
コーヒーと私。憂鬱な朝に、味方がひとつ増えた話
私の朝は、コーヒーで始まる。
正直、朝は大の苦手だ。「ああ、今日も始まってしまった」と、いつも思う。
それでも、なんとか体を起こして、コーヒーを淹れる。たった数分のことだけど、淹れ終わる頃には少し気も落ち着いて、やっと一日を始められる気がする。コーヒーはきっと、そういうマインドフルネスな時間なんだと思うんです。
そこで重要なのが、お気に入りのコーヒーグッズ。実は最近、新しい朝の味方が増えました。

※この記事ではAmazonアソシエイトのリンクを使用しています。
憂鬱な朝は、コーヒーの香りで始まる

起きたらまず、重たい身体を文字通り引きずって、のそのそとキッチンへ。顔を洗うのも、歯を磨くのも後回し。豆を挽いて、入れっぱなしの電気ケトルの水を替えたら、お湯を沸かす。
コポコポと沸騰してくると、まだ寝ていたい頭も徐々にはっきりしていく。
コーヒーの粉にお湯を注いだら、ぷっくりと膨らんだり、膨らまなかったりする様子をじっと見る。これが、いつものルーティーンです。
そのルーティーンで愛用しているのは、HARIOの「V60 ドリッパー(クリア)」と「V60 コーヒーサーバー」。

前までは、Kalitaの陶器製ドリッパーを愛用していたのですが、ある日落として割ってしまって……。同じアイテムを買い直しても良かったんだけど、猫たちがキッチンに登る今の暮らしでは、再び割る可能性が高い。
そこで選んだのが、V60 ドリッパー。これはプラスチック素材でできているので、陶器よりも割れにくく、安心して使えています。

定番であることも、選んだ理由のひとつ。広く普及したモデルだから、専用ペーパーフィルターが大体どこでも買えるんです。
コーヒーが欠かせない生活をしていると、「フィルター切らしてた!」ってなると、かなり落ち込むし、ちょっと大袈裟だけど、それくらい困るもの。ストックすればいいんだけれど、やっぱり「その日のうちに買える」ことで、安心して使えている気がします。
ちなみに、HARIOの他にChemexも持っているんだけど、こちらは出番少なめ。デザイン面ではとても気に入っているものの、専用ペーパーフィルターが手に入れづらくて(しかも高い)……。たまの贅沢に使っています。
一文字も浮かばない時は、カフェラテを作る

朝の大事なコーヒー時間。それを語った後で言うのはなんだけど、好きかどうかで言えば、ドリップコーヒーよりも、実はカフェラテ派です。一日で1パック飲めちゃうくらい、昔から牛乳が好きで。
そんな私のもう一つの日課が、ラテアートの練習です。

練習に最適な時間は、仕事の合間。私は日々、ライターとして記事を書いているのですが、するりと書き上がるなんて、ほとんどありません。ああでもない、こうでもないと頭を捻っては、書いては消して、また書いて。そんな時間の繰り返しです。
それでも、どんなに頑張っても、一文字も進まない日もある。そんな時こそ、休憩がてら無心でカフェラテを作ります。これもまた私の、無意識のルーティーン。きっと疲れた頭には、ミルクの甘い優しさが必要なんですね。

カフェラテ作りに必須なのが、エスプレッソマシン。我が家では、デロンギの「デディカ アルテ」を使っています。豆を挽くためのグラインダーはソリス。

二人暮らしの始まりに購入した、思い出の品でもある2台。自宅用の機材としてはこれも定番の組み合わせです。個人的には、業務用ライクな佇まいと、狭くても置きやすいスリムさが好き。「性能」と「設置性」のバランスが、ちょうどよいんです。
豆の量を測るスケールは、TIMEMORE。その通り、“豆の量を測る”ための道具だから、もちろん精度が何より重要だけど、選んだ理由は実は光の加減。

ちょっと透け感のあるボディと、数値表示のほんのりとした光。この発光の柔らかさは、淡々とした作業を優しい時間に変えてくれる気がするんです。
これも二人暮らしの始まりに購入し、使い続けてもう4年。今も選んで良かったなと思える、お気に入りです。
(※我が家のモデルは旧型のよう。今は↓になっているみたいです)
たった数分も作れない日だってある

コーヒーを淹れる時間は、飲むのと同じくらいに好きで、大事なひととき。それでも、もう何にもしたくない、コーヒーを淹れるたった数分を作れない、そんな朝だってやってくる。
そんな時に活躍するのが、KEURIGのカプセル式コーヒーメーカー。
ゆっくりお湯を落とす余裕がなくても、水と専用カプセルをセットして、ボタンを押すだけなら頑張れるもの。エスプレッソマシンのようにスリムで置きやすいのも魅力で、新たな朝の味方になりました。


ちょっとここで、思い出話をさせてください。このタイプのコーヒーメーカーを使ったのは、2009年3月9日。はっきりと覚えている。それは初めての海外一人旅で、一人ひっそりと迎えた誕生日でした。
一緒に行くはずだった当時の彼は、色々あって旅を共にすることはできなくなり、私は一人で行くことになりました。実態はなかなか強烈な話で。残念だね、仕方ないねと諦めたら違ったかもしれないし、その方が可愛かったかもしれないけれど、そんなこと、できるわけもなかった。


だって、行きたいでしょ。海外。オープンジョーの航空券で、国から国へ、街から街へと移動する旅。しかも私の誕生日を含めた旅日程。一人の不安はもちろんあったけれど、絶対に行って、素敵な時間にしてやると心に決めた。その時の感情は、今も鮮明に思い出せます。

2009年3月9日、憧れていたチェコ・プラハでの滞在。切り詰めた旅をしながらも、プラハだけはちょっとグレードアップしたホテルにして。その思い出の部屋にあったのが、カプセル式のコーヒーメーカーでした。
毎朝出かける前に、一杯飲む。旅先でも自分を保ちながら、楽しみつつ、でも警戒心は忘れないように、そんなふうにして、あの頃もコーヒーが心を整える時間になっていたな。
あれから10数年。自分のためにこの手軽さと使い勝手を選んだ今は、あの時とは違うけれど。それでも、また使うようになったのって、なんかちょっと運命のような感じもします。

ちなみに誕生日には、ドレスアップしてレストランへ。一人きりの記念写真を撮ってもらった。恥ずかしかったし、実際ちょっと笑われてた気もするけど、それもまた、勇気出してよかったなと思う出来事の一つ。若いって無謀だけど、いいものだ。
毎日を乗り越える、自分だけの儀式

思い返せば、父も母も朝はコーヒー派。そして私はその頃から、朝が苦手でした。
重たい身体を引きずって、のそのそとリビングへ。寝坊の娘に怒る母の声をBGMに、キッチンから漂うコーヒーの香りを嗅ぎながら「ああ、今日も始まってしまった」と思う。
もう、20年以上前の話だけれど、苦手な朝の風景はほとんど変わりません。
唯一変わったことといえば、コーヒーを自分で淹れるようになったくらい。

でも、淹れ方で味わいを調整するように、コーヒーを淹れる時間で、その日の気分を整えるのは、やっと見つけた自分なりの朝の乗り越え方。そう考えると、少しは成長できたように思います。まあ、20年も経てばね。
今日も一日を始めるために、コーヒーを淹れようと思います。
