
3つのお題・64(世界ノスタルジー)
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みかんさん お世話になります。
よろしくお願いします。
第64回 3つのお題(世界ノスタルジー)
お題①:「雨のベーカー街」
お題②:「午前二時の馬車」
お題③:「街灯の下の黒ねこ」
お題④:イラストから空想した世界を書いて下さい。
創作のルール(いつものゆるルール)
3つすべて使ってもOK、気に入った1つだけでもOK
詩、童話、掌編、ヘンテコ物語、なんでもござれ
自由に、即興でも、のびのびと🍀
今回のお題は難易度高めですが、チャレンジお待ちしています。
参加について(自由参加・ゆるっと歓迎)
このお題を使って、自由に表現してみてください。
投稿の際には、ハッシュタグ#3つのお題に空想のひらめきを
このページを貼り付けて下さい。
雨のベーカー街を歩くと、いつも決まって思い出す夜がある。
まだ僕が少年だった頃、父に連れられてロンドンを訪れたことがあった。
石畳を濡らす雨、古い建物の窓からこぼれる淡い灯り。
そして、どこからともなく聞こえてくる馬の蹄の音。
「もうすぐ来るぞ」
父がそう言った直後、霧の向こうから午前二時の馬車が現れた。

御者台には黒い帽子の男が座り、車輪は水たまりを静かに跳ねた。
僕は夢でも見ているような気持ちで、その馬車を見送った。
そのとき、街灯の下に一匹の黒ねこがいた。
雨に濡れながら、じっとこちらを見ている。

僕が近づくと、黒ねこは小さく鳴いて、路地の奥へ消えていった。
父は笑って、「帰るぞ」と僕の手を握った。
あれから何十年も経った。
父はもういない。あの馬車も、あの黒ねこも、きっとどこにもいない。
それでも雨の夜、ベーカー街を歩いていると、遠くから蹄の音が聞こえる気がする。

そして街灯の下には、あの日と同じ黒い影がひとつ。
振り返れば、少年だった僕が、父の手を握ったまま立っているような気がするのだ。
Billie Eilish / my future
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