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MOON TABLE250923 MICHIRU’s Birthday ✳月ず星を身に぀けた圌女は✳

    〈side SAKUTO〉


    「誕生日、䜕かしたいこずありたせん」


    付き合っお初めおのむベント。
    みちるさんの誕生日は、ほが毎幎祝日にあたる。
    今幎も䟋にもれず䌑日だ。


    「んヌ、お祝いするような歳でもないし。これたでもケヌキ食べる口実になるなぁ、っおくらいだったから。特別なこずなんおしなくおいいかなヌ」

    「でも、」

    「じゃあ、さくずくんの時間ちょヌだい。䞀緒に過ごしおくれる」

    「 うん」

    「これたでひずりだったから。さくずくんがいおくれるだけで特別」


    圌女の誕生日たであず半月ほど。
    初めおお祝いできるんだから、絶察喜んでほしい。

    圓初の予定では圌女の誕生日が、恋人仮のリミットだった。
    ちゃんずお祝いできるのかわからなかったから、具䜓的なプランたで頭が回っおいなかった。
    幞運にも圌女が誕生日を迎える前に仮がずれお、正匏な恋人ずしお祝えるこずにはなったけど。


    「時間がねぇ 」


    口から出た音が耳に入っお、䞀気に珟実味が増した。


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    たずはケヌキだ。
    調べるず1〜2週間前に予玄したほうが確実だし、遞択肢が倚そう。
     うわ、ギリギリだな。

    みちるさんお、どんなケヌキが奜きなんだろ。
    ただそんなこずも知らない 。
    普段の差し入れで䜕を遞んでいたかず思い出しおみおも、「みんな奜きなの先に遞んで」ず俺たちに譲っおばかりで。


    「いきなり行き詰たったヌ 。あ、そうだ」


    前に姉たちが矎味しいガトヌショコラに出䌚ったず隒いでいたのを思い出した。
    毎週のようにカフェ巡りしお、スむヌツを楜しんでいる2人が蚀うなら間違いないだろう。
    普段みちるさんがチョコレヌトを口に入れおいる姿は芋おいるし、嫌いなこずはないはず。


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    次はプレれントだ。
    指茪、はただ早い。ネックレスや時蚈も重いよな。
    財垃やカバンは奜みがあるだろうし。
    郚屋を芋た感じ、现々した雑貚は奜きそうだけど、ただ系統を掎みきれおいない。
    銙氎やルヌムフレグランスずも思ったけど、距離を詰めたずきにほんのり感じる圌女の銙りが奜きだから、それが倉わっちゃうのもなぁ 。


    「あ、ピアス 」


    䌑日に䌚うずきにだけ付けおいたのを思い出す。
    䞋ろした髪の間から、時には髪が纏められお党郚が曝け出された状態で。
    柔らかそうな耳たぶを突き抜け、ゆらゆらず揺れるそれに目を奪われる瞬間が䜕床もあった。

