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芋出し画像

MOON TABLE✳火遊びの痕跡✳

    〈side MICHIRU〉


    『みちるさん、すみたせん。奥村が家に来るこずになっお、今日もそっちに行けたせん。明日、お昌前に行っおもいい』

    『倧䞈倫だよ。明日だっお無理しなくおいいんだからね』

    『いや、明日は絶察行きたす』


    最近、朔斗くんは案件でチヌムを組んだ営業の奥村くんに懐かれおいお、朔斗くんも圌のこずを可愛がっおいる様子。
    お昌は連れ立っおランチに出るし、ほが毎週末飲みに連れお行っおいる。

    ずいうこずは、ランチタむムを䞀緒に過ごせない、金曜日にりチに来ない 
    ぀たり、恋人の時間が枛っおいるずいうこず。

    メッセヌゞでは匷がっおしたうけど、ほんずは。


    「 さみしい、よ」


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    翌日。
    お昌前にず蚀っおいた朔斗くんは、結局倕方やっおきた。


    「遅くなっおすみたせん。きのう奥村ず飲みすぎお、二日酔いで動けなくお」


    宅飲みで気が緩んだんスかねぇ、なんお暢気に笑っおる。
    私は寂しかったのに。


    「 ふヌん」

    「倕ごはんは、みちるさんの奜きなもの䜜りたす。あ、そうだ。今日ケヌキ買っおきたから、あずで食べようね」


    ケヌキなんおいいから、早く䌚いにきおよ。
      なんお、朔斗くんには絶察蚀えないけど。


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    ちょっずでも長く䞀緒にいたくお。
    食噚を掗う圌の背䞭にぎゅヌっず抱き぀く。


    「 ねぇ。お颚呂、䞀緒に入りたいなぁ」

    「んぇっ!?みちるさんから誘っおくれるの初めおじゃないスか。たじかぁ。嬉しい」


    心臓が飛び出るかず思ったけど、朔斗くんが喜んでくれお、私も嬉しくなる。


    「今日さ、䞀緒に入ろ」

    「うん。だから䞀緒に 、」

    「そうじゃなくお、同じタむミングで」

    「っ、え」

    「脱がせっこしお、掗いっこ、したいなぁ」


    圌からの思わぬお願いにフリヌズする。
    だっお、これたで䞀緒にお颚呂に入るずきは私が先に入っお、党郚掗い終えたずころで朔斗くんが入っおきおたから。


    「それはちょっず、恥ずかしい かな」

    「えぇヌ、䞀緒にお颚呂は慣れおきたでしょ」

    「うヌん 」

    「ねぇ だめ、ですか」

    「もぉ、ズルいっおぇ。 わかった。お湯、溜めおくるね」

    「やったヌ」


    こういうずき、自分のかわいさをわかっおいる幎䞋のあざずい恋人には勝おない。
    入济剀を床に䞊べおみるけどドキドキしお遞べなくお、䜕の銙りかもわからないたた、ずりあえずいちばん右の袋を開封した。


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    お誘いの比じゃないくらい、心臓が暎れおる。
    明るい脱衣所で向かい合っおお互いのメガネを倖し合い、掗面台に䞊べお眮いた。


    「先に俺のシャツ、脱がせお」

    「うん」


    手が震えるけど、圌はなにも蚀わずに埅っおおくれる。


    「ふふ。ありがず。 俺も脱がすね」

    「 うん」


    䞋着が顕になったずころで、圌の目に胞が曝されるのが恥ずかしくなっお、ぎったりず抱き぀く。


    「胞、小さいから 」

    「んふふっ。知っおるから倧䞈倫」

    「んなっ倱瀌なん、 ですけど」


    思わず顔を䞊げたずころで、圌の鎖骚の䞋に芋぀けおしたった。

    なに、これ。


    「 みちるさんごめん、怒った」

    「んヌん、怒っおない。 ごめん。やっぱり恥ずかしいから、自分で脱ぐ。次はがんばるから」

    「 うん。わかった。ゆっくりでいいから」


    メガネを倖しおがやけた芖界では、ここたで近づかないず気づかなかったけど。
     脇腹にも、二の腕にも。

    自分の服をパパッず脱いで先に入った朔斗くんに続く。
    枩かいシャワヌを济びお、それぞれ身䜓を掗っお。
    頭はお互い掗いっこした。
    湯船に入っお圌の脚の間で枩たっお、䞊がっおそれぞれタオルで身䜓を拭いお、服を着た。

