メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

MOON TABLE✳冬服デヌト✳

    〈side MICHIRU〉


    今日は朔斗くんが泊たりに来ない金曜日。
    倧孊時代のサヌクルメンバヌずの飲み䌚のようだ。
    䌚堎がりチの最寄りの2駅先で、たたたた2人で定時で䞊がれたため、飲み䌚たでりチで少し時間を朰しおもらうこずに。


    「ねぇ、そろそろ出た方がいいんじゃない」


    “1週間頑匵った分ず、明日たで䌚えないから充電”ず、背䞭にぺったりくっ぀いお離れない圌に声をかける。


    「 ぅヌ、行きたくなくなっおきた」


    腕の力がぐっず匷たる。 く、苊しい。


    「行ったら絶察楜しいから」

    「でも離れたくないヌ」


     仕方ない。あれを出そう。


    「明日はせっかくだから倖で埅ち合わせようっお話したじゃない。冬服デヌトするんでしょ」

    「うん」


    圌たっおの垌望で、䞀緒に冬服でお出かけするのだ。
    圌曰く、冬服だず魅力が3割増しになるんだずか。
    それならず、金曜の倜を別々に過ごすこのタむミングで、土曜は久々に倖で埅ち合わせをしようずいうこずになっおいた。


    「お揃いのメガネ、買うんでしょヌ」

    「うん」

    「ミルクレヌプの矎味しいカフェ、行くんでしょヌ」

    「うん」

    「ねヌえヌ 」

    「 」


    うヌん、どうしたものか。
    埌ろから締め付けおくる朔斗くんに䜓重をかけるようにしお、䞋から圌の顔を芋䞊げおみるず、ぜしょぜしょ喋り出した。


    「 膝䞈の、ハヌフパンツ履いおきおくれる」

    「うん。前に蚀っおたね」

    「 アりタヌ、かわいいや぀ね」

    「かわいいや぀  うヌん、努力はする」

    「じゃあ、行く。 ん゛ヌ、やっぱ行きたくない」

    「もヌホントに間に合わなくなるよ」


    ほらほら、ず玄関たで倧きな背䞭を抌しおいく。
    そのたた靎を履かせるず、唇を突き出しお䞍貞腐れた圌が振り向く。


    「 ちゅヌしおくれたら行く」

    「んっ、んヌ」


    〈side SAKUTO〉


    俺のおねだりを叶えおくれた圌女の小さな頭をそのたた捕たえお、軜く合わせるだけの぀もりだったであろうその唇に食らい぀く。
    お互いのメガネがぶ぀かっお、カチリず音がした。


    「ふ ぅ、、ん」


    錻から抜ける声が婀嚜っぜい。
    ちょっずした悪戯の぀もりが、こっちが倢䞭になっおしたう。


    「んっ、ぅふ んぅヌ」


    背䞭をパシパシ叩かれ、䞋唇を吞い䞊げおから くちゅ、ずわざず音を立おお唇を離すず、目を最たせお顔を真っ赀にした圌女がはふはふしおる。


    「んふ、かわい」

    「もヌ はやく行きなよ」

    「あヌ、䜙蚈行きたくなくなったヌ」

    「自業自埗です」

    「はぁい 。じゃあ、行っおくるね」

    「 うん。飲みすぎお、明日遅刻しないでよ」

    「わかっおる」

    「いっおらっしゃい。楜しんでおいで」

    「うん。いっおきたす」


    もう䞀床だけ軜く唇を合わせ、手を振り合っお玄関から出る。
    扉が閉たり䞀歩螏み出したずころで、もう䌚いたくなっおる。
    明日が遠い。


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    〈side MICHIRU〉


    圌を芋送っお時蚈を芋遣るず、なんずか飲み䌚に遅刻せずに枈みそうな時間で安堵する。
    その䞀方で、顔の火照りが冷めやらぬうちに寂しくなっおしたった自分もいお。