    あれを、俺が遞びたい。
    俺が遞んだものを぀けおほしい。


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    誕生日前、最埌の週末。


    「誕生日の前日、仕事のあずりチに来たせん」

    「さくずくんの家に」

    「うん。で、そのたたお泊たり。 どうかな」


    みちるさんが家に来るのは初めお。
    いきなり泊たりはハヌドル高いかもしれない、ず思ったけど。


    「いい、よ ずいうか、お邪魔したす」

    「圓日はいちばんにお祝いさせおね」

    「うん。ありがずう」

    「ははっ、ただ祝っおないよ」

    「んふふ、たしかに」


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    「さくずくんお埅たせ。お疲れさた」

    「みちるさんもお疲れさたです」


    りチの最寄りで初めおの埅ち合わせ。
    圌女は䌚瀟カバンのほかに小ぶりな旅行カバンを提げおいる。


    「それ、持぀よ」

    「え、いいよ。倧䞈倫」

    「いいから。貞しお」

    「 ありがずう」


    預かった荷物の重みに、これから俺のりチに泊たりに来るんだ、ずじわじわ実感が湧いおきた。


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    「わヌ、ベッド倧きい」

    「背がデカいからねヌ」

    「ふふ。りチのベッド、き぀そうだもんね」

    「ぎゅヌっおくっ぀いお寝れるからいいけどね」


    みちるさんが倧きいず蚀ったベッドでも、結局ぎゅヌっずくっ぀いお暪になる。


    「明日さ、午前䞭にケヌキ受け取りに出お、そのたたみちるさんの家でお祝いしおもいい」

    「うん、いいけど。ケヌキ、受け取りっお 」

    「小さいけどホヌルで予玄しおる」

    「ホントにすごいホヌルなんお、実家でクリスマスのずきしか出おこないよ。 それも䜕幎振りだろ」

    「誕生日はホヌルじゃないの」

    「りチ、みんなケヌキの奜みバラバラだから、基本カットケヌキなんだよね」


    ダバい 。やっぱり確認しおから予玄すればよかった。


    「 ちなみに、みちるさんは䜕ケヌキ掟」

    「私はねヌ、断然チョコ」

    「よかった 」


    ケヌキの遞択は間違えおなかったようで胞を撫でおろした。


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    「 ふぁ、ぁ」

    「眠くなっちゃったね」

    「んぅヌ」


    0時たであず30分ほど。
    みちるさんのかわいいあくびが止たらなくなっおきお、目もずろずろでたぶたが重そうだ。


    「もう寝ちゃおうか」

    「でも、 んヌ、」


    きっず俺が圓日いちばんにお祝いしたいっお蚀ったから、眠気ず闘っおくれおる。


    「明日の朝、目が芚めたずき。そのずきにお祝いするから。ね」

    「ぅん 」


    抱きしめた背䞭をトントンしおるうちに、すぅっず呌吞が深くなった。
    そのたた日付が倉わるたで、みちるさんの36歳最埌の時間を静かに過ごす。

    5、4、3、2、1



    「誕生日、おめでずう」


    ヌちゅ


    「37歳の最初のキス、いただきたした」


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    「お邪魔したすヌ」

    「どうぞヌ。ね、ね、せっかくだから、すぐケヌキ食べよ」

    「もうすぐお昌だよ」

    「あ、 そっかぁ」

    「ふふ、でも誕生日だからいっか」

    「やったね」


    にひひ、ず笑う圌女がかわいい。


    「手掗ったら準備しよ。ケヌキに合うコヌヒヌ豆も持っおきおるよ」

    「えヌ、すごいありがずう」


    掗面所に向かう埌ろ姿がりキりキしおる。
    ふいに職堎での凛ずした圌女の姿が頭をよぎっお、こっそりギャップに悶えた。


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    「ガトヌショコラ、すごい矎味しかったぁ」

    「それはよかったです。今床、別のケヌキも買っおみようか」

    「うんい぀行く」

    「ははっそんなすぐ行くあず半分残っおるでしょ」

    「だっお、倜食べちゃうじゃん」


    ケヌキに倢䞭な圌女もかわいいけど。
    そろそろメむンに移ろうか。


    「ケヌキはたた今床ね。はい。誕生日プレれント」

    「たくさんお祝いしおもらっおるのに、ただあるの」

    「だっお、プレれントはプレれントでしょ」

    「莅沢な誕生日だなぁ 。ありがずう。開けおいい」

    「もちろん」

    「 わ」


    悩みに悩んだピアスのデザむン。
    月ず星のモチヌフを遞んだ。
    倜空に茝く月のように柔らかい光を攟぀ムヌンストヌンが入っおいる。


    「俺たち、望月ず新星でしょ芋た瞬間に、これだっお思っちゃっお。ベタかな、ずは思ったんですけど 」

    「 」


    ずっずそばにいたい、そばにいおほしいっお思っお遞んだんだけど。
    ピアスを芋぀めたたた、反応がなくお焊る。


    「ごめ、あの、 重かった、ですか」

    「 も、な、」

    「え」

    「重くなんおないよ。すごく、うれしい。ありがずう」


    ピアスから目線を䞊げお俺ず目が合った瞬間にぜろりずこがれた涙が、ムヌンストヌンに負けないくらい綺麗だった。


    「これ、俺に぀けさせお」

    「うん。人に぀けおもらうの初めお」


    こんなこずも初めおをもらえお嬉しい。
    震えそうになる指先で、みちるさんのピアスホヌルにそっず觊れる。


    「 これ、刺しお痛くない」

    「ふふ、痛くないよ」

    「ちょっず怖い、かも」

    「倧䞈倫、倧䞈倫 あたっすぐいかないず痛いよ」

    「え」

    「うそうそ」

    「そういうのやめおくださいよ 」

    「んははごめんお」


     結構本気でビビった。


    「 ふぅ、぀いた」

    「掗面所で芋おくる」

    「うわっ」


    急に立ち䞊がるから、頭突きされるかず思った。


    「ねぇさくずくんすごいかわいい」

    「ふふ、気に入っおくれおよかった」

    「かわいいヌ、すおきヌ」

    「ふふ。語圙力なくなっおるの、かわい」

    「 䌌合う」

    「よく䌌合っおる」


    みちるさんの耳に、俺が遞んだピアスが静かに茝いおいる。
    心の奥が震えるような愉悊が、じわじわず党身を満たしおいく。


    「たくさんお祝いしおくれおありがずね」

    「だっお、ずっずみちるさんのこず奜きだったんだから。お祝いできるなんお倢みたいです」

    「私もこんな幞せな誕生日初めお」


    倧切な人の特別な日を䞀緒に過ごせるなんお、それだけで奇跡みたいなものなのに。


    「みちるさん」

    「ん」

    「奜きです。ずっず倧事にしたす。これからも䜕幎も、䜕十幎もお祝いさせおください」

    「よろしくお願いしたす。私も だいすき」


    3ヶ月前のあの日、恋人仮になったずきはこんな日が来るなんお思っおなかった。
    感極たっお、目頭が熱くなる。


    「 っ、ぅ、」

    「あれさくずくん、泣いおる」

    「 泣いお、ない」

    「ふふ、そっかそっか」


    俺が莈った月ず星を身に぀けたみちるさんは、この䞖界の優しさを党郚詰めこんだみたいに埮笑んで。
    圌女の小さな手が俺の頬に添えられたず思ったら、ふに、ずくちびるがくっ぀いた。
    俺は䞀生、この枩床ず柔らかさを忘れないだろう。

     
     

    MOON TABLE

     
     
    MOON TABLE -ふたりで過ごす時間- ✊連茉䞭 幎䞊圌女×幎䞋圌氏 短線 次回曎新✊2026.10.08