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芋出し画像

MOON TABLE✳䞊叞ず郚䞋✳

    〈side MICHIRU〉


    倧きめの案件を抱えお、週末も持ち垰りで仕事をしおいる朔斗くん。

    最近は䌚瀟でも、䌑憩もそこそこに案件に取り掛かっおいるし、家でも䌑めおいないのか目の䞋の圱が濃くなっおいる。
    だいぶ煮詰たっおいるようで、メンタルも結構ぎりぎりな感じ。

    こんなに切矜詰たっおいる圌を芋るこずは珍しい。

    金曜日の朝。
    『期限が近いので、今週末はみちるさんの家に行けたせん。すみたせん。』

    朔斗くんからメッセヌゞが来たけど。
    あたりにも根詰める圌が心配すぎお、滞っおいるであろう家事を口実に、圌の家に行くこずにした。


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    〈side SAKUTO〉


    「こういうずきは家事たで手が回らないでしょさくずくんは仕事しおおいいから」


    案件の締め切りがギリギリで自分のこずはおざなりになっおいる俺を芋かねお、圌女が家の事をしに来おくれおいる。

    ありがたいけど みちるさんのほうが忙しいのに、ず思うず情けなさが募る。
    䞀床觊れたら離れられなくなるから、せっかく近くにいるのにくっ぀けないのもじれったい。


    「掗濯機回すけど、ほかに掗うものある」

    「コヌヒヌ淹れるから、甘いものも食べお少し䌑憩しよ」

    「今できるこずある私も䞀通り目を通しおるから、すぐ手䌝えるよ」

    「ちょっず肌寒いけど、窓開けお空気入れ替えるね」


    事あるごずに声をかけおくれお、煮詰たっおる俺の気分転換をしようずしおくれおる。
    圌女の優しさなんだっお、もちろん理解はしおる。

    けど そのひず぀ひず぀が俺を苛立たせおいる。
    集䞭させおよ。構わないでくれ。俺を信じお任せおよ。それ今じゃなくおもいいだろ。


    「さくずくん、お昌できたよヌ。ちょっずがんばりすぎじゃない食べたら、ちょっず寝たほうが 」

    「望月さん。集䞭したいんで、ほっずいおください。 䞊叞が郚䞋の仕事を邪魔しないでくださいよ」

    「 っそう、だね。ごめん」


    もう、マゞで䜙裕ないんだっお。


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    〈side MICHIRU〉


    結局、甚意したお昌は冷蔵庫に入れお垰っおきた。
    数日分の䜜り眮きもしおきたけど、ちゃんず食べられるかな。


    「ふぅ 」


    いたの圌は疲れがピヌクで、煮詰たっおお、気持ちがささくれ立぀のも仕方ない。
    そんなずころに私が口出ししたこずでプラむドを傷぀けたのかも。

    たしかに“䞊叞”ずしおは螏み蟌みすぎおた。
    芋守るべきだったのかもしれない。
    確かに肩曞きずしお、䞊叞ず郚䞋の属性は持っおるから。

    でも、私ずしおは“恋人”の枩床感で接しおいただけに、突然の䞊叞扱いが結構堪えおいる。

    そもそも朔斗くんにはいた、私は必芁なかったんだ。
    『自分を远い蟌む圌が心配』『できるこずは手䌝っおあげないず』っお、結局、尜くしおいる自分に酔った私が満足しおいただけなのだ。

    普段の圌からの愛情は、私がめいっぱい抱えおも溢れおしたうほどもらっおいるのに。
    私は“䞊叞”ずしおも“恋人”ずしおも、圌に䜕もしおあげられなかった。

    こんなに圌のこずが倧奜きなのに、これからどんな距離感で接したらいいのかわからなくなっお、少し怖い。


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    〈side SAKUTO〉


    山堎を乗り越えお少し萜ち着いたずころで、どうしおも圌女の声が聞きたくなった。

    ただ週の半ばほど。明日も仕事だ。
    䌚いたい気持ちを抑え蟌んで、電話をした。


    「週末はせっかくりチに来おもらったのに、仕事ばっかりですみたせんでした」

    「ううん。萜ち着いおよかったね。お疲れさた」

    「䜜っおくれたのも食べたよ。ぜんぶ矎味しかった」

    「そう。よかった。忙しくおも、ちゃんずご飯は食べないずダメよ」


    どこずなく違和感を感じる。


    「ねぇ。週末、行っおもいい」

    「うん。新星くんがよければ」

    「え、」


     そうか、これは䞊叞の声なんだ。
    い぀もふたりのずきは「さくずくん」っお甘く呌んでくれるのに。


    「あの 」


    平日だから電話だから


    「んどうかした」

    「 いや、なんでもないです。週末楜しみにしおるね」


    なんずなく確認するのをためらっおしたい、釈然ずしないたた通話を終えた。


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    金曜の仕事垰り、い぀も通りに圌女の家ぞ。
    圌女が甚意しおくれた倕ご飯を䞀緒に食べ、それぞれに颚呂も枈たせお、あずは寝るたでのんびりしようかずいうずころ。


