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【実体験】マルチの勧誘を受けた話


     これは私が大学4年生の時の話である。私には高校を卒業してからも遊んでいた高校の友達がいた。その子(以後K)とは麻雀をしたり飲みに行ったり旅行したりする仲であり、仲が良い方であった。
     夏の暑い夜中、私は普段通りごろごろ過ごしているとKから連絡があった。内容は「1時頃から飲みに行こう」というものであり、こういった連絡がKから来ることは珍しくなかった。そのため、私は何の疑いもなく居酒屋に向かった。Kに会うとKは少し頬を赤らめ「だれも誘えなかったわ(笑)」と。私はKに「飲み帰り?」と聞いた。そしたらKは「うん」と答えた。続けて私は「だれと飲んだの?」と尋ねた。するとKは1秒沈黙した。私は言いたくないことでもあるのかなと思い「大学の友達?」と聞きました。そしたらKは「そう!」とはっきり答えました。元々Kは話が上手く、嘘をつくのが上手いというのを知っていた私はなんか嘘っぽいなと感じながら「女の子とでも飲んでいて言いたくなかったのかな」と思うようにしました。しかし、今考えてみればマルチの人と飲んでいたのではないかと推測することができる。
     そんなこんなで居酒屋の席につき、今まで通りどーでもいいようなことを話し始めた。今までと違うことといえばKの首にはPRADAのネックレスやキラキラのネックレスがかかっていたこと。Kは今まで「お金がない」が口癖なほど余裕がなかったため私は不審に思い「それどーしたの」と何気なく聞きました。するとKは待ってましたと言わんばかりに「この話は他の人には話していないんだけど」と資金運用の話をし始めた。まとめると、Kは資金運用でとても稼いでいて買ってしまったと。私は興味がなかったため、適当に相槌を打ちながら料理を食べていた。しかしKは、どんな話題からでも無理やり“金の話”に戻してきた。いよいよ私も「何かがおかしいぞと」疑い始めた。だが、正直な話ここまでの関係値の俺にそんな話をするのかと疑いきれない気持ちもあった。しかしその疑いが確信に変わった瞬間があった。それは「今度俺の尊敬する先輩を紹介するからいける日程教えて」という言葉でした。日々暇さえあればYouTubeを見たり、ネットサーフィンをしている私はもちろん詐欺撲滅系YouTuberも履修済みだ。そんな私からすると「ここ進研ゼミでやったところだ!!」と心の中でつぶやいてしまった。
     その後勧誘の流れとして、私自身就職活動がうまく行っておらずそこにつけいられて「今をたのしむべき」や「俺とお前は性格が似てるから社会に出るよりこういう稼ぎ方の方が良い」「友達みんなで俺の教えるロジックで稼げたら最高」と話していた。まさかこいつがマルチなんかやるわけない、しかし話があまりにもマルチすぎる。疑いたくなかった私は怖くなり急いで帰宅の雰囲気を作るため会計をもらった。
     その後解散し、すぐKと仲の良い高校時代の友人(以後T)に電話をかけた。彼は寝起きだったが私の動揺具合にすぐ目を覚まし話を聞いてくれた。話をしていく中でTも同様に声をかけられていたことが発覚した。私たち、KやTを含め高校時代からとても仲が良かったため「何で俺らになんだ、」や「すごいショック」という言葉をかけ合った。さらにTから、私も知る友人がすでに50万支払っているという話も聞いた。私は驚きで声も出なかった。もう取り返しがつかないなと、そこでKからの連絡はもう無視しようと話した。
    ただ、あの日居酒屋で見たPRADAのネックレスだけは、今でも妙に覚えている。

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