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第回 身近な科孊ず工孊モバむルバッテリヌの発火事故

    moo min

    はじめに

    このシリヌズは、ニュヌスで端折られた郚分などで誀解が起きそうな話題や個人的に曞きたくなった話題に぀いお、䞍定期に綎っおいきたいず思いたす。

    第回は最近よくニュヌスなどで目にするモバむルバッテリヌの発火事故に関するお話です。

    発火の原因ず、その原因を䜜るさらに前段階の原因に぀いおも芋おいきたいず思いたす。

    ①私たちが電気ず呌んでいるもの

    私たちが普段「電気が流れる」ず呌んでいる珟象は、金属の䞭で電子が移動しおいるこずを意味したす。

    私たちが䜿うスマヌトフォンなどの䞭では、この電子を半導䜓を䜿っお緻密にコントロヌルしお蚈算をしたり、その゚ネルギヌを光や音、電波に倉換しおいたす。

    ②リチりムむオン電池の構造

    リチりムむオン電池は䞻に、正極プラス極材、負極マむナス極材、電解液、セパレヌタヌ間仕切り、そしお回路で構成されおいたす。

    電解液の䞭に正極材ず負極材を配眮しお、正極ず負極の間をセパレヌタヌで隔おおいたす。

    正極ず負極が盎接觊れるず、倧電流が流れ急激な反応が起こりたす。
    これが起きないようにセパレヌタヌがあるのです。

    曎にこのセパレヌタヌは、電子を通さないが、むオンは通すずいう性質を持っおいたす。

    回路は正極ず負極を橋枡しするように配眮され、電子はこの回路の䞭を移動したす。

    ③攟電するずはどういうこず

    負極材が酞化反応し、正極材が還元反応するこずにより、電子が回路を通っお移動したす。ここでいう酞化ずは分子に酞玠が結合するこずではなく、電子を倱う反応を指したす。

    たず、負極材黒鉛ずリチりムの化合物からリチりムむオンが溶け出したす。リチりム原子が電子を攟出しおリチりムむオンになるのです。
    そしお、リチりムむオンはセパレヌタヌを通り抜けお正極偎に移動したす。

    攟出された電子は回路を通っお正極偎ぞ移動したす。この電子の移動によっお電流が流れたす。

    正極偎に移動したリチりムむオンず電子は再び結合し、コバルトずリチりムの化合物になりたす。

    そもそもなぜこの流れが起きるのか。これは黒鉛ずリチりムの化合物より、コバルトずリチりムの化合物の方が安定しお存圚できる圢だから結合が匷いからです。
    前者は電子を攟しやすく、埌者は電子を掎みやすいのです。

    そしお電流が流れる回路の間に電化補品を挟むこずで、私たちはその補品に「電気を䟛絊」しおいるのです。

    ④充電するずはどういうこず

    充電ずは、本来自然に進む攟電反応を、倖郚から゚ネルギヌを䞎えお逆方向ぞ進める操䜜です。
    蚀い換えれば、自然の流れに逆らう䜜業です。

    ここではモバむルバッテリヌの話をしおいお、呌び方が分かりにくくなるのを防ぐために蚀葉を敎理したす。

    電池リチりムむオン電池。
    充電噚リチりムむオン電池に充電するための装眮。通垞はモバむルバッテリヌに組み蟌たれおいたす。

    電池の正極には充電噚の正極を、電池の負極には充電噚の負極を接続したす。

    充電噚からは、電池の出力電圧よりも高い電圧を電池の端子間に加えるこずで、正極ず負極の電䜍差を逆転させたす。
    こうするこずで、負極から正極に移動しおいた電子が正極から負極に移動するようになるのです。

    結果的に攟電ずは反察の化孊反応が起き、攟電前の元の状態に戻りたす。

    ⑀砎損の皮類短絡

    モバむルバッテリヌにおいお、電子は本来、回路を通っお適正な量だけ流れるように蚭蚈されおいたす。

    通垞、短絡ずいうず、回路の途䞭をショヌトカットしお電流が流れるこずを蚀いたすが、モバむルバッテリヌの短絡の䞻な原因はセパレヌタヌの砎損です。

    正極ず負極を仕切る玠材はずおも薄いフィルムのようなものなので、倖的な芁因でこれが砎れた堎合は正極ず負極が盎接接觊し、倧量の熱が発生、電池内郚で急激な化孊反応熱暎走が始たりたす。
    これも短絡ず呌ばれる珟象です。

    ⑥砎損の皮類発熱による気化

    電子が流れるず熱が発生したすが、特に充電時は電池に゚ネルギヌを抌し蟌むため、攟電時より発熱しやすい条件になるこずがありたす。

    負荷がかかるような䜿い方や、熱がこもるような堎所で長時間䜿甚しおいるずモバむルバッテリヌ本䜓の枩床が䞊昇したす。

    モバむルバッテリヌ内の電解液は70〜80℃皋床の枩床で気化し始めるず蚀われおおり、䞀床気化するず、電池内郚では元の状態に戻りにくく、膚匵が残る原因になりたす。

    この気化が進んでしたったものがよく耳にする膚匵したバッテリヌです。

    この膚匵が進むず膚匵しおいない時のサむズで䜜られおいるセパレヌタヌは砎れ、短絡が発生しお激しい反応が起こりたす。

    ⑊砎損の皮類玠材の結晶化

    「結晶化デンドラむト珟象」ずは、「電池の内郚で、金属がトゲのように成長しお壁を突き砎る珟象」のこずです。

    負極偎には「③攟電するずはどういうこず」の項でお話ししたように、黒鉛が䞻な玠材です。
    通垞は、黒鉛の局にリチりムむオンが入り蟌み、曎に電子ず化合するこずにより黒鉛ずリチりムの化合物ができたす。これが「元の状態」です。

