ガンダム"二次創作"『マチルダ』第1話
これから書くものは私個人の創作(二次創作)です。
創作としての「マチルダ中尉」の物語。
今回は第1回です。よろしくお願いします。
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「…中尉?、私が?」
マチルダは言葉を失った。
レビル将軍が会話の途中、少しいたずらっぽい顔で自分のことを「マチルダ・アジャン中尉」と呼んだからだ。
「嫌かね?私の周りの皆はそう呼んでいるが。」
「…命令として聞いてはおりません。」
「ふ、ははは!君らしいな。」そう大きな声で、それでも笑い飛ばすというよりは微笑みに近い表情で、「すぐに通知が行くだろう。」と付け加えた。
聡明で仕事にも長け人望も厚いとなれば、年齢も性別も関係ない。そこまでは理解することもできるとして、しかし今自分を昇進させる意味は何か。直近で特に大きな戦果を挙げたとも思えない。
「しかし分かりません。なぜ私が…。」
「うん、新たに補給部隊を一編成増やすことになってな。その隊の隊長を君に任せたいと思っている。」
そう言って一呼吸おいてから将軍は少し声を潜めた。
「V作戦…ホワイトベースのことは、君も覚えているな?」
そう遠くない、何週間かほど前のことだった。
マチルダが所属する補給部隊を突然訪れたレビル将軍に、
「誰か手の空いている者はいないか?」と声をかけられた。
「補給部隊の現状を案内してほしいと申し出るものがいてな。手短でいい。」
「私でよろしければ。案内係はよくやらせていただいております。」
「うん。」レビル将軍は喜んで、
「君のような人の説明なら誰でも真剣に聞いてくれそうだな。」と言って微笑んだ。
「名は何というか。」
「マチルダ・アジャン少尉であります。」
「うん。着いてきてくれ。」
そう言って、レビル将軍は歩みを始めようとした。
「ここで案内するのではないのですか?」
「そう。だから手の空いているものはと聞いたのだ。」
しばらく歩いて行くと、気づけばドックの中でも普段足を踏み入れないエリアに来ていた。どうやって来たのかも分からなくなっていた。
「近道があるのでね。」
少し不安そうに見えたのでレビル将軍は補足した。
「帰り道は分かるようにしておく。」
その言葉とほぼ同時に、行きついた先にそびえる巨大な新型戦艦にマチルダは震えた。大型の、白い木馬のようにも見えるその艦は、この戦争の救世主となるべく自分を見下ろしているようにも見えた。
中に入っていく将軍の後をそのまま着いていく。特に何を説明してくれるわけではないが、時折足を止め、周囲を観察する時間は作ってくれる。
そのうち廊下の途中で足を止め、その近くの扉を開けた。整理された机の上の図面製本を開げた男が立っていた。
「技術士官のテム・レイ大尉だ。モビルスーツの研究をしてもらっている。」
と、将軍はマチルダに彼を紹介した。
(続く)
*ガンダムの歴史は長く、ファンの皆様の歴史もそれぞれ長いと思われます。過去に同内容のものがどこかに存在している可能性もあります。ご了承ください。