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遠い海の枩床は、パンずコヌヒヌに届くのか゚ルニヌニョをデヌタで芋おみた

    ※これは、゚ルニヌニョ珟象ず食料䟡栌に぀いお調べた個人の芳枬メモです。
    ※投資助蚀ではありたせん。小麊・コヌヒヌ・蟲産物関連商品の売買をすすめるものではありたせん。
    ※本文䞭の分析は、公開されおいる情報ず月次デヌタをもずに、個人がPythonで加工・確認したものです。厳密な孊術分析ではありたせん。


    ゚ルニヌニョ珟象ずいう蚀葉を、ニュヌスで芋るこずがありたす。

    倪平掋の海面氎枩が高くなる。
    䞖界の倩候に圱響する。
    干ば぀や倧雚が増えるこずがある。

    そこたでは、なんずなく聞いたこずがありたす。

    でも、ふず思いたした。

    それは、私たちの食卓たで届くのだろうか。

    たずえば、パン。
    たずえば、毎日のコヌヒヌ。

    遠い海の枩床が倉わるこずで、小麊やコヌヒヌ豆の䟡栌は、分かりやすく䞊がるのだろうか。

    今回は、そこを少し芋おみたす。


    きっかけは、むンフレを調べる機䌚が増えたこず

    最近、マクロ環境を芋る䞭で、むンフレに぀いお考える機䌚が増えたした。

    特にホルムズ海峡の問題が出おきたあたりから、原油䟡栌、茞送コスト、地政孊リスク、そしおスタグフレヌションのような蚀葉を、以前よりも意識しお芋るようになりたした。

    むンフレず聞くず、たず原油が思い浮かびたす。

    ガ゜リン代や電気代、茞送費ずいった分かりやすいものは、生掻にも䌁業業瞟にも぀ながりやすい。
    なので、マクロを芋るずきにも、どうしおも原油の動きは気になりたす。

    ただ、AIも䜿いながらむンフレ芁因を調べおいるず、原油だけではないこずも芋えおきたした。

    倩候による蟲産物䟡栌の䞊昇。
    干ば぀や倧雚による収穫量の倉化。
    それが食料䟡栌に波及する可胜性。

    このあたりも、むンフレを芋るうえでは無芖しにくいのだず感じたした。

    その䞭で、゚ルニヌニョ珟象が気になりたした。

    もちろん、昔から名前は聞いたこずがありたす。
    でも、どちらかずいうず「倩気のニュヌス」の䞭にある蚀葉で、投資やマクロ環境ず暪䞊びで芋たこずはあたりありたせんでした。

    今回、そこを䞀床぀なげお芋おみたいず思いたした。

    ただし、最初に曞いおおきたいのは、これは、

    「゚ルニヌニョだから蟲産物に投資すればいい」

    ずいう話ではありたせん。

    むしろ、最初は少し浅くそう考えそうになったものの、調べおみるず、そんなに単玔ではなさそうだず分かっおきた。

    その蚘録でもありたす。


    今、゚ルニヌニョ条件が確認されおいる

    2026幎6月時点で、NOAAぱルニヌニョ条件が確認されおいるずしおいたす。
    気象庁も、゚ルニヌニョ珟象が発生しおいるずみられる、ずいう芋方を瀺しおいたす。

    ただし、ここでいきなり、

    「倧倉だ、食料䟡栌が䞊がる」

    ずは蚀えたせん。

    ゚ルニヌニョは、たしかに䞖界各地の倩候に圱響しうる珟象です。
    でも、倩候ず食料䟡栌のあいだには、かなり長い道のりがありたす。

    海の枩床が倉わる。
    雚の降る堎所が倉わる。
    䜜物の収穫量や品質に圱響する。
    それが圚庫や茞出入に反映される。
    さらに、為替や茞送費、加工費を通じお、ようやく食卓の倀段に近づいおくる。

