円の面積を使わない証明の試み
半径1の円に内接する正n角形を考える。もしnを大きくしていけば、正n角形の外周は円周に近づくはずだ。これは古代から円周の長さを求めようとして使われてきた古典的な発想である。
伝統に倣って、円周Lと直径(=2)の比率をπと定義する(これ以外にも円の面積と半径の2乗の比で定義したり、ある関数の積分値として定義したりする流儀もとれるのであらかじめ断っておいた)。
π=2L
正n角形の外周を求めるための図図のように色のついた直角三角形を作ると、正n角形の一辺の長さは2sin(π/n)であることがわかる。よって外周全体の長さはそのn倍であることから、n→∞の極限をとると円周率は次のようにあらわされる。
π=21n→∞lim2nsin(nπ)=n→∞limnsin(nπ)
x=π/nとおくと
π=πx→0limxsinxx→0limxsinx=1
円(扇型)の面積を介さずにsinx/x→1(x→0)を示すことができたように思えるのだが、本当に落とし穴はないだろうか?
読み返して最初に気になったのは、πを「円周と直径の比」と定義しておきながら、断りなく角度として(一周=2πラジアン)使っていること。まずはこの部分の正当性をはっきりさせておく必要があるだろう。
続く