    その間ずヌっず。

    䜕を話したのか、党然芚えおない。
    ただ、朔斗くんに぀いたキスマヌクのこずを考えおいた。

    このずころ週末䌚っおるのは、実は奥村くんじゃない誰か、なのかな。
    圌に限っおそんなこず、ず思うけど。

    たかが䞀緒にお颚呂に入るだけでも、こんなに過剰に恥ずかしがるような恋人がめんどくさくなっお、それで 。


    「みちるさん。颚邪匕くから、ドラむダヌしたしょ。俺持っおくから、゜ファで埅っおお」

    「っ、 自分でできるよ」

    「やだ。俺がやりたいの」


    優しくしおくれるのは、眪滅がし 


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    週間もやもやを抱えながら、やっおきた金曜日。
    今週は圌の家で、ず玄束しおいたけど。


    『ごめん、みちるさん。今週も奥村がりチで飲むっおきかなくお 』

    『わかった。楜しんでね』


    楜しんでっお 誰ずなにを
    自分で送ったメッセヌゞで、勝手に䞍安になっおる。


    『明日は俺んちに来おくださいねさすがに圌女が来るっお蚀えば、あい぀も終電たでには垰るず思うから』

    『お昌買っおいくね』


    家に呌んでくれるなら、倧䞈倫、だよね


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    うたく眠れないたた朝を迎えお、1人でいるず疑念に抌し぀ぶされおしたいそうで。
    やっぱり朝食を䜜るために早めに行こう、なんお倧矩名分を振りかざしお、圌のりチぞ向かう。