    しかし、黒鉛局にリチりムむオンが入り蟌む前にリチりムむオンず電子が結合し金属のリチりムになる堎合がありたす。
    これを「結晶化」ずいい、結晶化したリチりムが鋭い枝のように成長しお、セパレヌタヌを突き砎るこずがありたす。
    これにより短絡が起き、激しい酞化反応が起きるのです。

    電子機噚やバッテリヌの充電は正芏品を䜿っお䞋さいずよく説明曞に曞かれおいたす。
    メヌカヌは安党マヌゞンを残し぀぀最倧限の充電速床を実珟できるように蚭蚈・テストしおいたす。
    他瀟補品ではテストできない、安党性を保蚌できないからこのように曞かれおいるのですね。
    結晶化は倖からだず分かりにくく、突然珟れる珟象なので、普段から気を぀けお䜿甚しおいなければなりたせん。

    ちなみに、安いモバむルバッテリヌもちろんPSEマヌク付きですは、充電の入力を動的に制埡しないものがほずんどです。しかし、入力のパワヌを最小限に固定化するこずにより安党性を保っおいるこずが倚いのです。充電に異垞に時間がかかるこずをコストにしお安党性を担保しおいるのですね。

    ⑧高出力のリチりムむオン電池

    リチりムむオン電池ずいっおも1皮類ではありたせん。
    スマヌトフォン充電甚の比范的パワヌを抑えたタむプから、䞀気に電力を攟出するハむパワヌなものたでありたす。

    先日、航空ラゞコン甚のバッテリヌが原因で爆発事故が起きたずいうニュヌスがありたした。報道では詳现なメカニズムたで觊れられおいないこずも倚いですが、技術的な芖点で芋るず、1぀の可胜性ずしお「結晶化」が匕き金になったず考えられたす。

    結晶化による短絡ショヌトから激しい反応ず膚匵が起こり、倖装のアルミラミネヌトフィルムが砎裂。そこから挏れ出した可燃性ガスに火花などで匕火するこずにより甚倧な被害をもたらす爆発に至る  ずいう連鎖です。

    航空ラゞコン甚のバッテリヌは、パワヌず軜量化が最優先されるため、保護材が薄いフィルム状であるにもかかわらず、極めお高い出力を持ちたす。たた、䞀般的なモバむルバッテリヌず異なり安党機構が充電噚偎に䟝存しおいるこずが倚いため、専甚ではない充電噚の䜿甚による過充電のリスクも高たりたす。

    ⑚党固䜓電池

    埓来の液䜓の電解質を䜿ったバッテリヌはその䟿利さずは裏腹に補品ずしお䞍安定ずいう欠点がありたした。
    その䞍安定さを克服するために研究されおいるのが党固䜓電池です。

    元々は自動車業界で研究が進められおきたものなのですが、最近ではこれが䜿われおいるモバむルバッテリヌも芋かけるようになりたした。

    ここたでの話を聞くず完党な蓄電装眮のように感じたすが、ただ匱点がありたす。電解質が固䜓なので「割れる」可胜性があるこずです。

    砎裂こそしたせんが、電解質が固䜓なので衝撃により割れるず、接合しおいた郚分が離れおしたうので、性胜が倧きく損なわれる可胜性があるのです。

    ⑩こんなのあったら良いな

    このコヌナヌは毎回蚭けようず思っおいたす。
    皆さんだったらどんなものを考えたすか䞀緒に想像しおいきたしょう。

    どうすれば発火の被害を最小限に抑えられるか。

    よく猶ケヌスに入れお保管しおいれば被害を最小限に抑えられるず蚀いたす。

    ではこんなのはどうでしょうか。

    プラスチック筐䜓のモバむルバッテリヌに金属のケヌスを被せおそのたた携行可胜にする。

    この金属のケヌス内郚には、モバむルバッテリヌのサむズをある皋床蚱容するための空間ずガタ぀き防止のためのコむル型、板状のバネを党方䜍に配眮したす。

    少しの遊び空間だったずしおも、だいぶ倧きくなる可胜性が高いですが、バネによる衝撃吞収効果も期埅でき、発火時に炎を倖に挏らさない安党構造になるず期埅したす。

    内郚に圧力を溜めるず爆発する危険があるので、これは早期に倖に逃すような隙間や穎があった方が良いのではないでしょうか。

    むンテグラルに基瀎蚭蚈から組み蟌めばそれなりにスマヌトにもできそうです。

    最埌に

    私たちが毎日䜕気なく䜿っおいるモバむルバッテリヌ。その䞭では、電子やリチりムむオンが物理や化孊の法則に埓いながら絶えず行き来しおいたす。充電ずは、その自然な流れを倖からの゚ネルギヌで逆向きに進める、ずおも繊现な操䜜です。次に充電するずきは、そんな芋えない䞖界に少しだけ思いを銳せお、䞁寧に䜿っおあげおくださいね。



     
     
     

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    ファヌムりェアなどの䜎レむダヌからPCアプリ、Webシステムたで䞀通り経隓しおきた技術者です。 専門甚語をなるべく䜿わずに、倚くの方が本質の構造から考えられる地盀を敎えたいず思っおいたす。 枩かく誠実な芖点を倧切にしながら、日々の探求を綎っおいきたす。宜しくお願いしたす。

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