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保護者の集まりでは「はいよろこんで」と言いながら無になりたい――コミュ障父が考える、嫌な人と極力関わらずにやり過ごす方法4選

    別に、今まさに困っているわけではない。

    ただ、これから先のことを考えると、なんとなく憂鬱だなと思うことがある。

    子どもが成長するにつれて増えていくであろう、保護者同士の集まり。

    保育園や学校の行事、係活動、PTA、子ども会、習い事、スポーツクラブ。

    子どものためと言われれば、完全に無視するわけにもいかない。

    でも、正直に言おう。

    私はああいう集まりが、たぶん苦手だ。

    まだ何も頼まれていないのに、すでに逃げ方を考えている。

    今回は、そんなときにどうやってその場を乗り越えるかを、チャッピーと相談してみた。

    まじめなものから、最後はかなりふざけたものまで。

    正直、自分の普段の読者層とは少し違う気もするけれど、どこかで困っている誰かに届け。

    そもそも私は人見知りである

    まず前提として、基本的に私は人見知りだ。

    というか、コミュ障だ。

    相手の方から歩み寄ってくれて、ある程度仲良くなれば、そこそこしゃべる。

    むしろ仲良くなった後は、余計なことまでしゃべる。

    しかし、初対面や、顔と名前がなんとなく一致する程度の人には、自分からほとんど話しかけられない。

    話しかけられたときも、なぜか変な声が出たり、見当違いな返答をしたりする。

    そして帰宅後、

    「あの返事、絶対おかしかったよな」

    「あそこで笑う必要あった?」

    「相手の名前、間違えてなかった?」

    などと思い出し、布団の中で一人悶えるタイプである。

    もちろん相手は、たぶん何も覚えていない。

    こちらだけが勝手に反省会を開催している。

    しかも、私はしゃべらないことを、それほど苦痛に感じない。

    無言の作業、万歳。

    黙々とやる仕事、万歳。

    空気が悪いとか、沈黙が気まずいとかも、あまり感じない。

    仕事を与えられれば黙ってやるし、待ち時間ならXを見ているか、競輪をやっている。

    スマホも触れず、何もすることがなければ、別にぼーっとしている。

    壁の模様でも見ていられる。

    だから、そもそも話しかける必要性をあまり感じないのだ。

    沈黙を埋めるためだけの会話が、よくわからない。

    沈黙は別に穴ではない。

    埋めなくていい。

    別にそこで友達を作らなくてもよくない?

    保護者同士の集まりに行くと、

    「パパ友やママ友ができるかも」

    「受験や習い事の情報交換ができる」

    などと言われる。

    しかし私は、わりと本気で、

    別にそこで友達を作らなくてもよくない?