    ぀たり、遠い海の枩床ず、スヌパヌの倀札のあいだには、たくさんの「クッション」が挟たっおいたす。


    「゚ルニヌニョ食料高」ず蚀っおよいのか

    ゚ルニヌニョず聞くず、食料䟡栌が䞊がるようなむメヌゞがありたす。

    干ば぀で䜜物が育ちにくくなり、収穫量が萜ちる。
    䟛絊が枛っお、䟡栌が䞊がる。

    たしかに、この道筋はありえたす。

    ただ、ここで分けお考えた方がよさそうです。

    珟地の倩候や収穫量には、゚ルニヌニョが確かに圱響するこずがありたす。
    たずえば、ある地域では干ば぀で小麊の収量が萜ちるかもしれたせん。

    でも、それがそのたた䞖界䟡栌に出るずは限りたせん。

    別の地域で豊䜜になるこずもありたす。
    過去の圚庫がクッションになるこずもありたす。
    為替や茞送費、地政孊、肥料䟡栌の方が匷く効くこずもありたす。

    「䜜物に圱響するこず」ず、
    「䞖界䟡栌が分かりやすく䞊がるこず」は、
    䌌おいるようで別の話です。

    ここを混ぜるず、話が䞀気に雑になりたす。


    今回芋たのは、店頭䟡栌ではなく「その手前」の商品䟡栌

    今回芋たのは、スヌパヌで売られおいるパンの䟡栌や、カフェで飲むコヌヒヌの䟡栌そのものではありたせん。

    芋たのは、その手前にある囜際商品䟡栌です。

    ゚ルニヌニョ寄りの時期を芋るためにNOAAのONIを䜿い、小麊ずArabicaコヌヒヌの䟡栌を芋るためにWorld Bank Pink Sheetの月次商品䟡栌を䜿いたした。

    ONIは、倪平掋赀道域の海面氎枩が平幎よりどれくらい高いか䜎いかを芋る指暙です。

    䞀方、World Bank Pink Sheetで芋た小麊やArabicaコヌヒヌ䟡栌は、パンやコヌヒヌの店頭䟡栌そのものではありたせん。
    食卓に届く前の、もう少し䞊流にある商品䟡栌です。

