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初めてZINEをつくりました

「せっかくなら、リソでつくろう」

昨年から間借り本屋の活動をはじめ、この活動の記録を残したいとずっと考えていた私。いよいよ今年1月に、形に残すことができました。

ZINEのタイトルは「夜明け前、一番星を見つけて」。

会社員を辞めてから今までの6年の迷いと、「ちょっとおせっかいな間借り本屋」という自身を表す言葉を見つけるまでの記録を、エッセイ風にまとめてみました。しかも手作業で印刷・製本することに!

このnoteでは、なぜ、どんな想いでZINEをつくったのかについてお伝えできればと思います。

本屋の私が、出版業をやってみる

きっかけは、HAGISOで間借り本屋を営業していたときに、HAGISOさんのスタッフさんからこんな一言を投げかけられたことでした。

「自分で本、出さないんすか」

その言葉の背景を伺うと、薄利の本屋さんを続けていくためには、自分で販路を持ちながら、自分で本を作るような、出版業がセットでないと難しいのでは?という問いでした。

商売ごとを考えるのが苦手な私なので、正直はじめはピンときていなかったものの、新刊本・古本の利益だけで事業として成立させるのは難しいなあとうすうす感じていたころだったので、頭の片隅にいつもこの言葉がありました。

たしかに自分で制作した本であれば、紙代や印刷代、他にも誰かに頼むのであればデザイン費などの費用はもちろんかかりますが、得られる利益はすべて自分のもの。重版できるのであれば、それ以降はさらに利益を得られる見込みです。

自分がこれまで培ってきた力を使って、人様の役に立つことで、お金を得られるようになりたい。ものすごく当たり前だけど、ものすごく難しい。だけど自分でできることを増やしたい。

と同時に、間借り本屋を営業をするなかでよく「どうしてこのような活動をはじめられたのですか?」と聞かれることも増えてきていたので、自己紹介となるような冊子を作れたらとも考えるように。

そんな想いと野望が重なり「出版物をつくってみたい」と企むようになりました。

ただ第一歩が商業出版物ではハードルが高いと感じ、まずは自分のできる範囲でやれる可能性のある、ZINEづくりに挑戦することにしたのです。

「一番星」を見つけるまでと、これから

今回ZINEで書きたかったテーマは、今やKAZENONE BOOKのコピーとなっている「ちょっとおせっかいな間借り本屋」という言葉を見つけるまでの記録と、その後の出来事、そしてこれからについてです。

そのような自身を表すような言葉や目指すべき方向を、私のなかでは「一番星」と名付けています。

2024年にKAZENONE BOOKの活動を本格的に始動できたことは、私の人生において本当に大きな出来事でした。だからどうしても忘れたくなくて、記録に残しておきたい気持ちが強くありました。

と同時に、私と同じように悩み、迷い、いまだ光を見つけられていない人がいたとしたら……。何か少しでも参考になることがあったら嬉しいと思ったのです。

そこでタイトルを「夜明け前、一番星を見つけて」としました。

仲間の助けを借りながら、いいものを目指す

あくまで私の一例ですが、どんな流れで制作したのかをご紹介します。

  1.  頭の中の整理
    まず初めに取り掛かったのは、自分の考えやZINEの方向性を整理すること。誰に向けて書きたいの?どんなことを書きたいの?など5W1Hをヒントに箇条書きで洗い出しながら、整理していきました。

  2.  書く
    一番大変で、一番大事な作業。とにもかくにも書かねば始まりません。1のメモを参考に、文章にしていきます。私は過去にnoteなどで発信していた内容をベースに肉付けしていったほか、完全書きおろしで作業していきました。

  3.  組版
    今回はAdobe社のインデザインのソフトを使いました。wordやパワーポイントなどなんでもよかったのですが、せっかくならフォントなどの見え方にこだわりたいと思ったこと、ソフトを使えることが自分の今後に役立つのではないかと考え、利用することに。ただ、いかんせん利用料が高い……(笑)。元を取らねば。

  4.  紙選び
    今回は後述する「リソグラフ印刷」という手法をつかって印刷を行うことにしました。そのため表紙の紙だけはこだわりたいと考え、紙だけで2,700商品を取り扱う、神保町の紙の見本帖本店「竹尾」さんでじっくり吟味することに。なんだかこの頃ピンクがマイブームだったので、カラフルなチリが特徴の「ポルカレイド」紙を活用することにしました。

