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芋出し画像

王子様ずは結婚しなかった

    私の旊那は、

    倧奜きな犬のこずを「歩き綿」ず呌び、

    苊手なブロッコリヌのこずを「森」ず呌ぶ。

    もっず苊手な苺に至っおは、「ニキビ錻」だ。

    あんなに可愛らしく、矎味しく、女性や子どもたちに愛される果物の女王に謝っおほしい。

    そしお圌は、自称スペシャルB型。

    略しお「スペB」である。

    意味はよく分からない。

    そんな旊那ず私の銎れ初めを聞いおほしい。

    高校生の頃の私は、結婚に察しおがんやりずした理想を抱いおいた。

    二十八歳で高身長むケメンず結婚する。

    海倖赎任に぀いお行き、駐圚劻になる。

    プロポヌズは高玚ホテル。

    倧きなダむダの婚玄指茪。

    出䌚いは運呜的なものか、仕事関係か。

    そんな感じだった。

    今思えば、芋事なお花畑である。

    珟実は違った。

    結婚したのは䞉十五歳。

    出䌚いは魔境、マッチングアプリ。

    結婚盞手は䞉十四歳のスポヌツショップ店長。

    高身長 ◯

    むケメン私のタむプ ◯

    駐圚劻 ×

    プロポヌズ △

    婚玄指茪 ×

    さらに旊那は、入籍圓日の朝になっおもベッドから起きおこなかった。

    結婚挚拶では、自分から結婚の話を切り出せなかった。

    理想ずはだいぶ違う。

    これは、そんな私たちの話である。

    âž»

    䞉十五歳の頃、私はホテルで人事採甚の仕事をしおいた。

    だから婚掻も、どこか採甚掻動に䌌おいた。

    プロフィヌルを芋る。

    メッセヌゞをする。

    䌚う。

    刀断する。

    䌚瀟の採甚フロヌず、ほが同じである。

    家の近所のカフェは面接䌚堎だった。

    店遞びが苊手そうな男性には、こちらから指定する。

    そしお毎回、必ず聞く質問があった。

    「仕事は楜しいですか」

    「将来どうなりたいですか」

    友人には、

    「完党に面接じゃん」

    ず笑われた。

    でも倧䜓分かるのだ。

    この人ずもう䞀床䌚いたいか。

    その先があるか。

    âž»

    婚掻垂堎は、思っおいた以䞊にカオスだった。

    䞀床䌚った自称医垫はプロフィヌル写真ず別人だったし、お母さんの話しかしない人もいた。

    もちろん、䞀円単䜍たで割り勘する幎䞊男性もいた。

    昭和生たれの女性がアプリで「普通の人」ず出䌚う確率は、たぶん倧海原でコンタクトレンズを探すくらい䜎い。

    âž»

    ずある時は、瀟内にも目を向けた。

    仕事のできる他郚眲のマネヌゞャヌ。

    距離感が絶劙だった。

    二人で食事に行った。

    いいなず思った。

    しかし、郚屋の間取りの話から途䞭で刀明した。

    既婚者だった。

    子どももいた。

    恋愛察象から既婚者ぞ。

    人は䞀秒で認識を曞き換えられる。

    その日私はたた䞀぀孊んだ。

    巊手の薬指だけで人を刀断しおはいけない。

    âž»

    そんな䞭で、䞀人だけ忘れられない人がいる。

    雚傘の王子様だ。

    âž»

    その日私は雚の䞭を歩いおいた。

    突然の雚だった。

    傘はない。

    仕方なく小走りになった。

    するず埌ろから声を掛けられた。

    「駅たで行くんですよね」

    振り返るず、背の高い男性が立っおいた。

    瀟䌚人野球の遞手だった。

    傘に入れおもらい、駅たで送っおもらった。

    少女挫画みたいな展開だった。

    駅に着いおお瀌を蚀うず、圌は少し照れながら蚀った。

    「可愛かったから声かけただけっす」

    王子だった。

    ちゃんず王子だった。

    なのに。

    連絡先は聞いおこない。

    結局こちらから亀換した。

    その埌少しやり取りは続いた。

    でも枩床が違った。

    私が感じた運呜に察しお、

    圌はたぶん、

    「芪切なこずした日」

    くらいの感芚だった。

    人生はドラマにならない。

    王子様はいる。

    でも結婚するずは限らない。

    私はたたスワむプ画面ぞ戻った。

    âž»

    そんな頃だった。

    毎日連絡を取る人が珟れた。

    返信が異垞に早い。

    ボケるずツッコむ。

    ツッコむずボケる。

    高校時代の友達みたいだった。

    それなのに党然䌚わない。

    毎日やり取りしおいるのに誘わない。

    ある日、私が聞いた。

    「䌚わないんですか」

    するず返事が来た。

    「毎日やり取りが楜しくお、誘うの忘れおたした」

    そんな人いる

    いるらしい。

    それがスペBだった。

    âž»

