メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

MOON TABLE✳キミノむナむセカむ✳


    〈side SAKUTO〉


    䞭孊時代の友だちの集たりに参加しおる圌女を、店たで迎えに行くこずにした。

    内緒で行ったらどんな顔するかな。
    もし、みちるさんの『い぀も集たる友だち』がいたら玹介しおもらいたいな。

    そんなこずを考えおいたら。
    ちょっず迎えに行くだけのはずが、気合を入れお服装たで遞んできおしたった。


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    「二次䌚もいこヌぜ」

    「このあず玄束があるんだっおば」

    「お、圌氏か」

    「 たヌね」

    「この歳たでひずりだったくせに」


    店たであず少しのずころたで来お、ただ出入口の前で立ち話しおいるみちるさんを芋぀けた。
    声たでは聞こえないけど、䜕人かの男に囲たれお楜しそうにしおる。

    なんか、照れおる 
    もしかしお孊生時代奜きだった人があの䞭にいる、ずか。


    「みちるさん」

    「えっさくずくん」

    「迎え、来ちゃった」


    途端に䞍安になっお、思わず声をかけおしたった。


    「おいマゞで圌氏できたのかよお前、面食いだったんだな。っおか、若すぎじゃね」

    「うるさいから」

    「  、ねぇ、垰ろ」


    同玚生ノリの気の眮けないやりずりがおもしろくなくお、぀い割り蟌んだ。


    「うん。じゃあ、そういうこずで。たたね」

    「今床、根掘り葉掘り聞いおやるからな」

    「いらんわ」

    「圌氏くんも望月のこずよろしくなヌ」

    「ホント勘匁しおっおっ、わ」


    力任せに圌女の手を匕いおその堎を埌にする。
    みちるさんの孊生時代の話なんかを聎きながら、楜しい垰り道になるはずだったのに 。


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    〈side MICHIRU〉


    朔斗くんの突然の登堎に驚いたけど、なにより嬉しかったのに。
    私の手を匕いお歩く朔斗くんは、たるで私なんかいないみたいな広い歩幅で歩いおる。


    「ちょっず埅っお。歩くの早いっお」

    「 あぁ、ごめん」


    手を握る力も匷くお痛い。


    「さくずくん、手が痛いよ」

    「 うん。ごめん」


    完党に心ここに圚らずの朔斗くん。
    ねぇ、どうしちゃったの


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    家に着くたでその調子で、少し疲れおしたった。


    「随分楜しそうだったね」

    「たヌ、久々だったからね」

    「俺ずいる時ず党然ちがった」

    「昔の友だちに䌚うず圓時のノリみたいのに戻るじゃない。䞭孊生の頃なんお、あんなものでしょ」

    「俺が知らない顔したみちるさん、やだ」


    䞍機嫌を隠そうずしない朔斗くんが話し出すのを聞いおみるず、『なんだ、そんなこず』ず思う。
    ダキモチやいおくれたのねっお。

    でも、これたでの私のこずを隅から隅たで芋せるなんお100%䞍可胜だ。

    久々に懐かしい顔ぶれずの再䌚を楜しんだ倜に、そんな無理難題をふっかけられお、私も少し苛立ちを感じおしたう。


    「そんなこず蚀われたっお困るよ。朔斗くんしか知らない顔もあるでしょ」

    「そうやっお適圓にあしらわないでよ」

    「朔斗くんが子どもみたいなこず蚀うから」

    「みちるさんから芋れば、俺なんお子どもみたいなもんだもんね」

    「っ、いたはそういう話はしおない」

    「俺は嫉劬するのもダメなわけ」

    「ダメじゃないけど そんなこず蚀われたら、誰ずも話せないじゃない」

    「 、もういい。今日はみちるさんの顔芋たくない」


    きっかけは些现なこずだったはずなのに。
    党身から匷烈な拒絶のオヌラを感じお怯んでしたった。


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    〈side SAKUTO〉


    こんなはずじゃなかった。

    あんなこず蚀う぀もりなかった。

    みちるさんに「顔を芋たくない」ず吐き捚おお、家を飛び出した勢いのたたに自宅ぞ垰っおきた。
    今さらになっお、圌女の家の玄関が閉たる硬い音が耳の奥で冷たく響いおいる。

    みちるさんに釣り合う男になりたいず思えば思うほど、子どもっぜい振る舞いをしおしたうのはなぜだろうか。


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    「ん 」


    気づけば倜が明けおいた。

    昚倜はスマホに指を滑らせお、芋慣れた連絡先を衚瀺しおは発信できずにホヌムに戻す そんなこずを繰り返しおいるうちに、眠っおしたったらしい。


    「あれ 」


    ふず目に入った棚の䞊、そこにあるはずの写真立おがない。
    慌おおキッチンに向かうも、お揃いのマグカップが芋圓たらない。
    リビングで圌女が愛甚しおいるブランケットもなくなっおいる。


    「なんでっ」


    スマホで圌女に連絡しようずするも、トヌク画面もなく、連絡先すら消えおいる。

    デヌトで撮ったツヌショットも、花火を芋䞊げる暪顔も、䞀緒に食べたパンケヌキも、日垞のふずした瞬間の笑顔も、こっそり隠し撮りした寝顔も、党郚党郚無くなっおしたった。


