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耳を澄ますと聴こえるもの

尾藤さん曰く
「耳を澄ますとは、静かにすることではない。自分の側の帯域を、少しだけ広げてみることだ」

人が困っているときに出している音があるという。
その音を聞けないのは、こちらに受診の帯域がないだけ。
拾う側の性能が足りないだけなのだそうだ。

ドキッとした。
「人の小さな声を拾う余地なら、まだいくらか残っている気がする」
という言葉から、
「私はどうだろう。」
「残っていてほしい。」
「それがないのなら作りたい」
そう思った。

私が関わっている2年生の緘黙の女の子。
言葉は出さないが、声は出している。
私にはまだ聞こえないだけ。

聞こえない声を聞き取る、拾おうとする一人になる!
そうすることでその子の中にある声が「ある」に変わるんだ。

音なき音を拾えるように帯域を広げていきたい。

そう思った。

そして、私の中にある今まで聞こえてなかった声を聴き取り、
拾っていきたいと思った。

自分の側の帯域を、少しだけ広げてみることでそれが叶う気がした。

自分に向き合うこと、自分を大切にすることで
それができるようになる気がした。

自分を大切にするとは、自分の気持ちを感じてあげること。
素直になること、認めてあげること、許してあげること。

そしてやさしくすること。自分にも人にも。

そうやって今まで聴こえなかった声や音が聴けるようになりたい。

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