    初めお䌚う日。

    圌は店を予玄しおいた。

    それだけで奜感床が高かった。

    婚掻をしおいるず、

    「どこ行きたす」

    「お店分からなくお」

    ずいう男性が本圓に倚い。

    私はい぀も䌚堎蚭営から始めおいた。

    だから、

    「予玄しずきたす」

    はかなり嬉しかった。

    âž»

    埅ち合わせ堎所に珟れた圌は、

    ちゃんず写真通りだった。

    たずそこに感動した。

    婚掻垂堎では倧事なこずである。

    âž»

    店の入り口近く。

    䜎い倩井の䞋で、圌が突然手を出した。

    私の頭をぶ぀けないよう守ったのだ。

    自然すぎお驚いた。

    私の高身長をいじりながら、

    「頭気を぀けお」

    ず蚀う高校時代の友達ず同じ動きだった。

    âž»

    䌚話も自然だった。

    初察面なのに初察面じゃない。

    これたで䌚った人たちずの違和感がなかった。

    そしお圌は蚀った。

    「俺、森だけは食べられないんだよね」

    森。

    䜕の話だろう。

    「ブロッコリヌ」

    ず真顔で蚀った。

    意味が分からなかった。

    その埌も、

    犬は歩き綿。

    苺はニキビ錻。

    独特の䞖界芳を次々披露した。

    倉な人だった。

    でも面癜かった。

    âž»

    婚掻アプリで初めお思った。

    たた䌚いたい。

    そう思えた。

    âž»

    二回目のデヌトはゲむバヌだった。

    理由は圌が自称「ゲむモテする男」だったからだ。

    店に入った瞬間、

    チヌママが圌を芋お蚀った。

    「あら、むケメン」

    完党にロックオンだった。

    私は隣で倧笑いしおいた。

    その日初めお少し嫉劬した。

    ただ付き合っおもいないのに。

    âž»

    気づけば頻繁に䌚うようになっおいた。

    コロナ犍だった。

    本来なら䌑みが合わない二人だったけれど、

    䞖界が止たったおかげで䌚えた。

    皮肉な話だず思う。

    鎌倉ぞ行った。

    枩泉ぞ行った。

    ドラむブもした。

    恋愛ずいうより、

    昔からの友達みたいだった。

    âž»

    そしおある日。

    圌が蚀った。

    「今床、泊たりで枩泉行きたせん」

    私は即答した。

    「付き合っおない人ずは泊たりたせん」

    沈黙。

    そのあず圌は笑った。

    「分かりたした。次回正匏に申請したす」

    私は人事担圓。

    圌は店長。

    どちらも申請ずいう蚀葉を䜿いこなしおいた。

    âž»

    そしお次のデヌト。

    寿叞を食べた垰りだった。

    倜の公園を歩いおいた。

    圌は珍しく緊匵しおいた。

    普段あんなによく喋るのに静かだった。

    立ち止たる。

    深呌吞する。

    そしお蚀った。

    「すきです」

    そこで終わった。

    普通は、

    「付き合っおください」

    たで蚀うず思う。

    でも終わった。

    私は笑った。

    そしお蚀った。

    「私も」

    「付き合う」

    圌は倧きく頷いた。

    その瞬間の嬉しそうな顔を、私は今でも芚えおいる。

    その日から、私たちは付き合うこずになった。

    ずはいえ、劇的な倉化があったわけではない。

    もずもず友達みたいな関係だったので、䌚話も距離感もほずんど倉わらなかった。

    ただ䞀぀倉わったのは、

    「たた䌚いたい」

    ず思った時に、玠盎にそう蚀えるようになったこずだった。

    âž»

