する「生理痛の場所」とは違いました。

    それでも、かかりつけの婦人科では決まって内診。

    明らかに子宮を見ているけど……お腹の中央あたりはエコーで見られないのかな?と素人ながらに思っていました。

    もしかして腸なのでは?

    胃なのか?

    それとも、全然違う病気?

    考えれば考えるほど不安になります。

    でも一方で、ものすごく分かりやすい特徴もありました。

    この痛みは、生理のときにしか起こらない。

    普段は痛くありません。

    だから、

    「やっぱり婦人科なのかな」

    とも思う。

    婦人科なのか。

    消化器内科なのか。

    そもそも全然違う科なのか。

    自分では判断できませんでした。

    そこで考えたのが、もう少し大きな病院へ行くことでした。

    かかりつけの婦人科が悪いと思ったわけではありません。

    ただ、もし婦人科で診てもらって、

    「これは婦人科じゃないかもしれない」

    となったとき、大きな病院ならそのまま別の科につないでもらえるんじゃないか。

    原因が分からないからこそ、いろいろな診療科がある病院へ行った方がいいんじゃないか。

    そう考えました。

    そして、生理のときにだけ症状が出る以上、最初に行くならやっぱり婦人科だろう。

    私は自分で、地域の中では少し大きな病院の婦人科を受診することにしました。

    最初に経血量が増えてかかりつけ医を受診してから、このあたりまででしばらく経っていたと思います。


    少し大きな病院で言われた「逆流」という話

    少し大きな病院では、これまでの経緯を話しました。

    そこで先生から聞いたのが、

    経血量が多いため、血液がお腹の方へ逆流して、それが痛みにつながっているのではないか

    という話でした。

    「そんなことがあるんだ」

    と思いました。

    私には医学的なことは分かりません。

    でも、

    「これだけ大量に出血しているんだから、そういうこともあるのかもしれない」

    と、そのときは思いました。

    「これって婦人科だけの受診でいいのですか?他科へ回すような状態でもないですか?」

    とも直接聞きましたが、決まって生理のときだけなら、婦人科で問題ないと説明されました。

    何より、あの得体の知れなかった痛みに一応の説明がついたことに、少し安心したんだと思います。

    少し大きな病院まで来た。

    婦人科の先生にも診てもらった。

    そして、痛む理由も説明してもらった。

    だったら、これが原因なのかもしれない。

    そう思って、私はまた様子を見ることにしました。

    でも、次の生理が来ました。

    やっぱり痛い。

    その次も。

    また、その次も。

    結局私は、そこからさらに3ヶ月ほど、同じ生理を繰り返すことになります。

    そして3回目あたりには、

    「やっぱり、これでいいとは思えない」

    という気持ちが、かなり強くなっていくほど下腹部ではない腹部の痛みは増していきました。

    私はもう一度、かかりつけの婦人科へ戻ることにしました。

    それでも痛い。もう一度、かかりつけの婦人科へ

    「経血量が多いから、血液がお腹の方へ逆流して痛むのかもしれない」

    少し大きな病院でそう説明されてから、私は数回生理を迎えました。

    でも、やっぱり痛い。

    「本当にこのまま様子を見ていていいのかな」「体の中に経血が戻るだけでこんなに痛いの?」

    という気持ちが、また大きくなってきました。

    「卵管からの逆流は珍しいことじゃなくて多かれ少なかれ、生理の時は逆流しているものですよ」

    とも説明されましたが、こんなに生理痛が重くなかった頃の自分と比べても明らかに変わり過ぎだと思いました。

    違和感しかない。

    私は、かかりつけの婦人科へ戻りました。


    「MRI撮らなかった?」

    少し大きな病院を受診したこと。

    かかりつけ医に一通り話しました。

    すると先生から、

    「MRIは撮らなかったの?」

    と聞かれました。

    その一言が、なぜか私の中に残りました。

    MRI。

    そうか。

    そういう検査もあるのか。

    でも、その場で「じゃあMRIを撮りましょう」という話にはなりませんでした。

    個人病院で設備もないし、先生も、少し大きな病院での説明に特に異論はないといった感じで、経血の逆流で痛みが出ている可能性はある、というような話だったと思います。

    むしろ、子宮筋腫の方が気になるというような話もされました。

    筋腫を取ってしまったらどうか?と提案されていたと思います。

    私の中では、どうして激痛の方は気にせず筋腫の話なんだろ?量は多いけれど、それよりも痛いのをなんとかしてほしいのに……

    と話が入ってこなかったのを覚えています。

    (後々、この子宮筋腫の話には戻るのだけれど)

