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我が家は「逃避行カード」制度を導入します

    櫻井朝子 | KAZENONE BOOK

    いよいよ年末に差し掛かってきたので、我が家でも夫婦2人で今年の一年を棚卸し。

    実家に帰る仙台行きの新幹線の中で、久しぶりに腰を落ち着けて2人の時間が取れたので、ノートを持参して早速棚卸し会スタート。

    わたしが書き出して欲しいと提案したカテゴリーは以下のこと。

    ・自分のこと
    ・仕事(主にタバタバーのこと)
    ・夫婦のこと

    このテーマでそれぞれKPT方式を採用し、KEEP(これからも続けたいこと)・PROBLEM(改善したいこと)・TRY(チャレンジしたいこと)の順に、思うことをただ書き出して、お互いに見せ合いっこする、というもの。

    「自分の一年に向き合う」ということも大切なんだけど、もっと大切なのは、心の中や頭の中が覗けない、「パートナーが何を考えているかを知る」こと。

    書き終えてノートを見てみると、基本的には想像できることばかりだったんだけど、ひとつ、目に留まったことがある。

    それが「仕事のこと」のカテゴリで彼がPROBLEMとしてあげていた一言。

    「もっといろんなことやりたい。その時間がない」

    あーそうだよね、と納得すると同時に激しく反省。

    ご存知の方も多いと思うけど、うちの夫はダブルワークで実家の家業であるコンビニの店長と、タバタバーという立ち飲み屋のマスターをやっている。

    2019年はほぼ毎日、朝3時に起きてコンビニに向かい、10時頃帰ってきて夕方まで睡眠。その後タバタバーの店の準備に向かい、0時頃にお店を閉めて、また朝3時を迎える...そんな生活をしていた。

    まだ夜明け前の真っ暗ななか、わたしがグースカ寝ている間に一仕事終えているなんて、考えられない、と毎日思ってる。いくら自分がやりたいから始めたこととはいえ、泣き言ひとつ言わない姿は尊敬する。

    でも、彼が本当に好きなのは、何かをデザインして形にしたり、突飛なことを思いついて始めたりすること。

    それを知ってはいるんだけど、どうしても今の彼の仕事内容は俗人的になりがちだし、代わってあげようにも自分も別の仕事をしている関係でなかなかそれもできていない...

    申し訳ないなあと思いつつ、見て見ぬ振りをしてきたこの一年だった。

    そこで思いついたのが「逃避行カード」制度だった。

    逃避行カードは、発動すればタバタバーの仕事をお休みして、好きなように時間を使っていいこととする、ということにした。わたしがその日はお店をやるから、と。

    逃避行カードにはいくつかルールを設けた。それが以下。

    ・使えるのは、月に一回
    →本当はもっと増やしてあげたいけれど、わたしの仕事の都合と、マスターを求めてきてくれる人が多い現実との兼ね合いでまずはスモールスタート

    ・使いたい日は事前申告制
    →これも、わたしの仕事のことを考えて

    ・逃避行カードの内容に、わたしは一切口を出さない
    →インプットやリラックスが目的なのでそこに口を出したら、破綻しそう、と思ったため

    12月に早速一回使っていたけれど、仲の良い友達と一緒にサウナに行って日々の疲れを慰労してきたようだ。よかったよかった。

    帰ってきてからも久しぶりの平日夜の外出に、心なしか顔が晴れやかだったし、わたしも急にお願いされるよりもずっと気持ちよく送り出してあげられた気がする。いいことづくしだった。

    結論、夫婦生活も仕事と同じなんだなあと。

    まったく異なる人間と共同生活をする中で、どうしてもうまく折り合いのことは出てくる。

    でもその都度、課題を洗い出し
    お互い話し合い
    解決の糸口を見つけ
    生活の満足度が上がっているかを確認して
    ダメならまたやり直す

    その繰り返し。

    ときには自分の考えややり方を曲げなければならず、「くそ〜」と思うこともある。

    でも2人で生活していきたいと願ったのは自分。

    まだまだ新婚だからこんなに楽しくやれているのかもしれないけれど、年に一度はこうして振り返りの時間を持って、改善していけることはしていきたいなあ、と思う。

    「好きなように遊んできなさい」と大家族の母さんばりにでーんとして、お店で彼を待ちたいと思います。

    そんなときは少し心細い自分もいるので、ぜひ皆さんお店に遊びにきてくださいね〜。


     
     
     
    荒川区・尾久を拠点に、本と街、人をつなげる活動をしています。ZINEづくりのはじめの一歩を伴走する「おしゃべり編集室」も主催。夫の店「タバタバー」にも月2回立っています。

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