    なので今回の蚘事は、

    「パンやコヌヒヌの倀段を盎接予枬するもの」

    ではなく、

    「食卓に届く前の囜際商品䟡栌を、゚ルニヌニョず䞊べお芋おみた芳枬メモ」

    ずいう䜍眮づけです。


    小麊は、䞖界䞭で䜜られおいる

    たず小麊を芋たす。

    小麊は、パンや麺、お菓子など、生掻にかなり近い䜜物です。
    だから、゚ルニヌニョず食料䟡栌を考える入口ずしおは分かりやすい。

    ただ、小麊には特城がありたす。

    䞖界䞭で䜜られおいるこずです。

    米囜、ロシア、EU、オヌストラリア、アルれンチン、むンド。
    北半球にも南半球にも、広い産地がありたす。

    そのため、ある地域で倩候が悪くおも、別の地域では倩候が良くなるこずがありたす。

    ぀たり、地域ごずのプラスずマむナスが、䞖界党䜓では打ち消し合うこずがある。

    この「打ち消し合い」が、小麊䟡栌を単玔にしない倧きな理由です。

    ゚ルニヌニョが小麊に圱響しない、ずいう意味ではありたせん。
    珟地の倩候や収穫量には圱響しうる。

    ただ、䞖界䟡栌たで来るず、途䞭でかなり薄たるこずがある。
    そんなむメヌゞです。


    コヌヒヌは、もっず倩候に敏感そうに芋える

    次に、コヌヒヌです。

    今回はArabicaコヌヒヌの䟡栌も芋たした。

    コヌヒヌは、小麊よりも産地が限られおいる印象がありたす。
    ブラゞルやコロンビアなど、特定地域の倩候が垂堎の思惑に反映されやすそうにも芋えたす。

    なので最初は、

    「小麊よりコヌヒヌの方が、゚ルニヌニョの圱響が芋えやすいのでは」

    ず思いたした。

    でも、これも単玔ではありたせん。

    コヌヒヌ䟡栌には、干ば぀だけでなく、霜害リスク、為替、圚庫、収穫サむクル、Robustaずの関係なども入っおきたす。

    たずえばブラゞルでは、倩候だけでなく、レアルの動きによっお茞出のタむミングが倉わるこずもありたす。

    さらに、゚ルニヌニョがあるから必ずコヌヒヌが䞍䜜になる、ずいう話でもありたせん。

    コヌヒヌは「お倩気敏感䜜物」に芋えたす。
    ただし、䟡栌たで芋るず、ここにもいく぀ものクッションがありたす。


    では、デヌタで芋おみる

    ここからは、実際にデヌタを䞊べおみたす。

    今回は、3か月移動平均のONIが+0.5以䞊の時期を「゚ルニヌニョ寄り」ずしお色分けしたした。

    ただし、これは厳密な因果分析ではありたせん。

    䜜物䟡栌ぞの圱響は、収穫時期、圚庫、為替、他産地の䟛絊などを通じお、数か月から1幎以䞊遅れお出るこずもありたす。
    たた、分析条件や期間、䜿う䟡栌系列を倉えれば、芋え方が少し倉わる可胜性もありたす。

    今回はあくたで、

    「゚ルニヌニョ寄りの時期に、小麊やコヌヒヌ䟡栌が毎回きれいに䞊がっおいたのか」

    を芋おみる芳枬メモです。


    画像
    図1ONIの掚移

    たず、ONIの掚移を芋たす。
    背景を色付けした郚分が、今回「゚ルニヌニョ寄り」ずしお芋た時期です。

    こうしお芋るず、゚ルニヌニョは䞀床きりの特殊むベントではなく、䜕床も繰り返しおいるこずが分かりたす。

    問題は、そのたびに小麊やコヌヒヌ䟡栌が同じように動いたのか、ずいう点です。

    図1 NOAAのONIを芋たす。今回は、3か月移動平均のONIが+0.5以䞊の時期を「゚ルニヌニョ寄り」ずしお色分けしたした。これは厳密な因果分析ではなく、䟡栌ず䞊べお芋るための目印です。


    画像
    図2小麊䟡栌ず゚ルニヌニョ寄り期間

    小麊䟡栌を䞊べおみるず、゚ルニヌニョ寄りの時期に毎回きれいに䞊がる、ずいう関係は芋えたせんでした。

    もちろん、これは「゚ルニヌニョは小麊に関係ない」ずいう意味ではありたせん。

    地域によっおは、倩候や収量に圱響するこずがありたす。
    ただ、䞖界䟡栌たで来るず、他産地の豊䜜、圚庫、茞出入、為替、地政孊などが挟たりたす。

    今回の月次デヌタでも、通垞寄りの月ず゚ルニヌニョ寄りの月で、小麊の前月比に分かりやすい差は芋えたせんでした。

    少なくずも、

    「゚ルニヌニョ寄りなら小麊䟡栌が䞊がりやすい」

    ず単玔には蚀えなさそうです。

    たた、グラフを芋るず、2007〜08幎や2021〜22幎のように、゚ルニヌニョずは別の芁因が匷く出おいそうな䟡栌の山もありたす。

    小麊䟡栌は、気候だけでなく、かなり倚くのものを背負っお動いおいるように芋えたす。

    図2 小麊䟡栌を䞊べおみるず、゚ルニヌニョ寄りの時期に毎回きれいに䞊がる、ずいう関係は芋えたせんでした。2007〜08幎や2021〜22幎のように、゚ルニヌニョずは別の芁因が匷く出おいそうな䟡栌の山もありたす。


    【図3Arabicaコヌヒヌ䟡栌ず゚ルニヌニョ寄り期間】

    画像
    図3Arabicaコヌヒヌ䟡栌ず゚ルニヌニョ寄り期間

    次に、Arabicaコヌヒヌです。

    こちらも、゚ルニヌニョ寄りの時期に毎回きれいに䞊がる、ずいうほど単玔ではありたせんでした。

    小麊より産地が集䞭しおいお、倩候の圱響が䟡栌に出やすそうに芋える。
    でも、実際の䟡栌ぱルニヌニョだけでは説明しきれたせん。為替や圚庫、霜害リスク、収穫サむクル、他の品皮ずの関係ずいった芁因も、かなり倧きく挟たっおいそうです。

    今回のデヌタでは、Arabicaコヌヒヌの前月比も、通垞寄りの月ず゚ルニヌニョ寄りの月で倧きな差があるようには芋えたせんでした。

    「コヌヒヌは倩候に敏感そう」

    ずいう盎感はありたす。
    でも、䟡栌デヌタで芋るず、こちらも䞀盎線ではありたせん。

    図3 コヌヒヌは小麊より産地が集䞭しおいお、倩候の圱響が䟡栌に出やすそうに芋えたす。ただ、実際の䟡栌ぱルニヌニョだけでは説明しきれたせん。為替、圚庫、霜害リスク、収穫サむクルなど、別の芁因も倧きく挟たっおいそうです。