    そして、

    「痛みの感じ方には個人差もあるからなぁ」

    とも言われました。

    そう言われると、また少し自信がなくなる自分もいました。

    私が大袈裟なのかな。

    でも、実際に次の生理が来ると、そんな考えは吹き飛びます。

    いや、やっぱり痛い。

    私が知りたかったのは、「痛みに強いか弱いか」ではありませんでした。

    どうして、下腹部とは別にお腹の中央あたりがこんなに痛くなるのか。

    その理由でした。


    じゃあ、時期を変えて診てみよう

    ここから、かかりつけ医と少しずつ診察のタイミングを変えて原因を探すことになりました。

    生理中だけ痛むのなら、生理ではないときと比べてみたら何か分かるのかもしれない。

    まずは、生理ではない時期に診てもらいました。

    いつものように内診を受けます。

    でも、下腹部とはちがうお腹の痛みにつながりそうな異常は見つかりませんでした。

    「じゃあ次は、生理のときに診てみよう」

    ということになりました。

    確か、生理が終わりかける3日目頃に来るように言われたと思います。

    ただ、私の場合、生理3日目は「終わりかけ」と呼べるような状態ではありませんでした。

    まだものすごく量が多い。

    「3日目でも、まだすごい量ですけど大丈夫ですか?」

    そんなことを確認した記憶があります。

    それでも、そのタイミングで診てみようということになり、私は生理中に受診しました。


    診察室のカーペットに血を落とした

    診察の日。

    当然ですが、私はまだかなり出血していました。

    診察を受けるためにナプキンや下着を外します。

    そのときだったと思います。

    ドバッ。

    経血が出て、診察室のカーペットを汚してしまいました。

    「あ……」

    どうしよう。

    でも同時に、どこかで、

    「ほら。私、本当にこんなに出るんです」

    という気持ちもあったように思います。

    大げさに言っているわけじゃない。

    「生理の量が多い」と言葉で説明しているだけでは伝わらないくらい、本当に多い。

    それを先生の目の前で証明してしまったような出来事でした。

    そして、その状態でも内診を受けました。

    でも。

    やっぱり、下腹部ではないお腹の中央あたりの痛みの原因になりそうなものは見つかりませんでした。

    そこで、次は生理後の状態で診てみることに。

    「次は生理後に」と言われたけれど

    ここまで来たら、言われた通り生理後にも行けばよかったのかもしれません。

    実際、私は普段ならそうする方です。

    先生から「次はこのタイミングで」と言われれば、その通り受診する。

    原因を知りたいのだから、なおさらです。

    でも、この頃から私の中に、

    「なんか違う気がする」

    という気持ちが大きくなっていました。

    診てもらっているのは、ずっと子宮です。

    生理ではないとき。

    生理中。

    次は生理後。

    時期を変えながら何度診てもらっても、お腹の中央あたりの痛みにつながるものは見つからない。

    もちろん私は医師ではありません。

    内診で何が分かって、何が分からないのかも知りません。

    それでも、

    「そもそも、見る場所が違うんじゃない?」

    という疑問が消えなくなっていました。

    痛いのは、下腹部ではなくお腹の中央あたり。

    最初からずっと、そこが引っかかっていました。

    ここで年をまたぎました。

    そして年が明けても、私の中に残っていたのは、

    「次は生理後に婦人科へ行こう」

    という気持ちより、

    「一度、違う方向から調べた方がいいんじゃないか」

    という気持ちでした。

    お腹の中央あたりなら、腸?

    もし腸なら、消化器内科?