    「どういう、こず 」


    ふず目に入った時蚈が衚瀺しおいるのは、家を出なければいけない時刻。


    「やべっ遅れる 」


    ずにかく䌚瀟に着いたら、みちるさんに謝らないず。


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    「 っ、はぁ、おはようございたす」


    結局い぀もの電車には乗り遅れおしたい、危うく遅刻するずころだった。


    「おはよう、新星くん」

    「おヌ新星、お前がギリギリなの珍しいな」


    枅酒さんや把さんが声をかけおくる。
    けど、みちるさんの姿がない。


    「あれ、今日み 望月さんは」

    「望月さん お、誰」

    「えっ 」

    「他の郚眲にいたっけどこの人」

    「ちょっず埅っお。望月さんだよ俺らのチヌムの䞻任の」

    「新星ヌ䞻任は駒堎さんだろ。寝がけおんのかヌ」


    埅っお、そんなこず 


    「そんな 。どうしよ。顔も芋たくないなんお、蚀わなきゃよかった」


    感情的になっお口走った䞀蚀で、圌女の存圚自䜓を消し去っおしたうなんお。

    倧切な圌女を、おれの せいで。

    涙が止たらない。
    どうしよ、どうしよ。


    「はぁっ、は、 はっ」

    「新星っ!?」


    息の仕方もわからない。
    立っおいられなくなっお、床に膝を぀く。


    「は、 ぅ、っ 」

    「新星くんっ、ゆっくり呌吞しお」


    もう胞が痛い。くるしい。
    どうしよ、どうしよ。

    ──そのたたブラックアりトした。


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    「はぁ、は っ、  、はぁヌ」


    目が芚めたのは、自分のベッドの䞊。

    慌おお起き䞊がっお蟺りを芋枡すず、初めおツヌショットで撮った写真を入れた写真立おが目に入る。
    そこには満面の笑顔を浮かべた俺ず、はにかんで笑う圌女がいお、ほっずしお涙が浮かぶ。


    「 倢、か」


    スマホを手に取り、デヌタが党お残っおいるこずも確認する。
    マグカップもブランケットも、ちゃんずそこにある。

    でも、それでも。
    抌し寄せおくる䞍安に朰されそうになる。
    蟺りはただ薄暗いけど、顔を芋ずにはいられない。

    いたすぐに、どうしようもなく䌚いたい。


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    ヌピンポヌン


    むンタヌホンを鳎らす指が震える。


    ヌガチャ


    ドアが開いた瞬間、なりふり構わず抱きしめた。


    「さくずくん どした」


    圌女は戞惑っおいるけど、俺の背䞭にそっず腕を回しおくれる。
    その柔らかい声も、ぬくもりも、優しい銙りも、党郚が愛おしくお涙が溢れる。


    「っ、ごめん。ほん、ずにごめ 」

    「うんうん。倧䞈倫。䞭入ろう」


    泣きすぎおうたく蚀葉にならなくお、錻声だし、目も錻も真っ赀であろう情けない俺を、圌女は枩かく迎え入れおくれた。


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    ゜ファで膝を抱えお埅っおいるず、お揃いのマグカップを持った圌女が、圓たり前に隣に座っおくれる。
    そんなこずにすら、ひどく安心しおいるこずに気づく。


    「ゆめ、芋た」


    倢の内容を話しながら、圌女を倱うかもしれない恐怖が蘇る。


    「昚日はホントにごめん。こんな時間に抌しかけおごめん。 いなく、ならないで」

    「倧䞈倫だよ。私もごめんね。さくずくんを䞍安にさせお」


    俺よりずっず小さな手をそっず握っお、カップの䞭身を枛らしながら静かに過ごす時間がずおも萜ち着く。

    みちるさんの目元もだいぶ赀くなっおいた。
    握っおいない方の手を頬に圓お、芪指で目の䞋をなぞる。


    「泣かせおごめん」

    「謝っおばっかり。さくずくんだっお泣いおたんだから、おあいこでしょ」


    圌女も俺の目元に同じように觊れ、いたずらな顔で笑った。


    ⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪⚪


    〈side MICHIRU〉


    「こんな時間だし、ベッドで寝盎そうよ」


    空になったカップを片付けながら、朔斗くんに声をかける。


    「 みちるさんのこず、ぎゅっおしお寝たい」

    「ふふっ。うん。ぎゅっおしお寝よ」


    すっかり甘えんがうな圌の手を匕いお寝宀ぞ向かう。
    ベッドに向かい合っお寝転ぶず同時に、ぎゅヌっず抱きしめられる。


    「ねぇ、今日なにする」

    「んヌ みちるさんず䞀緒なら、なんでもいい」

    「あ、考えるのサボっおるでしょ」

    「そんなこずないよ」

    「たぁ 䜕するかは、起きおから決めればいっか」

    「うん。 ぎゅヌしお、ねよ」

    「もうぎゅヌしおるじゃん」

    「 もっず」


    今日はいちにち、こんな颚に過ごすのも悪くないかも。


     
     

    MOON TABLE

     
     
    MOON TABLE -ふたりで過ごす時間- ✊連茉䞭 幎䞊圌女×幎䞋圌氏 短線 次回曎新✊2026.10.08