芋出し画像

【途䞭経過】ピヌマン斜蚭栜培、8月末たでの実枬——いちばん立っおいたのは「節間」だった

この蚘事は途䞭経過だ。結論ではない。


ある蟲業法人の協力を埗お、斜蚭栜培ピヌマンでMOLECULE氎の圃堎実蚌を行っおいる。圃堎は2箇所。䞀方は四十幎この䜜物を䜜り続けおきたベテラン生産者の圃堎、もう䞀方は同法人が管理する実蚌圃堎だ。圃堎名・法人名・産地は䌏せる。実蚌が完了しおおらず、名前が先に歩き出すこずを避けるためだ。


数字には匷匱がある。同じ「差が出た」でも、䜕床も同じ向きに出た数字ず、䞀床きりの数字ずでは、立っおいる脚の数が違う。この蚘事は、いちばん脚の倚い数字から順に曞く。良かったものも悪かったものも、そのたた曞く。


収穫は12月たで続く。以䞋は7月䞊旬から8月䞋旬たでに取れた数字ず、取れなかった数字である。


■ 䜕を、どう枬っおいるか


同䞀氎源・同䞀朅氎系統から分岐し、ハりス棟単䜍で区を分けた。


慣行区通垞氎、液肥100%

モレクル区MOLECULE氎、液肥100%


ハりスは間口5.4m×長さ42〜44m、1棟あたり204〜213株。定怍は4〜5月圃堎により異なる、灌氎はほが毎日30〜45分。


蚈枬項目は、棟ごずの総収穫重量、固定株10株の平均節間長、日焌け率、B品率、うどんこ病の発病指数、そしお出荷堎での仕分けロス。


先に、この実蚌の限界を䞉぀明瀺しおおく。


䞀反埩数が足りない。反埩はハりス1棟が最小単䜍で、区あたりn=1〜2。特に圃堎Aの慣行区は1棟しかない。察照が䞀棟だず、慣行区そのものの棟間ばら぀きを知る手段がない。統蚈的な怜定には足りない。


二圃堎Bは管理条件が揃っおいない。剪定葉の残し方に差が出たこずを、圃堎Bの管理者本人が申告しおいる。この亀絡がどの項目にどれだけ効くかは、項目ごずに違う。埌述する。


䞉機序が確定しおいない。物性倀の倉化は枬れおいるが、それが圃堎の数字に至る経路は未確定だ。


この䞉点を螏たえた䞊で、以䞋を読んでほしい。


■ いちばん確かな数字——節間長


この実蚌で最も脚の倚い数字は、収量ではない。節間長だ。


平均節間長䞊䜍5節・固定株10株の株平均、8月調査

圃堎Aモレクル区 5.14 cm  慣行区 6.30 cm → −18.4%

圃堎Bモレクル区 4.14 cm  慣行区 4.71 cm → −12.1%


これが背骚だず蚀えるのは、䞉぀の独立した根拠が同じ方向を指しおいるからだ。


ひず぀、二぀の圃堎で、同じ向きに出た。ふた぀、固定株10株ずいう、他の項目より倚い実数で枬っおいる。みっ぀——これが倧きい——四十幎この䜜物を䜜っおきた生産者が、蚈枬ずは独立に、裞県で同じこずを指摘しおいた。


その生産者が最初に蚀ったのは、収量の話ではなかった。「株の立ち姿が違う」ず蚀った。慣行区の株は通路偎に倒れ蟌んでいる。モレクル区は䞊に䌞びお通路が開いおいる。


節間が短いずいうこずは、同じ節数でも暹が間延びしおいないずいうこずだ。埒長の少ない株は、経隓的に着果ず管理の䞡面で扱いやすいずされるここは盞関の向きたでが、珟デヌタで曞ける範囲だ。因果ずしおは断定しない。


枬定噚ず人間の目が、別の経路で同じ結論に収束した。珟時点で、これが䞀番硬い。


なお圃堎Bにも剪定差はある。ただし剪定が盎接決めるのは葉の残し方であり、日焌けのように数字を盎撃する項目ずは効き方が違う。節間長ぞの圱響は間接的だ——無関係ずは蚀わない。よっお圃堎Bの−12.1%は、圃堎Aの−18.4%を補匷する二本目の脚ずしお扱い、単独の根拠にはしない。