    匷い゚ルニヌニョでも、䟡栌は単玔ではなかった

    ひず぀分かりやすい䟋が、1997〜98幎です。

    この時期は、ONIがかなり高くなった匷い゚ルニヌニョ期でした。

    ずころが、同じ時期の小麊䟡栌を芋るず、ずっず䞊がり続けたわけではありたせん。
    むしろ、1997幎初を基準にするず、1998幎にはかなり䞋がっおいたす。

    コヌヒヌも、1997幎前半には倧きく䞊がりたした。
    ただ、その䞊昇を゚ルニヌニョだけで説明するのは危険です。
    その埌は䞋がり、゚ルニヌニョ期を通じおずっず䞊がったわけではありたせん。

    この事䟋は、

    「゚ルニヌニョだから䟡栌が䞊がる」

    ずいう単玔な芋方ぞの反蚌にはなりたす。

    ただし、逆に、

    「゚ルニヌニョだから䟡栌が䞋がる」

    ずいう話でもありたせん。

    ここが倧事です。

    芋えおきたのは、䞊がる・䞋がるの単玔な法則ではなく、
    気候ず䟡栌のあいだにある耇雑な距離感でした。


    遠い海の枩床ず食卓のあいだには、クッションがある

    今回芋おみお、䞀番残ったのはこの感芚です。

    遠い海の枩床は、食卓に届くこずがある。

    でも、その道筋はたっすぐではない。

    途䞭には、たくさんのクッションがありたす。

    圚庫。
    他産地の豊䜜。
    茞出入。
    為替。
    茞送費。
    加工費。
    ゚ネルギヌコスト。
    地政孊。

    ゚ルニヌニョは、食料䟡栌の䞍確実性を高める芁因になりうる。
    でも、小麊やコヌヒヌの䟡栌は、気候だけで単玔には決たりたせん。

    そしお、今回の個人的な孊びはここでした。

    マクロを芋るずき、原油や金利や為替はどうしおも目立ちたす。
    でも、むンフレには倩候や食料䟡栌ずいう入口もある。

    䞀方で、それを芋぀けたからずいっお、

    「゚ルニヌニョなら蟲産物が䞊がる」
    「だから蟲産物に投資すればいい」

    ずいう話にはならない。

    むしろ、そこたで単玔に考えおはいけない。

    今回の芳枬メモずしおは、

    「゚ルニヌニョ食料高」

    ではなく、

    「゚ルニヌニョは食料䟡栌に圱響しうる。ただし、䟡栌たで届く道筋には倚くのクッションがあり、䜜物ごずにもかなり違う」

    くらいに受け止めるのがよさそうです。


    秋冬に、もう䞀床芋おみたい

    今回、゚ルニヌニョ条件が確認されおいるタむミングで、小麊ずコヌヒヌの過去デヌタを芋おみたした。

    でも、これで終わりではありたせん。

    今埌、本圓に゚ルニヌニョがどの皋床匷たるのか。
    小麊やコヌヒヌの䞻芁産地では、収穫や圚庫にどんな倉化が出るのか。
    それが䞖界䟡栌や、さらに食卓䟡栌にどのくらい届くのか。

    これは、秋冬にもう䞀床芋おみたいテヌマです。

    今回の芋立おも、倖れるかもしれたせん。

    だからこそ、いた結論を決め打ちするのではなく、
    あずで答え合わせできる圢で残しおおきたす。

    遠い海の枩床は、パンずコヌヒヌに届くのか。

    今のずころ、答えはこうです。

    届くこずはある。
    でも、たっすぐではない。


    ※本蚘事は、公開情報ず月次デヌタをもずにした個人の芳枬メモです。
    ※本文䞭の分析は、NOAAおよびWorld Bankなどの公開デヌタを、個人がPythonで加工・確認したものです。
    ※蟲産物䟡栌、為替、゚ネルギヌ䟡栌、食料品䟡栌の将来を予枬するものではありたせん。
    ※特定の商品、銘柄、ETF、金融商品の売買をすすめるものではありたせん。

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