
もはや「負け戦」なのか?ミレパ新曲「Blue」が示す限界と可能性
リリースから遅ればせながら感想を綴る。
millennium parade(ミレニアムパレード)新曲「Blue」がリリースされた。
本作はアニメ攻殻機動隊(以下攻殻)のED曲となっており、OPはなんとKing Gnu(キングヌー)が担当、つまり常田大希がガッツリ関わったことになる。
ミレパ単体なら過去の攻殻のネトフリでのSAC2045シリーズではやはり主題歌担当している。King Gnu本体も関わるのは今回が初だ。
攻殻シリーズは僕は勿論「世代」なので映画やOVAのS.A.C.シリーズから見ている。ひょっとすると常田もそうなのかもしれない。
日本では呪術廻戦やコナンほどのビッグネームではないにせよ、世界では人気のシリーズなので国内向けというよりむしろ世界進出を意識してのタイアップなのだろう。
OP、ED共にどちらかと言えばダウナーな曲調なのに驚く。今回のアニメ化は原作者である士郎正宗の絵のタッチに近づけており、やや明るい雰囲気であるにも関わらずこの2曲をぶつけたのは現在の常田のモードの表れなのだろう。

「Blue」、個人的にはいい出来だと思う。それは新生ミレパになってからもそうだが曲自体はいいのだ。
ただ、共作だったり、明らかな海外の影響、特に海外ビッグネームからの影響が見えてイマイチに感じていただけで。
本曲は以前の一連のリリース時のBad bunny等の影響はなりを潜めたものの、代わりにビリーアイリッシュを彷彿させるのは皮肉。
2年前リリースされた最新アルバムの「Hit me hard and soft」はまさしく本曲のようなダウナー路線で、何なら「Blue」という曲(曲自体はパクリとかではなく)すらある。
それでもやはり構成が凝っているのはアーティストとしての矜持なのか、J-POP的なAメロ→Bメロ→サビの構造にはなってないし、何なら繰り返しが一切ないのは世界的にも珍しい構成だ。
ジャンルとしてもゴスペルやソウル、R&Bっぽくもありアンビエント要素もあるジャンルレスな仕上がり。
Saya gray、Daniel caeserの歌声も心地よくチルできるような一曲。
ただ、わかりやすくキャッチーなサビがないのは難点だろう。
構成的にはチャレンジングな曲ではあるのだが、チャレンジには失敗がつきものだ。
やはりチャートアクションについてはよくはない。国内で言うならアップルミュージックでは初登場時には4位だったが、数日後にはTOP50圏外。そもそもミセスが大ヒットするような世界線ではこういった曲は売れるわけがない。
オマケに攻殻と言えば以前はOP、ED、劇伴含めて菅野よう子が担当し、そのキャッチーさがアニメファンにもウケ、それだけでなく国内外のプロミュージシャンすら唸らせたものだが
今回はそんなアニメファンに届くかもわからない。キャッチーさは薄いからだ。
日本人というものはつくづくノリやエモーションで音楽を聴く民族なのだろう。
オマケにサビ偏重主義でサビがない/盛り上がらないと確実に売れない。
ヒットシングルの傾向を見るといまだに「バブルを引きずってる」かのようなノリの音楽がヒットしている。今はもう平成どころか令和だぜ?
国内ではあまり話題にはなってないものの、「いい知らせ」もある。
なんとSpotify公式「New Music Friday」のグローバル版(30カ国以上)でピックアップされ、表紙アーティストにもなったという。日本版でも露出が強い。
さらに世界でも話題のアニメだから「届く」範囲は広がる。爆発的な話題にはならなくともジワ売れする可能性はあるのだ。
King Gnu含めた攻殻機動隊への全面タイアップ、その結果がどうなるかは今後のお楽しみだろう。