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312 カメムシ

    友人と旅行した時のこと。旅館の部屋には大きなベランダがありました。

    夜になると、ベランダの先には見たことのない満天の星空。大興奮のまま部屋に戻ると、不穏な気配がありました。

    カメムシ、たくさんおる…

    窓には「カメムシが入るから、開放しないでください」という張り紙。

    時すでに遅し。

    張り紙には、「カメムシが入ったら、フロントに内線ください」とも。

    内線すると、なんだか歯切れの悪い返事。

    「今担当の者がいなくて…あ、でも大丈夫です」


    しばらくして部屋に現れたのは、バケツとトングを持ったおじいちゃんでした。

    彼は慣れた手つきで、ぽんぽんとバケツにカメムシを放り込んでいきます。

    残すは、電灯に体当たりしてるアイツ。

    おじいちゃん、椅子に乗って応戦。

    わたしたちに妙な緊張感が走ります。

    おじいちゃん、プルプルしてる…

    今にも椅子から落ちるか、布団にバケツの水(カメムシ入り)をぶちまけそう…

    「やりましょうか」とも言えず、見守ることしかできない…!

    でも、無事にラスト一匹も御用となり、わたしたちはお礼を言ってお見送りしました。

    平穏が訪れた部屋に戻ると、布団にメモ書きが落ちていました。

    「312 カメムシ」

    おじいちゃーん、忘れものですよー。


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    #ミニカキングダム
    #プチもなか劇場

     
     
    4コマまんがと観察エッセイを書いています。日常のささいなできごとや違和感を、笑えるネタに🤗代表作は「#プチもなか劇場」。ギターも弾きます🎸書く・描く・弾くの三刀流クリエイター。創作の途中経過や考えていることは、メンバーシップで🙌 Amazonアソシエイトプログラム参加中

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