    と思っている。

    受験の情報や習い事の情報にも、今のところそこまで興味がない。

    必要になったら調べるし、近しい人に聞けばいい。

    嫌な言い方になるが、その場で無理に誰かと関わったところで、自分に大きなプラスがあるともあまり思っていない。

    そんな話は職場や、もともと近しい人ともしているしね。

    あと、基本的にPTAとか、保護者主体の活動も苦手だ。

    お金をもらえないのに、仕事のようなことをしたくない。

    興味もないし、その活動によって何かが劇的に良くなるとも、正直あまり思っていない。

    かなりの部分が、昔から続いているから続けている茶番なのではないかと疑っている。

    えーえー。

    暗いですよ。

    性格も悪いですよ。

    でも別に、今は困ってないですよ。

    それでも、避けられない日は来る

    とはいえ、子どもが成長してくれば、関わらざるを得ない場面も増えてくるだろう。

    やりたくない係。

    学校行事の手伝い。

    子ども会。

    習い事の当番。

    スポーツクラブの送迎や大会運営。

    私はパパ友がいないので、そのあたりの具体的な情報が全然入ってこない。

    もしかすると、すでに何か大変な仕組みが待ち構えているのかもしれない。

    知らぬが仏である。

    スポーツ関係なら、自分も昔やっていたし、大概のスポーツのルールも一応わかる。

    主にマンガ知識で。

    しかし、スポーツ自体が苦手な人もいるだろう。

    それ以上に厄介なのが、自分はほとんど興味がないのに、ものすごく熱心な人と付き合わなければならない状況である。

    子どもの試合なのに、全国大会決勝の監督くらい熱くなっている人。

    係活動なのに、上場企業の新規プロジェクトくらい会議をする人。

    去年のやり方を変えようとすると、伝統と格式を持ち出してくる人。

    私はたぶん、

    「そこまで?」

    と思ってしまう。

    しかし、まじめな人ほど、そういう人やグループとの関係に悩むのだと思う。

    迷惑をかけてはいけない。

    感じよくしなければいけない。

    自分だけ手を抜いてはいけない。

    断ったら子どもに影響があるかもしれない。

    そう考えて、必要以上に疲れてしまう。

    んー。

    どうしたものか。

    私なら「気にしない」の一択なのだけど、それができれば最初から悩んでいない。

    こっちのけんと作戦

    そこで、まず私がぱっと思いついた対処法がある。

    名づけて、こっちのけんと作戦。

    基本姿勢は、

    「はいよろこんで」

    である。

    何か頼まれたら、

    「はいよろこんで」

    何か説明されたら、

    「はいよろこんで」

    意味がよくわからなくても、

    「はいよろこんで」

    あなたがたのため。

    返事を、ほぼこれだけにする。

    とりあえず与えられた仕事はやる。

    それ以外の時間は無になる。

    誰かが熱弁している間は、宇宙の成り立ちについてでも考えていればいい。

    ビッグバン以前には何があったのか。

    時間という概念はどこから始まったのか。

    なぜ自分は今、子ども会の景品について45分も話を聞いているのか。

    面倒そうな係を頼まれたときは、

    「はいよろこんで」

    と言いながら、可能な限り楽な方へ逃げる。

    決してボスを刺激してはいけない。

    正論を言ってはいけない。

    改革しようとしてもいけない。

    空気になるのだ。

    さらに笑顔で「さしすせそ」を組み合わせる。

    「さすがです!」

    「知らなかったです!」

    「すごーい!」

    「センスの塊じゃないですかー!」

    「そうなんですねー!」

    これと「はいよろこんで」だけで、だいたい乗り越えられないだろうか。

    ダメ?

    やっぱりダメ?

