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【#42】ワーママ仕事術(22)「自分にとっての幸せとは何か?」を定義する


    仕事と育児を続けていく中で、「大変だな」「辛いな」と感じる時期があります。

    そんな時は、一度立ち止まって、「自分にとって幸せとは何か?」を考えてみることをおすすめします。

    その軸がないと、幸せの基準が「社会的成功」「人からの評価」「会社の知名度」など、他人のものさしになってしまいます。

    すると、どれだけ頑張っても満たされず、息苦しさを感じてしまうことがあります。

    仕事を楽しめているか?

    私は記者として2000人以上の方を取材し、日常的にさまざまな立場の方と接してきました。

    その中で気づいたことがあります。

    一つは、楽しそうに仕事をしている人と、そうでない人がいること。

    もう一つは、それが会社や組織の大きさ、肩書き、学歴とはあまり関係がないことです。

    ここで言う「楽しそう」というのは、決して楽な仕事をしているという意味ではありません。

    国を背負い、過密スケジュールの中で仕事をしている方でも、その厳しい状況から逃げることなく、むしろ挑戦そのものを楽しんでいるように見える方がいました。その方は東南アジアから帰国し、深夜まで働き、翌日から0泊2日でアメリカ出張、などということもザラ。ある時、「お仕事、凄まじいですね」とお声がけしたら、「いやあ、旅ガラスですから〜」と笑顔。「お互い大変ですが、限界突破の日々、楽しみましょう!」と私にまで気遣ってくださって、感服しました。

    また、かつて外資系企業でバリバリ働いていた女性。育児をきっかけに地方へUターンし、現在は英語講師として働いています。収入は以前より大きく下がったかもしれません。それでも、自分の置かれた状況を客観的に受け止め、その環境を楽しみながら生きていることが表情から伝わってきました。

    一方で、客観的には恵まれた立場にいても、どこか苦しそうな方もいます。

    以前、海外出張中にある組織の管理職の方を取材したことがありました。その方は立派な肩書きを持ち、周囲から見れば順調なキャリアを歩んでいるように見えました。

    しかし、お話を伺う中で感じたのは、仕事そのものを楽しんでいる様子ではありませんでした。話の内容は一般論が多く、時折、他者への批判や人事異動に関する皮肉も交じります。周囲への敬意よりも、自分の立場や評価を守ることに意識が向いているように見えました。お話を伺っている途中、15歳以上年上の、同じ組織の方を叱りつける場面も。人の面前であえてやっているような雰囲気も感じられ、「自分を大きく見せようとしているのかな」と、興醒めした気分になりました。

    もちろん一例に過ぎませんが、自分の肩書きや所属する組織の大きさが心の支えになり過ぎると、他人と比較することが増え、守りに入り、仕事そのものの面白さを見失ってしまうことがあるのかもしれません。

    気の持ちようで、いつも幸せ

    子どもの体調不良、終わらない家事、思うように進まない仕事。

    ワーママの日常には、理不尽に感じる出来事も少なくありません。

    仕事はいつも楽しいわけではありませんし、逃げ出したくなるような案件にぶつかることもあります。

    そんな時、その状況を嘆き続けることもできます。

    一方で、その経験から何を学べるだろうかと考えたり、「今しかできない経験かもしれない」と捉えることもできます。

    もちろん簡単なことではありません。

    ただ、長い目で見ると、仕事も生活もうまく回している人ほど、この切り替えが上手なように感じます。

    他人の評価軸だけで生きていると、本当に苦しくなってしまいます。

    だからこそ、「自分にとっての幸せとは何か?」を一度じっくり考えてみてほしいのです。

    そして、自分なりの答えが見つかったら、

    「志を持って、どんな状況も楽しみながらやり切る」

    そんな姿勢で進んでみる。

    そこから新しい突破口が開けることもあるように思います。

    「プロ論。」からの学び


    20年ほど前に読んで、衝撃を受けた本があります。

    B-ing編集部発行の『プロ論。』です。

    第一線で活躍する方々が、「仕事とは何か」「プロとは何か」を語ったインタビュー集です。

    当時、私は雑誌編集者として働いていました。

    さまざまな立場の人の間に立ちながら、「本当にやりたいことは何だろう」「何をしたら幸せだと思えるのだろう」と悩むことも少なくありませんでした。

    そんな時に出会ったのが、この本でした。

    その中で、秋元康さんの言葉が今でも強く印象に残っています。

    「大事なのは、自分にとって何が幸せなのか、どうすればドキドキできるのかを、しっかり理解しておくことです。本当に何が好きなのかを考えてみる。誰かの意見に流されたり、お金に縛られて判断が間違っていないか自問自答してみる。そうやって、自分の幸せをしっかり定義しておく。それができていないと、常に何かを求め、何にでも手を出し、結局何も手に入らないことになりかねません」

    (徳間書店『プロ論。』)

    今読み返しても、本質を突いた言葉だと感じます。

    『プロ論。』には、このような珠玉のインタビューが数多く収録されています。

    仕事とは何か。

    なぜ働くのか。

    そんな問いに向き合いたくなった時に、おすすめしたい一冊です。
    (一部絶版ですが古本や図書館で入手可能です)



    キャリアアップも、収入アップも大切です。

    でも、その先にある「幸せ」は人によって違います。

    あなたにとっての幸せは何でしょうか。

    忙しい毎日の中で、一度だけでも立ち止まって考えてみると、新しい景色が見えてくるかもしれません。


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