
みょうが
私はみょうがが嫌いだ。
幼い頃、祖母の家によく預けられていた私は、よくそうめんを食べていた。それと一緒にヤツもよく出てきていた。
周りの大人たちは言う
「美味しいよ。食べてみたら?」
試したこともある。
野菜から感じたことがない、なんとも言えない清涼感が口の中を駆け巡っていく。
私はそうめんにみょうがを入れるのをやめた。
時が流れ、私は大人になった。
暑い季節になってくると、ヤツをよく見かけるようになる。
気付くと手に取り、我が食卓にみじん切りされやヤツがいる。
私はみょうがが嫌いだ。
久しぶりのみんなに会いたくなってしまうから。
1口食べると、幼い頃、みんなで食べたそうめんの味を思い出してしまう。
鼻から抜けていく心地よい香りと共に夏の訪れを感じる。
「そろそろ、ばあちゃん家に行こうかな」