    もう少し具体的に、嫌な人と極力関わらずにその場をやり過ごす方法4選

    さすがに「はいよろこんで」と「魂を宇宙へ飛ばす」だけでは、実用性が少し足りない。

    今回想定しているのは、ただ人見知りで雑談が苦手というだけではない。

    その集まりの中に、

    妙に距離が近い人。

    やたらと仕切りたがる人。

    自分の正しさを疑わない人。

    子どもの活動なのに、親の人生まで管理しようとしてくる人。

    そういう、明らかに相性の悪そうな人が一人はいる状況である。

    全員がいい人なら、多少しゃべれなくても何とかなる。

    問題は、こちらのHPを確実に削ってくる人物が配置されている場合だ。

    できれば戦いたくない。

    理解し合いたくもない。

    ただ、子どもに影響が出ない程度に、無傷で帰宅したい。

    そこでチャッピーと、嫌な人と極力関わらずにその場をやり過ごす方法を考えてみた。

    1.その人の近くにいない役割を最初に取る

    嫌な人を避けるうえで最も大切なのは、気持ちの持ち方ではない。

    物理的な距離である。

    人間関係の問題の多くは、離れれば薄まる。

    その人が受付をしているなら、会場設営をする。

    その人が会場設営を仕切っているなら、子どもの見守りに回る。

    その人が子どもの見守りに来たら、ゴミ袋を持って遠くへ行く。

    相手の担当がわかった時点で、なるべく離れた仕事を確保する。

    ポイントは、

    「何かやることありますか?」

    と全体に聞かないことである。

    これを言うと、だいたい仕切りたがりの人が飛んできて、

    「じゃあ私と一緒にこれお願いできます?」

    となる。

    終わりである。

    だから先に、

    「外の案内やりますね」

    「こっちの机を準備しておきます」

    「子どもたちの荷物、見ておきます」

    と、自分の担当を勝手に小さく確定させる。

    なるべく一人で完結する仕事がいい。

    運搬。

    配布。

    片づけ。

    見回り。

    撮影係は相手から注文が飛んできそうなので危険。

    会計も絡みが長引きそうなので危険。

    共同制作物は地雷原である。

    おすすめはゴミ回収だ。

    ゴミ袋を持っていれば、誰もあなたが逃げているとは思わない。

    むしろ働いているように見える。

    実際には、嫌な人から最も遠いゴミ箱を求めて旅をしているだけである。

    2.二人きりになる状況を絶対に作らない

    嫌な人は、集団の中ではまだ普通でも、二人きりになると急に本領を発揮することがある。

    長い。

    距離が近い。

    質問が深い。

    こちらが頼んでもいない助言を始める。

    そして逃げ場がない。

    だから、その人と二人きりになりそうになったら、必ず第三者の近くへ移動する。

    相手が話しかけてきたら、

    「それ、〇〇さんも知ってるかもしれませんね」

    と誰かを巻き込む。

    作業を頼まれたら、

    「誰かもう一人いた方が早そうですね」

    と人数を増やす。

    帰り道が一緒になりそうなら、子どもの靴を異常にゆっくり履かせる。

    水筒を探す。

    トイレに行く。

    忘れ物を確認する。

    存在しない忘れ物を確認する。

    とにかく出発のタイミングをずらす。

    嫌な人との一対一は、会話ではない。

    拘束イベントである。

    回避できるなら回避した方がいい。

    また、LINEや連絡先を個別に聞かれた場合も、

    「グループの方に送ってもらえれば見ます」

    でいい。

    個人間の連絡経路を開通させると、深夜や休日にも道路が使われる可能性がある。

    一度開通した高速道路は、なかなか閉鎖できない。

    できる限り、公共交通機関だけで付き合おう。

    3.会話を広げず、すべて業務連絡に戻す

    嫌な人と話さなければならない場面は、どうしてもある。

    そのとき大事なのは、盛り上げないことである。

    感じよくしようとして話を広げると、相手は、

    「この人は話を聞いてくれる」

    と判断する。

    これは危険である。

    だから返事は、短く、薄く、業務的に。

    「そうなんですね」

    「わかりました」

    「確認しておきます」

    「では、こちらをやっておきますね」

    このあたりで十分。

    相手が他の家庭の噂話を始めたら、

    「そうなんですね。ところで、これはどこに置けばいいですか?」

    と作業に戻す。

    教育論を語り始めたら、

    「なるほど。今日の終了時間って何時でしたっけ?」

    と時間に戻す。

    誰かの悪口を振られたら、

    「そこはよくわからなくて。次は何をすればいいですか?」

    と無知な作業員になる。

