
美術|特別展 文化財よ、永遠に2026-次代につなぐ技とひと|泉屋博古館
ゴールデンウィークですね。
4月は美術館に行けなさそうだと思ってましたが、昨日お休みをいただけたので、滑り込みで行ってきました。
京都はバスがいっぱいあって、どれに乗ったら良いのか分からないから、一人でお出掛けする時は緊張します。
京都駅の場合は、首を傾げてバス停の地図を見ていたら、ボランティアの方が「どこに行きたいんですか?」と優しく声を掛けてくださるので、迷わず行けて助かります。今回は「お気をつけて行ってらっしゃいませ」と丁寧なお辞儀付きでした。ありがとうございました。
さて、展覧会の感想です。
まず、最初の挨拶文がとても素敵でした。
先人たちの文化や思想を伝える考古遺物や歴史資料、美術工芸品、それらを今日私たちが目の当たりにできるのは、これまでに多くの人々の手によって守り継がれてきたからにほかなりません。それはすなわち、目の前の文化財が次の百年へと息をつなぐことができるかどうかは今の私たちに懸かっていると言い換えることができるのでしょう。
「守り継ぐ」というのは人間にしかできない営為なんだよな〜と思ったり、人々の営みの中から生み出されたモノ(作品)が人々の想いによって大事にされて芸術になっていくんだな〜としみじみしたりしました。
色々な方が関わって文化芸術は守られているんだな~と実感が持てて、とても良かったです。
純粋に修復技術が凄いです。修復前と修復後とを比較できたのもとても良かったですね。「こう生まれ変わるのか」と分かって面白かったです。
この展覧会は、図録を読みながら振り返ると、ふむふむと内省が進みそうです。知識を増やすという意味でも、とても勉強になりそうです。
これから図録をしっかり読もうと思います。
音楽の場合は、再現芸術なので基本的には奏者の解釈があってしかるべきもので、解釈された演奏を聴衆が受け取ります。奏者によって色々な解釈があるのが音楽の面白いところでもあります。
一方、美術の場合は、奏者のような媒介者を通さず、完全な自由の下に、鑑賞者に解釈を委ねられているのだと私は考えています。それが美術の面白さでもあるんですけど、オリジナルの作品が歪められることはあってはならないというのが原理原則になるので、修復って神経を研ぎ澄まして気を遣う作業だな~と思いました。本当に凄いと思います。
帰ってきてから考えると、修復方法等に興味を持ちすぎた結果、作品そのものへの集中力が低めの鑑賞をしてしまったと反省しています。
繻子地刺繡 仏涅槃図
これは凄かった!
私はフランス刺繍をやるのですが、日本刺繍に憧れて日本刺繍をちょっとだけやってみたことがあります。
糸の扱いが段違いに難しくて、途中で何度も挫折しそうになりました。日本刺繍で使う絹糸は繊細に扱わないと、解けて縺れてボサボサになってしまうんですよね。唯一、私が感覚的にどれくらい大変か理解できるので、あえて言いますが、これは大変だ!(他のも信じられないくらい大変な作業なんでしょうけれども。)
河内長野市指定文化財 釈迦如来立像
こちらは地域住民から要請があって修復されました。
河内長野市も一緒になって補助をしたようです。地域に愛されて、皆で守る文化財。とても穏やかな気持ちになりますね。
海北友雪筆 麟祥院本堂障壁画「雲龍図」 東面
巨大な龍の障壁画。
これも素敵な修復ストーリーがキャプションに記載されていました。
所有者の住職と「雲龍図」を守り継ぎたい檀家の方の想い、最新のデジタル技術の力が重なって、「雲龍図」は理想的な修復・活用のされ方をしているなと思います。本作については、オリジナルは博物館に寄託され、複製品が麟祥院で現役となっているようです。
修復までの経緯、修復方法、そしてその後どうなったのかまで一連の流れが分かるような展示だったので、文化芸術が今も生き続けているのがよく分かって、心が温まりました。そして、文化芸術を守っている方々はやっぱりとてもカッコ良いなと思いました。
おまけ
住友館のレガシーとして万博の名残もありました!
スタンプも押せますよ!