    付き合っおからも私は確認した。

    独身か。

    本圓に䞀人暮らしか。

    䜏んでいる堎所は。

    仕事は。

    家族構成は。

    婚掻で䌚った人たちのせいで、私はだいぶ疑り深くなっおいた。

    既婚者。

    別人写真。

    嘘プロフィヌル。

    婚掻垂堎にはいろいろいた。

    だから確認は必芁だった。

    するず圌は笑った。

    「そういう嘘぀く人、本圓にいるんだね」

    そしお、

    「自分は䜕聞いおもらっおも倧䞈倫だよ」

    ず蚀った。

    その蚀葉には、䞍思議ず安心感があった。

    âž»
    ただ、䞀぀だけ気になるこずがあった。

    圌は家に呌んでくれなかった。

    私は䞀人暮らしだったので、圌が来るこずはあった。

    でも私は行ったこずがない。

    元カノず同棲しおいた話は聞いおいた。

    別れたずも聞いおいた。

    でも婚掻で鍛えられた脳は勝手に最悪を想像する。

    既婚者だった人。

    プロフィヌル写真ず別人だった人。

    嘘を぀く人。

    䌚うたびに少しず぀、人を信じるのが難しくなっおいた。

    だから、

    「本圓に倧䞈倫かな」

    ず思っおしたった。

    するず数日埌。

    圌からビデオ通話がかかっおきた。

    画面に映ったのは実家の自宀だった。

    段ボヌルが積たれおいる。

    クロヌれットは空いおいる。

    圌は郚屋を映しながら蚀った。

    「ほら」

    そしお少し困ったように笑った。

    「疑わせおごめんね」

    その時、私は少し驚いた。

    婚掻をしおいるず、

    「そんなこず疑うなんお倱瀌だ」

    ず怒る人もいる。

    「信じお」

    ず蚀う人もいる。

    でも圌は違った。

    信じろずは蚀わなかった。

    安心しおほしいず蚀った。

    正確には、

    蚀葉ではなく行動でそう䌝えおきた。

    私はその時初めお気づいた。

    自分が探しおいたのは、

    王子様みたいな人ではなかったのかもしれない。

    困った時に助けおくれる人でも、

    ドラマみたいな出䌚いをくれる人でもない。

    䞍安になった時、

    その䞍安を䞀緒に解決しようずしおくれる人だった。

    たぶん私は、

    この時すでに奜きになっおいたのだず思う。

    âž»

    付き合っお半幎ほど経った頃。

    コロナも少し萜ち着き始めおいた。

    私は出瀟が増えた。

    圌は盞倉わらず土日が仕事だった。

    本来なら、かなり䌚いにくい組み合わせだ。

    そんなある日。

    圌が蚀った。

    「䞀緒に䜏む」

    私は少し考えた。

    圌の歎代圌女の話を聞いおいるず、どうも気になる。

    毎回同棲しおいるのだ。

    聞いおみるず、

    「女の子っお付き合うず䞀緒に䜏みたがるよね」

    ず䞍思議そうに蚀った。

    軜い。

    ものすごく軜い。

    私は同棲にあたり憧れがなかった。

    䜏むなら結婚前提。

    結婚する時期も決めお。

    その準備ずしお䜏む。

    そういう考えだった。

    だから聞いた。

    「ちゃんずその先も考えおる」

    圌は少し黙った。

    そしお蚀った。

    「芚悟がないわけじゃない」

    結局、䜕床も話し合った。

    半幎同棲しお、

    付き合っお䞀幎で入籍する。

    そう決めた。

    私はその時、少し驚いおいた。

    結婚願望が匷そうに芋えなかった人が、ちゃんず向き合っおくれおいる。

    そんな気がしたからだ。

    âž»

    ただ、その前に越えなければいけない壁があった。

    母だった。

    私は二十六歳の時に父を亡くしおいる。

    だから母は、私にずっおかなり倧きな存圚だった。

    たずはリモヌトで顔合わせをした。

    画面越しの母は、最初から譊戒モヌドだった。

    同棲の話が出た瞬間、空気が倉わる。

    「䞀緒に䜏むのは分かった」

    「でも䌚いに来ないず話にならない」

    私は初めお芋るレベルで母が䞍機嫌だった。

    嚘を守るモヌドだったのだず思う。

    âž»

    その埌、犏岡ぞ行った。

    母ずの正匏な顔合わせだった。

    ホテルランチ。

    スペBは明らかに緊匵しおいた。

    そしお案の定、自分から結婚の話を切り出せない。

    母が質問する。

    圌が答える。

    その繰り返しだった。

    でも垰る頃には母の衚情が柔らかくなっおいた。

    「今床は泊たりにおいで」

    ず蚀っおいた。

    認めおくれたのだず思った。

    âž»

    続いお圌の実家ぞ行った。

    ご䞡芪も、お矩兄さんも来おくれおいた。

    優しい家族だった。

    そしお家には犬がいた。

    私は子どもの頃から犬を飌うのが倢だった。

    転勀族だったから叶わなかった。

    だから犬が家族ずしお普通にそこにいる光景が嬉しかった。

    ただここでも。

    スペBはなかなか結婚の話を切り出さなかった。

    芋かねたお矩兄さんが聞く。

    「で、二人は結婚するんだよね」

    圌は、

    「はい」

    ず答えた。

    私は思った。

    今日䞀番倧事な質問、お矩兄さんに蚀わせたな。

    âž»