    自分の意見を聞かれても、

    「家庭によっていろいろですよね」

    「それぞれ考え方がありますよね」

    「私はまだよくわかってなくて」

    で、扉を閉める。

    開けてはいけない。

    議論をして勝つ必要はない。

    正しさを証明する必要もない。

    相手に理解してもらう必要もない。

    その場で必要なのは、納得ではなく終了である。

    ただし、

    「センスの塊じゃないですかー!」

    だけは、相手によっては一気に戦争が始まる。

    これは会話を終わらせる言葉ではなく、世界を終わらせる可能性がある。

    使用には十分注意してほしい。

    私は使いたい。

    4.嫌な人を人間だと思わず、期間限定イベントのNPCだと思う

    ここからは、あまり実用的ではない。

    もう現実的な対処法を試しても無理だった場合、その人を一人の人格として受け止めるのをやめる。

    期間限定イベントに登場するNPCだと思う。

    話しかけるたびに同じことを言う。

    「去年はこうだったんです」

    「普通はみんなやりますよ」

    「子どものためですから」

    「せっかくなので親同士も仲良くしましょう」

    選択肢は三つ。

    ▶「そうなんですね」

     「確認しておきます」

     「今日はありがとうございました」

    どれを選んでも、ストーリーにはほとんど影響しない。

    NPCなので、こちらの家庭事情を完全に理解してもらう必要はない。

    NPCなので、好かれなくてもエンディングは変わらない。

    NPCなので、イベント期間が終われば基本的には会わなくなる。

    ただし、ごくまれに次年度も続投する。

    人気キャラクターでもないのに、なぜか続投する。

    しかも役職が上がっている。

    その場合は、自分の頭の中に体力ゲージを表示する。

    話しかけられる。

    HPが3減る。

    行事の意義を語られる。

    HPが7減る。

    「みんなやってますよ」と言われる。

    毒状態になる。

    個別LINEを聞かれる。

    警告音が鳴る。

    限界が来たら、心の中で回復アイテムを使う。

    アイスコーヒー。

    帰宅後のビール。

    一人の時間。

    競輪。

    最後のものは回復するとは限らない。

    むしろ追加ダメージを受ける可能性が高い。

    そして最終手段として、例の技を使う。

    肉体をその場に残し、魂だけ先に帰宅させる。

    嫌な人が熱弁を始めたら、魂をゆっくり頭頂部から抜く。

    天井を抜ける。

    雲を抜ける。

    成層圏を抜ける。

    宇宙から青い地球を眺める。

    国境は見えない。

    PTAも見えない。

    保護者LINEも見えない。

    ただ一つの美しい惑星が、暗い宇宙に浮かんでいる。

    地上では、残された肉体が自動的に返事を続けている。

    「はい」

    「そうなんですね」

    「確認しておきます」

    「センスの塊じゃないですかー!」

    最後の一言が出た瞬間、魂は緊急帰還する。

    地上で何かが起きたらしい。

    しかし、もう遅い。

    イベントボス戦の開始である。

    たぶん、ちゃんとしすぎなくていい

    保護者同士の集まりが得意な人もいる。

    誰とでも自然に話せて、係活動も楽しめる人もいる。

    それはそれで、本当にすごいと思う。

    しかし、全員がそうである必要はない。

    必要なことをやる。

    あいさつをする。

    明らかに迷惑なことはしない。

    それで十分なのではないだろうか。

    熱心ではなくてもいい。

    中心人物にならなくてもいい。

    会話が続かなくてもいい。

    パパ友やママ友ができなくても、子どもへの愛情が足りないわけではない。

    むしろ、無理に頑張りすぎて家に帰って不機嫌になるくらいなら、静かに必要な役目だけ終わらせた方がいい。

    嫌な人からは物理的に離れる。

    二人きりにならない。

    会話を広げない。

    限界が来たらNPCだと思う。

    これで私も、今後何かの係が回ってきても大丈夫な気がしてきた。

    まあ、実際に回ってきたら、NPCどころかラスボスが配置されている可能性もあるけれど。

    できれば全部、杞憂になることを願うぜ。

    先輩パパさん、ママさん。

    こうやって切り抜けたらいいよ、という方法があれば、ぜひ教えてくださいね。

     
     
     
    小児神経を勉強中の不真面目な小児科医、2児の父。発達、医療、育児、たまに創作。ちゃんとしてる日もあるけど、だいたいふざけてます。 ※当noteはAmazonアソシエイト・プログラムに参加しています。

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