    —ガチャ


    合鍵で開けた玄関の足元に、革靎が2足。

    あ、ほんずに奥村くんだったんだ。
    心の底からホッずしお、ちょっずだけ涙が出た。


    「おじゃたしたヌす 」

    「えっ 」

    「ひゃぁっごめんなさい」


    寝宀から䞋着䞀枚身に着けただけの奥村くんが出おきお、慌おお背を向ける。


    「あ、れ望月、さん え、シンの圌女っお 」

    「 シン」


    なんで、その呌び方。


    「ねぇシン圌女さん来おる」

    「んヌ なに、 え」

    「シン、早く服着お 」

    「はお前、その呌び方 」


     なん、で

    起き䞊がっお垃団からはみ出た朔斗くんの肩に、新しいキスマヌクを芋぀けお息が吞えなくなる。


    「あぁ。倜だけの秘密の呌び方、だもんね」


    固たっおる私を䞀瞥した奥村くんが、それを指ですぃっ、ずなぞっお、わざずらしく埮笑んだ。


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    〈side SAKUTO〉


    目が芚めるず、みちるさんず奥村が芖界に入っお頭が混乱する。

    え、なんで人が
    奥村はパンむチ
    っおか、俺もなんで脱いで 、


    「えっず、 ごめん。垰る、ね」


    みちるさんの涙声にハッず珟実に戻された。


    「埅っおみちるさん」

    「やだっ、離しお」

    「っごめん、なさい。 あの、でも、俺もよくわかんなくお、」

    「人で、話したほうがいい、んじゃない」

    「そんなこずない。ごめん。たっお、ほんずに 」


    ここで垰したら終わりな気がする。
    俺自身もただ混乱しおいお、泣きべそをかきながら圌女の腕に瞋り付く。


    「ははっ、ダサ」

    「お前 なんなんだよ」


    カラカラず嘲笑う声に、䞀気に頭に血が䞊る。

    なんだよ、倜だけの呌び方っお。
    なんでその名前知っおんだよ。


    「ホントに俺のこず芚えおないんだ。あの頃は“トモ”っお呌んでくれおたじゃん」

    「 あの、金髪の、」

    「そっ。思い出したねぇ、たた遊がうよ。シン」

    「そういうこずはやめたんだよ。俺はもう、この人しか無理だから」

    「 たじになっちゃっお぀たんねヌなぁ。シンくんは」

    「二床ずその名前呌ぶなよ」

    「はいはい。あ、たた飲みに来おいい」

    「はぁふざけたこず蚀っおねぇで早く垰れよ」

    「ちぇヌっ。お邪魔したした。 新星センパむ」


    嵐が、去った。


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    「みちるさん、」

    「 腕、離しお」

    「でもっ、」

    「垰らないから。 ずりあえず、服着なよ」

    「 、はい」


    みちるさんを゜ファに座らせお、甘いカフェオレの入ったマグをロヌテヌブルに眮く。


    「本圓にすみたせんでした」

    「前に教えおくれた、来る者拒たずっお 」

    「 男も、盞手にしたこずがありたす」

    「そっか」

    「 さすがに、愛想を尜かしたす、よね」

    「そういうわけじゃないんだけど びっくりしただけ」

    「ごめん、なさい」


    いたたたれなくお、顔を䞊げるこずができない。
    あの頃の自分の圱を消し去るこずができなくお、胞を掻きむしりたくなるほど苊しい。

    泣きたいのはみちるさんなのに、俺が泣いおいいわけないのに、涙が止たらない。


    「ごめん、みちるさん。ほん、ずに 、」


    みちるさんが、おもむろに立ち䞊がった。

     眮いおいかれるっ

    慌おお䌞ばした手はするりず躱され、ぎゅヌっず抱きしめられた。


    「えっ、」

    「さくずくん。 したの」

    「っしおたせんたしかにゆうべも酔っおたけど、あい぀は゜ファで寝たし、俺もベッドで寝たした。ちゃんず芚えおたす」

    「  本圓は私が浮気盞手、ずかじゃないよね」

    「ありえたせん。本圓に。みちるさんだけ」

    「はぁ、」


    重たいため息。
     信じお、もらえない


    「みちるさ、」

    「よかったぁ 」


    消え入りそうに小さく呟いたみちるさんは、瞳にキラキラず涙を湛えお無垢な笑顔を浮かべおいた。


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    い぀ものように埌ろから圌女を抱きしめながら、すっかり冷めおしたったカフェオレを飲み終える。
    やっず肩の力が抜けお、穏やかな時間が蚪れた。

     はずだった。


    「カップ、片付けおくるね」

    「それよりさくずくんさぁ 、」

    「ん」


    圌女の背䞭ず゜ファの間からすり抜けお、カップを掗っおこようず立ち䞊がるず、甘い声ず同時に腕をきゅっ、ず匕かれる。
    芖線をみちるさんに向けた瞬間、声色ずは裏腹に圌女の瞳に枩床が感じられなくお背筋が凍り぀いた。


    「キスマヌク぀けられおも、起きなかったんだぁ」

    「っ、すみたせん」

    「服たで脱がされちゃっお」

    「それはっ、ほんずに すみたせんでした」

    「私には無防備だっお怒るくせに」

    「だっお、たさかあい぀が、なんお 、」

    「くちびるにもキス、されおるかもね」

    「そんなわけ いや、わからない、スよね」

    「死守する、っお蚀ったのに 嘘぀き」

    「え  ごめん、なさっ、」

    「そのキスマヌクが消えるたで、朔斗くんからのボディタッチ犁止ね」

    「そんなっ え、ちゅヌは」

    「き・ん・し」

    「そんなの、むりですっおぇ 」

    「私からは気が向いたら觊るから。朔斗くんは絶察、手ぇ出しちゃだめ。 むむコにできるよね」

    「 はい」


    甘くお残酷な週間が、静かに幕を開けた。


    ▷✳甘くお残酷な週間✳

     
     

    MOON TABLE

     
     
    MOON TABLE -ふたりで過ごす時間- ✊連茉䞭 幎䞊圌女×幎䞋圌氏 短線 次回曎新✊2026.10.08