  5.  印刷・製本
    印刷は妙蓮寺にある「本屋・生活綴方」さんにて、リソグラフ印刷機を活用して行いました。「はじめて自分の本をつくるなら、絶対リソがいいよ。本ってどうやってできるのかわかるから」との言葉をいただき、なんだか妙にその言葉が自分にしっくりきたのです。
    製版・印刷・丁合・裁断・ホチキス。全て自分で手作業で行いました。とってもいい思い出。

  6.  完成

これらの作業は、だいたい全部で3ヶ月ほどかかったように記憶しています……。そしてもちろん、自分一人の力ですべてやったのではなく、それぞれのフェーズでサポートしていただいた人たちがいました。

それは編集・デザイン・表紙のイラスト制作などです。

文章を書くことはなんとなくやってきたつもりだけれど、第三者の目線が入ったほうがより良くなると感じたので、知人の編集者さんに壁打ち相手になっていただき、アドバイスをいただきながら制作しました。

またインデザインも見様見真似で今回初めて使い始めたレベル。基本的な作り方や最終的な見栄えをきれいに整えることなどは、プロのデザイナーさんに教わりながら行いました。

いわずもがな印刷・製本も「本屋・生活綴方」の中岡さんに全面的にサポートしていただきました……。

最後に表紙のデザインも、以前イベントで制作物を拝見してからずっと気になっていた、竹本侑樹さんにお願いすることに。リソグラフ印刷に慣れていらっしゃる方だったのでとても助かりました。

最終的な完成をイメージをしながら、足りないところは周りに助けてもらう。そんなふうに人の力を借りながら作り上げていくことができました。

完成して、感じたこと

完成を迎え、無事販売をスタートすることができた今。

真っ先に思うのは「リソ、楽しい!」「出版楽しい!」という感情。

WEBの記事で伝え続けることももちろん大事。なぜなら、普段は面と向かって会えない方に言葉を届けることができるから。

一方で紙には紙の良さがある。紙選び、フォント選び、デザイン、大きさ。すべてにおいて自分の考えが詰まっていて、その世界観を人に手渡すことができます。

その場でパッとめくっていただき、人に何かを伝える。リアルな印刷物にしかない良さがあるなと改めて感じました。

また今回の活動を経て、新たな野望も。

出来上がった作品を見て「私もつくりたい、でも書けない、デザインできない……」とおっしゃる方が非常に多い、ということ。特に地元付近で、飲食店などの個人規模で経営をしている方から言われることが多いのです。

お店をやっている人には、一人ひとり、なぜお店を始めたのか、そこに至るまでにどんなことがあったのか、などのドラマがあります。そんなドラマを聞くことは私も大好きで、ワイフワークであると感じています。好きでなければ、ここまでインタビューライターを続けてこられなかったでしょう。

もしもそんな人たちの想いを形に残す、お手伝いができたら……。

まだまだ私自身のスキルが至らないところも多いので、経験と場数を踏んで、お手伝いができるようになりたいと、気持ちを新たにしたのでした。

*

ZINEにも書いたのですが、いつもいつも、行き当たりばったりで発進し、その都度次なる行き先を見つけて行くスタイルで生きている私。

今回も周りの方の力を借りながら、新たに自分が進むべき道への糸口が見つけられたような気がします。

最後になりますが、もし気になる方がいらっしゃいましたら、KAZENONE BOOKのオンラインショップでお買い求めいただけたら嬉しいです。

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<目次>
・はじめに
・本に携わる、何かがしたい
・立ち上げまでに必要だった、パズルのピース
・コラム① 「KAZENONE BOOK」屋号の由来
・「得意」と「好き」を掛け合わせて、閃いたこと
・場づくりは、メディアづくりに似ている
・HAGISOとの出会い
・「はじめられる人は、強い」夫の言葉に背中を押されて
・コラム② 表紙・装画のこと
・尾久は、私が私らしくいられる町
・これからのこと
・あとがき

1,100円(税込)
48ページ

編集 安次富陽子
装画 竹本侑樹
デザイン協力 谷さや
印刷協力 本屋・生活綴方


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櫻井朝子 | KAZENONE BOOK ホステルやゲストハウスなどの「地域コミュニティ」を創っている方々に会いに行って、勉強させてもらい、タバタバーに持ち帰ります!

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