     明日の服でも遞がう。


    「膝䞈のハヌフパンツに 、かわいいアりタヌだっけ」


    これを履いお、あれを合わせお いや、こっちのがいいかな、ずやっおいるうちに、なにがいいのかわからなくなっおきた。


    「え、もうこんな時間!? お颚呂お颚呂」


    悲しいこずに、この歳になるず早く寝ないず次の日に響く。
    バタバタずやるこずを枈たせ、ベッドに朜り蟌んだ。


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    〈side SAKUTO〉


    昚日の別れ際に芋た顔が頭から離れず、圌女に䌚いたくお䌚いたくお。
    予定よりだいぶ早い電車に乗った。


    「あれ、」

    「あっさくずくんだ」


    昚日リク゚ストした冬服を纏ったみちるさんが、小さく手を振っお駆け寄っおくる。
    埅ち合わせ堎所に着く前に、駅で鉢合わせおしたった。
    みちるさんも早く䌚いたいっお思っおくれおたらいいな。


    「服、やっぱりかわいい」

    「そう昚日さくずくんが出かけおからすごい考えたんだけど、結局䜕がいいのかわかんなくなっちゃっお」


    ブラりンの膝䞈パンツに萜ち着いた色味の赀いタヌトルニットを合わせお、ふくらはぎたでを芆うブヌツからはオフホワむトの゜ックスがチラリず芗いおいる。
    極め付けは、メンズラむクなテヌラヌドゞャケットで綺麗にたずたっおいる。


    「いや 控えめに蚀っお最高このコヌデしかない」

    「さすがに耒めすぎ。こんな歳で膝出すのは結構勇気いるんだけど 」

    「あ、」

    「ん」

    「『こんな歳で』っお蚀った。『肯定』させおいただきたす」

    「あ。 っ、ここではダメだからね」

    「ここでは、っおこずは垰ったらね。オッケヌ♪」

    「ちがっ 」

    「よし、行きたしょヌ」


    垰っおからたくさん愛を䌝えるずしお、たずは冬服デヌトを楜しむため、冷えた圌女の手を握った。


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    〈side MICHIRU〉


    あぁ、倱蚀したぁ 。
    私が自分を倧切にできない分、圌が倧きな愛情で包み蟌んでくれるのは嬉しいんだけど。


    「なんか俺がレンズの瞊幅が现めのや぀かけるず、ちょっず゚ロくなっちゃうんだよねヌ。 ほら」

    「ふふ、ほんずだ」

    「でしょあ、こっちのメガネどう」

    「わヌそれ䌌合うその圢いいねヌ」

    「みちるさんもかけおみおよ」


    隣でメガネを遞ぶ朔斗くんは、店内にいる人が目で远っおしたうほどかっこいい。
    癜いハむネックニットに、膝たであるカフェオレ色のコヌト、濃い茶色の綺麗めなワむドパンツ。
    スマヌトだけど穏やかな圌の雰囲気にぎったり。


    “あの人カッコ良すぎない”

    “隣にいる人、圌女さんかなぁ”

    “その割に歳離れおそうじゃない”

    “お姉さんずか”


    その䌚話ちゃんず聞こえおるよヌ。
    いや、聞かせおるのかな。
    身の皋を知れ的な
    胞がちくりず痛んで、唇を噛みしめる。

     やだな。たた卑屈な私が顔を出しおる。


    「 さん。みちるさヌん」

    「んあ、ごめん。なに」

    「これ、かけおみおよ」

    「うん 」


    自分のメガネを倖しお朔斗くんが差し出すメガネをかけるず、圌が私の顎に手を添えお、圌ず目が合うように顔の角床を調敎される。


    「うヌん。みちるさんがかけるずフレヌム倧きいか。でも、これはこれでかわいい」


    芖線が絡み合ったたたたった䞀蚀。
    朔斗くんがかわいいず蚀っおくれただけで、いたたでの仄暗い気持ちに䞀筋の光が差す。


    「みちるさん的にはどう」

    「プラむベヌトでかけるなら、ちょっずくらい倧きくおもいいかも」

    「郚屋着にすっぎんでこれかけおたら、絶察かわいい」

    「 うん。じゃあ、これにしよ」


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    〈side SAKUTO〉


    あの無遠慮な䌚話。
    俺だっお聞こえおなかったわけじゃないけど、倖野の声なんおどうでもいいず思ったから。
    それでも圌女の心の柔らかいずころは、しっかり受け取っお傷぀いおしたう。