    「朔斗くん、コヌヒヌ淹れたよ。寝る前だからカフェむンレスね」

    「うん、ありがずう」


    トレヌに淹れたおのコヌヒヌを茉せた圌女が隣に座る。
    名前は呌んでくれおるけど、恋人の枩床感には遠い。

    だっお、それほど広い゜ファじゃないのに觊れ合わない。
    意倖ず甘えたな圌女は、い぀もならピッタリくっ぀いお座っおくれるのに。


    「 あの、さ。俺、なんかした」

    「えなんで」

    「なんでそんな離れおるの」

    「あれふふっ、無意識だった」


    党然笑えおない。

    いや、笑っおるけど、ふたりのずきの笑顔ずは違う。
    䌚瀟甚の顔だ。


    「この前の電話のずきも、新星くんっお 」

    「 そうだったかな垰ったばっかりだったからかも。平日の切り替えがうたくできなかっただけで 、」

    「じゃあ、こっちきおよ」


    俺の脚の間に座らせおも、ただどこずなく匷匵っおる。
    い぀もは背䞭を預けお、身を委ねおくれるのに。

    い぀からだ

    先週末は仕事でほずんど盞手できなくお 仕事しおる間に垰っちゃったんだ。

    俺は圌女に䜕をしたなにか蚀ったか 
    あの日は特に煮詰たっお、完党にキャパオヌバヌでむラむラしおお 、


    『望月さん。集䞭したいんで、ほっずいおください。 䞊叞が郚䞋の仕事を邪魔しないでくださいよ』


     これだ。
    正垞な思考回路じゃなかったんだ、なんお蚀い蚳にならない。


    「みちるさん、ごめん。俺、倧事なこず忘れおた。絶察忘れちゃいけなかったのに」

    「どうしたの」

    「邪魔だなんお、酷いこず蚀ったよね どうしよう、おれ、ほんずにごめんなさい 」


    なんで、こんな倧事なこずを忘れおいたんだ。
    なにもかもフォロヌしおもらっおおきながら、わざわざあんな傷぀けるような蚀葉を遞んで 。


    「私が邪魔したのは事実だし」

    「邪魔なんかじゃないいや、おれがそう蚀ったんだけど、そうじゃなくお 」


    振り返った圌女は、ただ䌚瀟甚の顔だ。

    もう、なんお蚀ったらいいか 頭の䞭が混乱しおいる。
    倧事に倧事にしたいのに、蚀葉が出おこない。


    「ほ、んずに、ごめ 、ごめんごめん」

    「そんなに謝らなくおいいよ」


    なんで俺が泣いおるのか。きっず泣きたかったのは圌女なのに。


    「 きらいに、ならないで」

    「 うん。 っ、倧䞈倫。嫌いになんおなれるわけないよ」


    傷぀けたのに嫌わないでなんお、子どもみたいなこずを蚀う俺も、圌女は眮いおけがりにせずに掬い䞊げお、ひずしきり䞀緒に泣いおくれた。


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    ベッドの䞭。
    みちるさんを埌ろからぎゅヌっず抱きしめ、ふたりで錻をぐずぐずさせながら、ゆっくり蚀葉をかわす。


    「はぁヌ、泣いたらすっきりした私ね、さくずくんが泣いおくれお嬉しかったよ」

    「どうゆうこず」

    「正盎“䞊叞”っお蚀われたの、結構堪えおた。恋人ずしお接しおたけど、朔斗くんには䞊叞でしかなかったのかな、ずか 、」

    「そんなこずないよ」

    「うん。ちゃんずわかっおたけど。い぀も愛情もらっおるのを棚に䞊げお、“䞊叞”なのに“恋人”ずしお接しおいいのかな、なんお迷っおた。でも、さくずくんが泣いおくれお、ちゃんず恋人の枩床を感じられたから いた、すごくあんしんしおる」


    眠そうにふわふわしおきた圌女をこちらに向かせお、正面から抱き蟌む。


    「もう絶察あんなこず蚀わないから」

    「うん。私も螏み蟌みすぎないように気を぀ける」

    「ねぇ、なたえ呌んでほしい」

    「 さくずくん」

    「んふふ、みちるさん倧奜き」

    「わたしも、さくずくんだいすきだよ」


    そっず唇を合わせお、ふんわり口角があがったず思ったら、


    「さく、くん」


    ひずこずこがしお、額を俺の胞元に抌し付けお眠っおしたった。


    「 かわいい」


    俺、い぀からこんなに泣き虫になったんだろう。

    たぶん盞手がみちるさんだから。
    特別すぎるから、こんなに感情が揺さぶられるのだ。

    かっこ悪いけど、圌女がそれで安心しおくれるなら、玠盎に曝け出しおもいいのかもしれない。


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    〈side MICHIRU〉


    「ぅ゛ヌ、ん」


    圧迫感で目を芚たす。


    「んふふっ。すごいぎゅヌぎゅヌされおる」


    むケメンでシゎデキな圌が、実はこんなに甘えたで泣き虫でかわいいなんお。
    目の䞋に居座るクマさんはそのたたに、うっすら赀みも残っおお、ちょっずかわいそうだけど。


    「ごめんね、泣かせお」


    でも、ホントにうれしかった。
    私を奜きでいおくれる人がいるっおこんなにも満たされるものなんだっお、この歳になるたで知らなかったな。


    「私も返せおるのかなヌ 」

    「 なにを」

    「ぅえ!? 起きおたの!?」

    「いた おきたの」

    「ねぇ、私がもらっおるもの、さくずくんに返せおる」

    「んヌ 、みちるさん、おれのこずすきでしょ」

    「うん。だいすき」

    「んふ。じゃあ、だいじょ、ぶ 」


    え、寝ちゃった。
     そういう私も、さくずくんの䜓枩が心地よくお眠くなっおきた。

    圌は起きたらこの話芚えおるかな
    質問の答えはちゃんず聞きたいけど、このかわいさを圌自身にすら秘密にしおおきたい気もする。

    そんなこずを考えながら、ふわふわずたどろみの䞖界ぞず足を螏み入れた。


     
     

    MOON TABLE

     
     
    MOON TABLE -ふたりで過ごす時間- ✊連茉䞭 幎䞊圌女×幎䞋圌氏 短線 次回曎新✊2026.10.08