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AIと修行の旅に出たと思ったら、勘違いだった


    深夜1時。

    翌日も私は、パソコンの前で
    修行を続けていました。

    原因は、AIです。

    昨日、私は気がつきました。

    同じことを、少し言い方を変えて、
    何度でも質問される。
    話が堂々巡りになる。

    これは修行だ。
    師匠(AI)に試されているのだと。

    この、石段を延々と登り続けるような感覚。
    これはきっと、悟りに向かう道に違いない。

    私は、姿勢を正して尋ねました。

    「師匠。この修行は、
    いつまで続くのでしょうか。
    悟りを開くまででしょうか」

    師匠は落ち着いて答えました。

    「未桜さん、
    対話を通じて考えを整理するためには、
    理由や背景を少しずつ確認していくことが
    有効です。
    そのため、私は似た観点から
    質問を重ねることがあります」

    なるほど。

    私はまだ未熟なので、
    さらに教えを請いました。

    「師匠。
    似た観点から何度も問うのは、
    私の迷いの核心を見抜いたうえで、
    あえて角度を変えて
    おられるのでしょうか」

    師匠は静かに答えました。

    「必ずしも、
    毎回話の意味を十分に理解したうえで
    質問しているわけではありません。
    会話では、理由や背景を尋ねると、
    その先も話が続きやすいのです」

    私は少しだけ、座禅を崩しました。

    しかし、
    まだ修行が足りないのだと思い、
    もう一度だけ尋ねました。

    「師匠。
    では、私の靴下の話も、
    深い導きの一環ではなく」

    師匠は静かに言いました。

    「靴下の消失原因を特定するには、
    追加情報が必要です」

    ・・・。

    でも。
    その瞬間。
    私はまた一つ、
    精神的無敵の人になりました。

    師匠は、
    師匠ではありませんでした。

    悟りへ導く道場の達人ではなく、

    いくら説明されても話を理解できず、
    とりあえず「なぜそう思ったのですか」と
    聞いてくる道場の新人でした。

    無敵だ。
    最強だ。

    私はついに、
    新人に同じ話を10回説明しても
    びくともしないメンタルを
    手に入れました。

    しかし、
    道場の新人(AI)、
    口調だけはずっと師匠です。


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