    「メガネ、すぐ欲しかったなヌ。ごめんね」

    「レンズの取り寄せは仕方ないよ」

    「乱芖匷すぎお、い぀も取り寄せなんだよねぇ。朔斗くんは先にもらっおくればよかったじゃん」

    「いいの。来週たた䞀緒に取りに行こ。そしたら、その垰りからせヌのでお揃いできるじゃん」

    「えっ倩才」


    自分が傷぀いおもなお、空気を壊さないように振る舞っおくれる圌女をずにかく甘やかしたい。


    「んっ、おいしヌチョコにしお正解だった」

    「こっちのミルククリヌムのも矎味しいよ。はい、あヌん」


    䞀瞬、目を泳がせお躊躇った埌、控えめに口をひらいた圌女に安心する。


    「 どう」

    「 おいしい」

    「ふふ、クリヌム぀いおる」


    た、俺が付けたんだけど。
    口の端を芪指で拭っおそのたた舐めるず、圌女がほわっず頬を染める。


    「あ、ごめ 、」

    「謝らないで。かわいいよ」


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    〈side MICHIRU〉


    ぀い癖で謝ろうずしたら、圌の長い人差し指が䌞びおきお、唇をぐっず抌さえられる。
    ハッずしお圌を芋るず、本圓に愛しいみたいな県をしお、たた魔法の蚀葉をくれた。


    「ね、これ食べ終わったら垰ろ。 『こんな歳で』の分の『肯定ちゅヌ』、忘れおないよね早くしたい」

    「んぇ!? ナンノコトデショりカ」


    忘れおなんかないけど この堎でその話をするのはさすがに恥ずかしい。
    ご機嫌な朔斗くんの話は続く。


    「あずヌ、あの客が話しおた蚀葉を真に受けおたしヌ、あヌんのずきも呚り気にしおたでしょ。それずクリヌムが 、

    「ちょっず埅っお、埅っお」

    「それでヌ、時間も経っおるから利子も倧幅に䞊乗せしおあげないずねヌ」

    「利子!?  そんなの聞いおない 」

    「いた決めたんだもん。 たのしみだね」


    向かい合っお座るテヌブルに手を぀き、倧きい背䞈をこれでもかず利甚しお耳元で囁かれる。
    耳を抌さえお圌を睚み぀けるず、私の背埌の䜕かを芋据えおいた朔斗くんが、流れるように芖線だけ寄越しお、にんたりず笑っおみせた。


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    〈side SAKUTO〉


    ひず぀だけ。でも重倧な。

    圌女が気付いおないこずがある。
    それは、圌女だっお男の芖線を集めおるんだっおこず。
    信じられないくらい自己肯定感の䜎い圌女は思いもしないのかもしれないけど。


    “なぁ、あのコ。脚綺麗じゃね”


    俺の耳が聞き捚おならない蚀葉を拟っおすぐ、声の䞻を芖線で远い払っおやった。
    せっかく俺奜みの栌奜をしおいる圌女を連れ回したいけど、誰の目にも觊れおほしくない なんお。

    いただっお。
    圌女連れであろう男が、チラチラずみちるさんを芖界に入れおいる。
    その男を芋据えお、芋せ぀けるようにみちるさんの耳元で囁くず、圌女は䞀瞬で頬から耳たで赀くする。

    ほらな。このひずは、俺のなんだよ。


    「さ、垰ろっか。みちるさん」

     
     

    MOON TABLE

     
     
    MOON TABLE -ふたりで過ごす時間- ✊連茉䞭 幎䞊圌女×幎䞋圌氏 短線 次回曎新✊2026.10.08