
ピアノは、まだ弾けていない。
息子とキャッチボールもしていない。
『時空の旅人』も、まだ読み終えていない。
カラオケの点数だって、まだ納得できていない。
考えてみれば、このシリーズで書いてきたことは、どれも完成していない。
小学生の頃に憧れたピアノ。
息子とのキャッチボール。
一人で歌い、口笛を吹いていた少年。
40数年ぶりに思い出した一冊の本。

どれも、答えが出たわけではない。
どれも、きれいに終わったわけではない。
けれど、不思議と失敗だったとは思わない。
人生には、完成しない夢がある。
いや、完成しない方がいい夢もあるのかもしれない。
完成してしまえば、そこで終わってしまう。
でも、完成しない夢は、
いつでも人生の続きを歩き始めることができる。
ピアノを弾く日は来るだろうか。
息子とキャッチボールをする日は来るだろうか。
『時空の旅人』の答えは見つかるだろうか。
正直、分からない。
全部はできないかもしれない。
それでもいい。
思い出せた。
もう一度やってみたいと思えた。
それだけで、少しだけ人生が動き出すことがある。
完成しないから、ときどき思い出す。
完成しないから、またやってみたくなる。
完成しないから、まだ続きを夢見ることができる。
Re:sume
完成しないから、いつでも Resume できる。
