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Photo byankou_onna

BBAにだってオシャレ心はある

    川原水葉

     こんにちは。
     先日のパンのお話以来ですね。
     あれから、いかがですか?

     全国的に大雪になった日、うちの家も大変なことになりました。
     雪が珍しい地域に住んでいると、雪はワクワクするような、どこかふわふわした、落ち着かない謎のテンションになったりするものです。
     かく言ううちの大黒柱も、真っ先に子供を誘って雪合戦に飛び出して行きました。
     猫たちは珍しい風景に興味を示したものの、あまりの寒さにルーチンワークの散歩もキャンセル界隈に。
     そりゃそうか。

     今日はね。
     所変わって、賑やかな喫茶店に来ています。
     食後のミニデザートが来るまで、少しの時間。またBBAの無駄話に付き合って頂きましょう。
     場所柄、家での手仕事のお話というわけにはいきませんね……。
     あぁ、そうそう。ここでもお見せできる手仕事がありました。
     どこにあるんだって?
     これ。
     貴方の目の前にある、私の両手です。
     この爪、薄いピンク色のラメと美味しそうなベリーカラーのネイル。こないだのバレンタインデーにちなんで、小さくハートも入ってるんです。
     可愛いでしょう?
     これもね。自分でやってるんですよ。
     この目立たないけど、チラリと見える、「小さなオシャレ」の話をしましょうか。

     ネイルとは言っても、家事やキーボード作業の邪魔にならないように爪は短めです。
     ネイルについてご存知の方には「そんなの知ってる」と思われるでしょうが、門外漢の方のために少しだけ説明させて下さいね。
     ネイルには色々種類がありますが、ざっくり分けると除光液で簡単に落とせる、いわゆるマニキュア(ネイルポリッシュとも言います)と、UVライトなどを使って樹脂を硬化させるジェルネイルがあります。
     それぞれ長所と短所があって、マニキュアは除光液で簡単に落として新しいものに付け替えられる代わりに、それぞれの工程で都度乾燥しなくてはならず時間がかかります。完全に乾く前に触れてしまうと、せっかく塗った場所が寄れたり指紋がついたりしてしまうんですよ。
     ジェルネイルはその点、ライトで硬化してしまえばすぐに水仕事をしても大丈夫。ただ、落とす時は硬化した樹脂をやすりを使ってあらかた削り落としてから、アセトンという爪に負担のかかる薬剤でふやかしてからでないと剥がせないという欠点があります。
     簡単に言うと、つける時に苦労するか、剥がす時に苦労するかの違いですね。

     私が今つけているコレはUVライトで硬化するジェルネイル。
     マニキュアと見た目で大きく違うのは、ぷっくりとした厚みがあること。
     ふふふ。
     ごめんなさいね。自分で見るたびにちょっと嬉しくなっちゃうんです。
     料理をする人間がネイルって否定的なご意見があることも知っています。
     確かに日常生活を送る上で不便になるような爪は私も嫌なのでやりませんよ。
     でも、誰に見せるという訳ではないけどこだわりたい。
     まぁなんと言うか、自己満足の性格が強いように思います。
     キーボードで文字を入力している時、手帳に文字を書いている時、お茶を飲むためにカップを持ち上げた時、ふと自分の爪先を見て、それがとても可愛かったり綺麗だったりしたら気分が上がりませんか?

     それに、良い事もあるんです。
     乾燥しすぎて爪が割れたり、欠けたりしたご経験はありませんか?
     私はしょっちゅうです。
     気がつくと爪が欠けている、二枚爪になる、折れる……などなど。
     マニキュアでもある程度の補強になりますし、硬化しているジェルの場合は爪に厚みも出ますので、トラブルを事前に防止できるというわけです。

     デザインやカラーを考えて、配色を入れ替えたりグラデーションにしたり。アクセントにシールやパーツを埋め込んでみたり。
     渾身の出来の時には、娘さんたちに見せて自慢をしたりもできます。
     今、貴方にお見せしているこれも、私の中では自慢のデザインですが、最初からこんなに綺麗に出来たわけではありません。
     未だにはみ出したり、塗りムラが出来ることなんかしょっちゅうです。

     でもね。
     自分でやるってことは、気に入らなければ何度でも直せますよね?

     はみ出してるのが気になったら、削ればいいんですよ。
     サロンのプロでお金を貰っているわけじゃなしね。
     最後、自分で完成品を見て納得出来たら、それがその日のご褒美です。
     
     おっと、食後のデザートがきましたね。
     熱々のコーヒーと一緒に、次はどんな無駄話をしましょうか。

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