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雨の窓辺に立つ磯貝繁雄

    磯貝繁雄は困っていた。
    コーヒーが切れているのだ。

    ないとなると、どうしても欲しくなる。
    雨の日曜日。
    カフェイン、プリーズ。

    磯貝繁雄は、窓から雨を見ている。
    見ている暇があれば、サンダルを履いて傘をさして出ればいいのに。
    コンビニまで徒歩5分だ。

    ところが繁雄は、
    雨を見ながら、能天気について考えはじめた。
    脳の中が雲一つない青空ってことかしら?
    繁雄は、脳も心も雨ということは少ない。

    でも、雲一つないということはない。
    繁雄にだって、ひとつまみの雲くらいある。
    今だって、コーヒーがなくて少し悲しい。

    まてよ。雨模様が悪いと誰が決めた…?
    恵みの雨だ。

    それに、繁雄は雨が嫌いじゃない。

    嫌いなのは、傘をたたむときの雨粒の扱いだ。
    水たまりだって好きだ。
    カエルのうるさいくらいの大合唱だって好きだ。
    雨が連れてくる片頭痛は嫌いだ。

    なんのはなしだ??屁理屈をこねだした自分に気付いて、自己嫌悪に陥った。少し雲行きが怪しくなってきた。

    でも、磯貝繁雄の脳内は日々こんなかんじなのだ。
    とりとめもない妄想に憑りつかれて、無限ループ。
    雨の日はなぜだかそれが加速する。

    人には「おだやかですね」「のんびりやさんですね」と言われる。
    妻には「能天気ね」と言われる。
    そんなことはないのだ。頭の中は大忙しなのだ。

    なにをしているのだ?

    コーヒーでも飲もう。
    かたつむりのようにのんびりと窓辺から離れて食器棚に手をかける。

    ヴわぁっ。
    そうでした。

     
     
    もぐらです。2025夏、noteはじめました。

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