■ 収量——圃堎Aで+9.1%、ただし察照は䞀棟


収量圃堎A・ベテラン生産者の圃堎・7月2日開始

モレクル区2棟910.0kg  977.6kg

慣行区1棟884.0kg


棟ごずに定怍株数が違う204株・213株・213株ので、株あたりに盎す。

モレクル区 4.53 kg/æ ª  慣行区 4.15 kg/æ ª → +9.1%


モレクル二棟4.46・4.59 kg/株は、いずれも慣行4.15を䞊回っおいる。方向は心匷い。


だが、ここで自分の銖を絞めおおく。慣行区はn=1だ。察照が䞀棟しかない以䞊、4.15ずいう倀が慣行区の兞型なのか、たたたた䜎かった䞀棟なのかを、この蚭蚈では刀別できない。+9.1%が氎の効果なのか棟差なのかを分離する手段を、今の反埩数は持っおいない。「モレクル区が䞊回る方向に出おいる」たでが、収量に぀いお曞ける䞊限だ。


圃堎Bの収量に぀いおは埌述するが、差は出おいない。収量は、圃堎Aで有利な方向、圃堎Bで差なし——これが珟状だ。


■ 仕分けロス——圃堎Bで玄22%枛、ただし期間がずれおいる


仕分けロス出荷堎で芏栌倖ずしお匟かれた重量の比率・圃堎B

慣行区 48.20kg / 285.00kg  16.9%

モレクル区 37.50kg / 284.60kg  13.2%

差は3.7ポむント、盞察で玄22%の䜎枛。


入荷量がほが同じで、匟かれる量だけが違う。今回、数字ずしおは倧きく動いた項目だ。


だが、この数字には䜆し曞きを、数字ず同じ堎所に貌っおおかなければ嘘になる。


この集蚈は終端がずれおいる。慣行区が8月26日たで、モレクル区が8月12日たでの蚘録だ。そしお8月18日の珟堎蚘録には「曲がりなどのC品廃棄や日焌けが倚くなっおいる時期」ず曞かれおいる——ロスが増える季節に入っおいた、ずいうこずだ。慣行区の窓が2週間ぶん埌半に䌞びおいる以䞊、16.9%がその期間差で膚らんでいる可胜性を、珟デヌタでは排陀できない。「入荷量がほが同じ」は、異なる期間の入荷量がたたたた揃っただけで、同䞀期間の比范ではない。


だからこの−22%は、「動いた」ではなく「動いたように芋える」が、珟時点の正しい衚珟だ。同䞀期間で切り盎したずき䜕ポむント残るか——それが確定するたで、この数字は保留する。


加えお、圃堎Bには剪定差がある。仕分けロスはサむズ・圢状・軟化・日焌けが耇合しお決たる項目で、剪定の圱響を受けないずは蚀えない。期間ズレず管理差の二぀を抱えおいる以䞊、この数字は参考倀だ。


ひず぀だけ、その参考倀の䞭から拟っおおく芳枬がある。圃堎Bのモレクル区は、埌述の通り日焌け率がむしろ高い12.2% 察 10.0%。それでも仕分けロスは䜎い。日焌けずいう逆颚を受けながらロスが枛っおいるなら、ロス䜎枛の䞻因は日焌け以倖サむズ・圢状・軟化などにある可胜性がある。ただしこれは亀絡した圃堎での芳枬なので、仮説の材料に留める。


■ 日焌け——なぜ圃堎Bの数字を䜿わないか


日焌けに぀いおは、刀断基準を先に眮く。「氎以倖の管理条件特に剪定葉の残し方が揃っおいない区は、日焌けの比范から陀倖する」。これは有利・䞍利に関わらず察称に適甚する陀倖基準だ。


日焌けだけを陀倖察象にするのには理由がある。剪定がこの項目を盎撃するからだ。日焌けは果実に盎射日光が圓たるかどうかで決たり、それを決めるのは葉の残し方そのものだ。節間長や収量のような間接的な圱響ではなく、剪定差がそのたた数字になる。


その基準に照らすず、圃堎Bは倖れる。圃堎Bは栜培3幎目であり、剪定の違いによっお生育に差が出たこずを、圃堎Bの管理者本人が独立に申告しおいる。


日焌け率代衚枝1本を調査

圃堎A剪定の手が揃った四十幎の圃堎モレクル区 2.3%  慣行区 3.0%

圃堎B剪定が揃わず・陀倖モレクル区 12.2%  慣行区 10.0%


採るのは圃堎Aの数字だ。陀倖を先に芋た数字で決めたのではなく、剪定ずいう既知の管理差が日焌けを盎撃するずいう理由で、あらかじめ決めおいる。管理を揃えられる者が管理を揃えた䞊で差が出るか——それが問いの本䜓であり、その条件を満たすのは圃堎Aだけだ。


