3つのお題・63『日本むかし話』その二
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みかんさん お世話になります。
よろしくお願いします。
第63回 3つのお題(日本むかし話)
お題①:「蛍になった娘」
お題②:「恋をしたカラス」
お題③:「桜を待つ老狐」
お題④:イラストから空想した世界を書いて下さい。
「ところで昔話はどうなったんじゃ」
「それはじいさまが話すんじゃろ」
「そうじゃったか?」
「ほんにほんに」
「アッ戻った」
「ほんにほんに」

「昔々、山奥の村におじいさん
とおばあさんがいました」
「その山奥の村は
今でもあるんかの?」
「おばば、これは物語じゃ。
ホンマにあった話なんかどうか、
儂は知らん」
「何じゃ知らんのか」
「たとえ知っておっても、
この物語には関係ないと思うがの」
「そんなことはない。その話が
何かの伝承であるかもしれん。
どこの村か分かれば伝承の理解
も深まろうというもんじゃ」
「さっきも言うたけど、儂は知らん。
それより先を話させてくれんかのぅ」
「ほんにほんに」
「その老夫婦には目に入れても
・・・・・・は、あり得んから・・・・・・
それはそれはめんこい孫娘がおりました」
「ほんにほんに」
「その娘の名を蛍と言うての、
自分の名でもある蛍が大好きな子じゃった」
「娘の尻は光るのか?」
「おばば、尻が光るのはオスじゃ。
娘の尻は光らんわい」
「じいさまの尻が光った
のも見たことはないぞ」
「儂もオスとはいえ
もう齢じゃからの・・・・・・って違うわ!」
「違うんか?」
「蛍の話じゃ」
「娘の名じゃろ?」
「違うわ!」
「違うんか?」
「いや、それはおおとる」
「何が違うんじゃ?」
「儂もよう分からん」
「よう分からんのか?」
「おばばが混ぜっ返すから」
「結局娘は光らんのじゃろ?」
「いや、最後は光るんじゃ、
じゃから最後までおとなしく聞いとれ」
「ほんにほんに」
「ある時、孫娘は大好きな
おじいさんとおばあさんに会うために、
ふたりが住む村への山道を歩いておりました」
「・・・・・・」
「その途中で山道を踏み外し、
谷底へ落ちておっちんでしまいました」
「・・・・・・」
「なんも言わんのか?」
「最後まで聞けと言うたは
じいさまじゃろ」
「ほんにほんに」
「早う最後まで聞かせんかい」
「その年の蛍の季節、
おじいさんとおばあさんは縁側に座り、
飛び交う蛍を眺めながら、
孫娘がいなくなったことを
嘆き悲しんでおりました」
「・・・・・・」

「するとそこへ、
淡い光に包まれた
孫娘が現れたのです」
「人体発光現象か?
それとも燐のなせる業か?」
「おばば、物語じゃと言うておろうに」
「それでどうしたんじゃ?」
「孫娘は老夫婦に謝り、
毎年この季節に会いに
来ると約束したそうじゃ」
「毎年、光る娘が見れるのか?」
「おじいさんとおばあさんが元気ならの」
「どこか分からんと見に行けんぞ」
「おばば、物語じゃぞ」
「謎は解明はされぬままか」
「ほんにほんに」
つづく
※蛍はオスだけが光るものとずっと思っていました。代表的なゲンジボタルやヘイケボタルなどでは、メスを求めて飛び回りながら強い光を放つのはオスのようですが、メスもひとところに留まりつつオスに分かるように弱い光を放っているんだそうです。
サザンオールスターズ / 蛍
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