    以前、少し大きな病院で「生理のときだけなら婦人科でいい」と聞いて、一度は納得しました。

    それでも、ここまで婦人科で診てもらって分からないなら。

    一度くらい、自分が気になっている「腸」の方から調べてもいいんじゃないか。

    次の生理が来ました。

    確か3日目頃だったと思います。

    私は、かかりつけの婦人科ではなく、

    自分で探した消化器内科へ向かいました。

    このときはまだ、この選択がMRIにつながり、手術にまでなるとは思っていませんでした。

    まさに運命の分かれ道でした。


    婦人科ではなく、消化器内科へ行ってみた

    生理3日目。

    私は、自分で探した消化器内科へ行きました。

    2日目ほどではない。でも、まだ痛い。あえて痛みが残っている日に受診しました。

    痛みをしっかりと主張できるときに行きました。

    受付をして、診察室に入りました。

    先生に、これまでのことを一通り話しました。

    生理の量がものすごく増えたこと。

    もともと子宮筋腫があること。

    生理のときにだけ、お腹の中央あたりに激痛が出ること。

    婦人科には何度も行っていること。

    少し大きな病院の婦人科にも行ったこと。

    そこで、経血の逆流が痛みの原因かもしれないと言われたこと。

    それでも痛みがどんどんひどくなっていること。

    そして今まさに生理中であること。

    先生は話を聞いていました。

    そして、私のお腹を触ったり、その場で何か検査をしたりするより先に、

    「MRI撮りましょうか」

    という話になりました。

    私は、

    「MRI?」

    と思いました。

    少し前に、かかりつけの婦人科の先生から言われた、

    「MRIは撮らなかったの?」

    という言葉が頭に残っていたからです。

    あのMRIだ。

    ここで出てくるんだ。

    と思いました。


    「たぶん、消化器じゃないと思う」

    消化器内科の先生は、私の話を聞いたうえで、

    「たぶん、消化器の病気ではないと思う」

    というようなことを言いました。

    むしろ、婦人科系の可能性を考えていたようでした。

    正直、

    「やっぱり婦人科なんかい」

    と衝撃でした。

    また戻される。

    でも、それまでと違ったのは、

    「じゃあ婦人科へ戻ってください」だけでは終わらなかったこと。

    原因を調べるために、MRIを撮るところまで話を進めてくれました。

    先生は、その場でMRIを撮れる病院を探してくれました。

    そして紹介されたのが――

    以前、私が自分で婦人科を受診した、あの少し大きな病院でした。

    「そこ、前に婦人科で行ったところ……」

    なんとも言えない気持ちになりました。

    同じ病院。

    同じ身体。

    同じ症状。

    でも、今度は消化器内科からの紹介状を持って、MRIを撮りに行く。

    なんだか不思議でした。

    もし私があのまま、

    「次は生理後に来て」

    と言われた通り、かかりつけの婦人科へ行っていたら。

    もし、

    「生理のときだけなら婦人科でいい」

    という言葉だけを信じて、消化器内科へ行かなかったら。

    MRIを撮ることになっていたのかは、私には分かりません。

    ただ、このとき初めて、

    下腹部ではない謎の腹痛を、これまでとは違う方法で調べてもらえる。

    そもそも何科なんだろうという疑問もあった私にとっては、少し前に進んだ感覚があったのを覚えています。


    できれば「痛いとき」に撮ってほしかった

    MRIの予約はすぐに取れたわけではなく、実際に検査を受ける頃には生理が終わっていました。

    これが私は少し不安でした。

    だって、生理が終わった今は痛くない。

    何事もなかったかのように普通に動けます。

    だから、

    「痛くないときにMRIを撮って、本当に何か分かるの?」

    と思いました。

    できることなら、あの激痛が出ている真っ最中の身体を見てほしい。

    「今!ここがものすごく痛いんです!」

    と言える状態で撮ってほしかった。

    でも、MRIは大きな病院にしかないし、予約も混んでいると説明を受けていたので、仕方ないですよね。

    私は生理が終わった状態でMRIを受けることになりました。


    「一番痛いのは、どこですか?」

    MRIを撮る前だったと思います。

    スタッフの方から、

    「一番痛い場所はどこですか?」

    と聞かれました。

    私は、いつも痛む場所を示しました。

    すると、その場所が分かるように、何か印のようなものを貼ってくれました。

    テープのようなものに、何かが付いていたような記憶があります。

    正確に何だったのかは分かりませんが、

    「私がずっと痛いと言っていた場所を、ちゃんと見てもらえるんだ」

    と思いました。

    それだけでも、少し安心しました。

    検査が終わり、結果は紹介元の消化器内科で聞くことになりました。

    「大きな病気が見つかったら怖い。でも、何も写らなかったらまた振り出しだ」

    原因を知りたい気持ちと、知るのが怖い気持ちが入り混じっていました。


    MRIに、初めて「何か」が写った

    後日、消化器内科へMRIの結果を聞きに行きました。

     
     
     
    アラフォ。子どものことは必死に考えてきた。 気づけば、自分の人生はだいたい後回し。 仕事、お金、子育て、からだ。 実際にぶつかって、調べぬいて、考えたことを書いています。 夫にイライラしてる場合じゃない。 残りの人生、そろそろ自分のことも考えます。

    あなたへのおすすめ