
【第十七話】実録・営業妨害した元スタッフに法的対応した話
前回 「実録・退職したスタッフが営業妨害を始めた話」の続き
鈴木による営業妨害がハッキリした。
これ以上、被害を出さないために
法人として、法的に対処すべく動き出した。
役員を呼び出し、緊急会議を行う。
事情説明と情報共有。
その上で今後の対応を次のように決めた。
・該当利用者及び家族への謝罪
・全スタッフへの事情説明及び情報共有
・行政対応(必要なら)
・弁護士への相談
・鈴木への法的措置
謝罪行脚をこなしつつ、
ご家族から某典礼の加入申込書の写しを
頂いた。貴重な証拠である。
次いで弁護士に相談すると、
返ってきた答えは、
とても現実的なものだった。
「まずは証拠を集めてください。」
「損害賠償は……相手の財力を考えると、
現実的に回収は難しいでしょう。」
「目的はお金ではありません。これ以上、
営業妨害をさせないことです。」
「まずは内容証明を送り、反応を見ましょう。」
実は民事訴訟は、
思っているほど万能ではない。
時間も費用もかかる。
勝訴しても、
相手に差し押さえる財産がなければ、
判決は紙切れ同然になることもある。
正義がそのまま救済につながる世界ではない。時に現実は、無情である。
だが、だからといって
見逃す理由にもならない。
こうして私たちは、
内容証明という名の
第一弾を放つことにした。
不意に弁護士がこちらを見た。
何故、私を見る?
……嫌な予感がする。
「確か、内容証明書くの慣れてましたよね?」
断じて、慣れていない。
待ってくれ、
頼むから続きを言わないでくれ。
「文章を作って頂いて、
うち(弁護士事務所)から出しますね」
ナンデダヨ。
こうして、不本意ながらも
せっせと書面を作成して
データを送る羽目になった。
そして、弁護士の名前で内容証明が発送された。
因みに、全ての弁護士がこの様な対応を
するわけではない。
同時に法人から
鈴木のご両親宛にも手紙を書いた。
因みにこれも私である。
配達証明で
内容証明と手紙が届いたのを確認し、
反応を待った。
一度だけ、鈴木から
弁護士事務所にワン切りがあった。
折り返しても応答はない。
それ以降は、
電話もない。
抗議もない。
謝罪もない。
通知が届いた途端、
呆気ないほど沈黙した。
内容証明ひとつで黙るな。
……もっとガッツを見せろ。
鈴木は制度の前に足を止めたようだ。
法的にビンタされるなんて、
夢にも思わなかったのだろう。
撃っていいのは、
撃たれる覚悟のあるやつだけだと言うのに。
その後、弁護士のアドバイスもあり
半年は警戒しつつも、
これ以上刺激しない方向となった。
そして、みんなが忘れかけた頃、
県から1通の手紙が届く。
【運営指導のお知らせ】
おかしい。
昨年来たばかりなのに、また?
……まだ終わってなかったらしい。
▶︎次回
【第十八話】実録・営業妨害はまだ終わっていなかった話
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