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私はゾウよりながく想う

    わかってもらおうとは思っていないんだけど、どこかの誰かの考えるきっかけになったらとは思う。


    *******

    不妊治療は幅が広い、
    営みの周期を考えるタイミング法も
    卵と種が出会うまでの道筋を少し手伝う人工授精も
    子宮から外へ飛びだして、出会わせた卵を元に戻す体外授精(顕微授精含む)も、全部不妊治療だ。

    明日、私は採卵をする。
    そう、タイミングも人工もすっ飛ばして。
    どうやら子を宿す前に野球ボールくらいの肉の塊(子宮筋腫)があることがわかったからだ。
    挙げ句、可愛らしい名前の病名で私を苦しませるチョコレート嚢胞も併発しているため、卵ができてるかもわからず、しかも卵も種も出発していたとしても、道は肉の塊が邪魔をしていて通れなかったようだ。トンネルが落石で塞がっているイメージだろうと思う。

    だから、
    まず先に卵を準備して、ある程度まで成長させて凍結、その間に肉の塊を取って休ませて、元気になったら戻すことになった。
    先生の見積もりでは、戻すのは2年後とのこと。

    2年後?!??!


    **********

    赤ちゃんに会うまで、
    人間は十月十日、お腹で赤ちゃんを育てる、
    イヌやネコは60日。小さい動物ほど期間は短い。
    なんとゾウは約2年お腹で赤ちゃんを育てる。

    私はゾウよりすこし長い時間、赤ちゃんに会えるのを心待ちにすることができるのだ。

    悲観的な感情はほとんどなく、むしろ2年間辛いことがあるけど乗り越えられそうだと思った。
    周りはどんどん出産するだろうし、卵がうまくとれるのか、ちゃんと結びつくのか不安だし、筋腫を取る手術は怖い。きっと人をうらやましいと思ってしまうことが増える。それでもこの2年間に期待しているのだ。きっとあっという間だと思う。

    夫とは今しか行けないところに行こう、愛犬を連れて。寒いところで待っているその子を思いながら、あたたかく過ごせる準備をしよう。

    まだ会えない子を思って私は眠りについた。











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