お気に入りのマーチン、私を連れてって
私がいつも履いている厚底のマーチンは、去年社会人1年目を頑張った自分へのご褒美に買ったものだ。
お値段30,800円。人生で2番目に高い買い物だ。(ちなみに1番は今年の始めに買った香水)
学生のときはよく親とアウトレットに行ったときに「マーチン見たい!」と寄ってもらっていた。
しかし、当時は足のサイズが20cmほどしかなく、何回試着しても、店員さんに中敷を持ってきてもらっても、かぽかぽと脱げそうになってしまっていた。
ここの靴はかっこいいのに、私は履けないものなのだと諦めていた。
・
・
・
社会人1年目の冬に、おしゃれな友達を紹介してもらった。
その子が履いていたのだ、あの憧れの靴を。
黒のクラックスから少し見えてるマーチンがとてもかっこよくて、私は何回も何回もその子に「マーチンかっこいいね」と声をかけた。
やっぱり、私もマーチンが欲しいと思った。
・
・
・
私には定期的に美味しいごはんを食べに行こうと同盟を組んでいる高校時代の友達がいる。
その日は別の友達に教えてもらった伏見の定食屋さんでご飯を食べる予定で、ついでに何かしたいことある?と尋ねると、靴が欲しいとのことだった。
なんとなく、今日だ、と思った。
「マーチン買おうか迷ってて」とLINEした。
ごはんを食べたあとに栄のマーチンの店舗に行った。
なんとなくまったく同じものを買うのは気が引けてしまって、厚底のスリーホールにした。
あのときよりも足は育っていて、中敷がなくても履けるようになっていた。
人生初の3万円以上の買い物である緊張と、憧れのものを手にするドキドキで胸がいっぱいだった。
もちろん、その場でマーチンを履いていった。
初めての革靴は少し重かったけど、足取りは軽かった。
電車に乗るには少し大きいマーチンのショッパーも、なんだか誇らしかった。
そのあと友達のSALOMONを見に行った。
彼も自分と同じくらいの金額をつかっていて、2人で「いい買い物したね」って笑った。

履いてすぐの頃は靴擦れができたりしたけど、どうでもよかった。
何よりもお気に入りの靴を自分のお金で買えたことが嬉しくて嬉しくて、友達や親に見せびらかした。
しばらくしてお手入れセットもひと通り揃えた。
ズボラな性格なので気が向いたときしか磨いてない。もっと手をかけてあげなければ。
それからというもの、日々の通勤や実家帰省、遠方へのイベントや旅行は全てマーチンで行っている。
まだ1年と3ヶ月しか経ってないのに、この靴との思い出はいっぱいある。
社会人2年目は楽しい出来事だけではない。でも、
水たまりをジャンプして飛び越えちゃうような、
点滅信号の横断歩道も軽々と走っちゃうような、
ふとうつむいた時に元気が出るような、
そんな私のマーチン。
これからも楽しい場所に連れてって。