ただし圃堎Aも代衚枝1本・n=1〜2の調査であるこずは倉わらない。「日焌けが枛る方向に出おいる」たでが、珟デヌタで曞ける䞊限だ。断定は次のデヌタたで埅぀。


B品率も䜵蚘しおおく同条件。

圃堎Aモレクル区 0.8%  慣行区 2.0%

圃堎B参考モレクル区 3.9%  慣行区 5.3%


うどんこ病の発病指数は、䞡圃堎・䞡区ずも0。この時点で病害の差は芳枬されおいない。


■ 時間軞——遅れお出た差の、二぀の読み方


8月18日時点の蚘録では「収穫量・秀品率は今のずころ倉わらず」ず曞かれおいる。差が数字ずしお出おきたのは8月埌半だ。7月時点で刀定しおいれば「効果なし」ずいう結論になっおいた。時間軞のどこで切るかで結論が倉わる——これは芳枬事実ずしお残す。


この「遅れお出た」ずいう事実は、䞡方向に読める。䞡方曞くのがフェアだ。


有利な読み効果は氎の䟛絊・吞収が効いおくる時期に立ち䞊がるもので、初期には出ない。早蚈に刀定すべきではない。


懐疑的な読みn=1〜2の少数の棟が、時間ずずもに管理倖の芁因でドリフトしお開いただけかもしれない。遅発性は、効果の蓄積でも、察照が確立しおいないゆえの偶然の乖離でも、同じ芋え方をする。


珟時点のデヌタは、このどちらかを決められない。決められないず曞いおおくこずが、今できる唯䞀の誠実な凊理だ。


■ 効かない堎面がある


圃堎Bでは収量に差が出おいないモレクル区 284.6kg  慣行区 285.0kg、−0.1%。


圃堎Bには剪定差があるので、この「差なし」も厳密には参考倀だ。ただし差が出なかったずいう結果には、こちらに有利な方向ぞ読む䜙地がない。だから、そのたた眮く。


これは想定通りでもある。氎の䟛絊・吞収が生育の埋速になっおいない条件では、氎偎を倉えおも差は出ない。だが「想定通り」は「隠しおよい」の理由にはならない。効いた話は誰でも曞ける。効かなかった条件を機序で括れるかどうかが、実枬ずそうでないものを分ける。


■ ただ蚀えないこず


反埩数が足りない。区あたりn=1〜2、圃堎Aの察照は1棟。統蚈的有意性は䞻匵しない。


期間が完党には揃っおいない。圃堎Bの仕分けロスは終端がずれた比范だ。


管理条件が完党には揃っおいない。圃堎Bの剪定差は日焌けを盎撃し、他の項目にも皋床の差はあれ効いおいる。


機序は確定しおいない。なぜ節間が短くなるのか、なぜ遞果ロスが動くのかに぀いお、我々はただ怜蚌䞭の仮説しか持っおいない。物性倀の倉化界面匵力 72.8→69.6 mN/mは枬れおいるが、それが圃堎のこの数字に至る経路は未確定だ。断定はしない。


■ この先


普通栜培のハりスで12月たで継続し、その埌、加枩を䌎う促成栜培逊液土耕に切り替えお同じ比范を行う。促成栜培では暖房コストが経営を圧迫する。そこで数字が動くかどうかが、次の問いだ。


収穫埌の日持ち重量枛少率・軟化率、土壌ECずpH、肥料削枛区の蚭蚈も䞊行しお進めおいる。


そしお次の集蚈では、圃堎Bの仕分けロスを同䞀期間で切り盎す。日付を揃えたずき、あの−22%が䜕ポむント残るのか。そこが、この数字が生き残るか畳むかの分岐だ。


結果は、良かったものも悪かったものも、そのたた曞く。

■ 同じ考え方で曞いた、ほかの蚘録

この蚘事で出おくる界面匵力の倉化を、牛の飲甚で远った蚘録。察照区がなく、気枩・飌料・装眮の䞉぀が同じ幎に動いたため、切り分けられおいない「効いた」ずは蚀えない。それでも珟堎は、数字にないものを芋おいる

いいなず思ったら応揎しよう