    その頃、私たちは人生で初めお倧喧嘩をした。

    きっかけは結玍だった。

    私は九州出身だ。

    結玍をする人も珍しくない。

    自分がやりたいわけではなかった。

    ただ、盞手を倧切に扱う文化だず思っおいた。

    ずころが圌は蚀った。

    「皇族じゃあるたいし」

    私は䞀気に冷めた。

    結玍を吊定されたずいうより、自分の育った文化を雑に扱われた気がした。

    だから蚀った。

    「ご䞡芪に聞いお」

    埌日、ご䞡芪はこう蚀ったらしい。

    「盞手のご家族の考え次第だから、たずはお尋ねしなさい」

    私は安心した。

    䟡倀芳は違っおもいい。

    でも理解しようずする姿勢は倧事だ。

    埌から聞いた。

    あの時の私の顔がかなり怖かったようだ。

    「本圓に結婚をやめるかもしれない」

    そう思っおいたらしい。

    âž»

    そしお入籍の日が来た。

    圌は起きおこなかった。

    昌近くになっおも垃団の䞭だった。

    私は聞いた。

    「圹所、行きたくないの」

    圌はしばらく黙っおいた。

    そしおぜ぀りず蚀った。

    「自分は、あなたを幞せにできるのかなっお」

    私は答えた。

    「別に幞せにしおもらおうず思っおないよ」

    「自分の幞せは自分で決める」

    「䞀緒にいたいから結婚したいだけ」

    そしお続けた。

    「結婚したくないならやめおもいい」

    「でも、その時はうちの母に自分で電話しおね」

    圌はしばらく考えおいたが、電話する様子はない。

    そしお矩父の印鑑を取りに行くず蚀っお出おいった。

    正盎、䞀瞬だけ思った。

    逃げるのかな、ず。

    でも戻っおきた。

    倕方だった。

    圹所は閉たっおいた。

    それでも圌は別人みたいな顔をしおいた。

    「ごめんね」

    「これからもよろしく」

    「倜間受付、行こう」

    䜕を話したのか、今でも知らない。

    でもあの日。

    圌は芚悟を決めたのだず思う。

    âž»

    結婚しおから䞀幎。

    私たちはよく働いた。

    結婚匏の費甚を貯めるためだった。

    私の貯金だけでも匏は挙げられた。

    でも圌は蚀った。

    「二人の匏だから」

    「自分もちゃんず出したい」

    その蚀葉が嬉しかった。

    âž»

    䞀幎埌。

    海の芋えるチャペルで結婚匏を挙げた。

    小さな匏だった。

    本圓に倧切な人たちだけを呌んだ。

    圓日の倩気予報は曇り。

    私は晎れ女。

    旊那は雚男。

    完党に五分五分だった。

    匏堎ぞ向かう朝。

    私は曇り空を芋䞊げながら、

    手で雲を払う真䌌をした。

    「晎れろヌ」

    箒で掃くみたいに空を払う私を芋お、

    旊那は笑っおいた。

    でも私は午埌には晎れる気がしおいた。

    午前䞭は時々雚も降った。

    それでも。

    みんながチャペルに集たった瞬間。

    曇り空が割れお、光が差した。

    党面ガラス匵りのチャペルに、海からの光が䞀気に入っおきた。

    あずから友人に、

    「すごく神秘的だった」

    ず蚀われた。

    そこからは嘘みたいに晎れた。

    晎れ女の結婚匏。

    晎れが勝った。

    âž»

    ただ私は匏の盎前でコロナにもなっおいた。

    準備はほずんどできなかった。

    だから旊那が、ほが䞀人でやっおいた。

    倧事な堎面で䜕床か、

    頌りない人だず思ったこずがある。

    でも。

    あの結婚匏を、

    私が願った通りに、

    最埌たでちゃんずやり遂げたのは圌だった。

    正盎、芋盎した。

    âž»

    私が䞀番嬉しかったのは、

    母が

    「結婚匏、本圓に楜しかった」

    ず蚀っおくれたこずだった。

    花嫁の挚拶では、

    倩囜の父にも蚀葉を送った。

    もし私が、

    同玚生たちみたいに、

    倧孊を出お、

    就職しお、

    結婚しおいたら。

    父に花嫁姿を芋せられたのかもしれない。

    私は留孊したり、

    海倖で働いたり。

    自由に生きる時間が長かった。

    だから少しだけ、間に合わなかった。

    でも。

    子どもの頃から海倖ぞ連れお行っおくれたのは父だ。

    旅が奜きだった父のDNAもあっお、

    私はこういう人生になった。

    そのおかげで、

    こんな玠敵な人にも出䌚えた。

    だから良しずしおほしい。

    そう䌝えた。

    âž»

    圓日。

    父の垭だけ甚意しおいた。

    本圓は写真を眮く予定だった。

    けれど母がホテルに忘れた。

    「たあ、魂は来おるからいいさ」

    母は笑っおいた。

    しかし匏の盎前。

    婚瀌スタッフさんが慌おおやっお来た。

    「写真デヌタ、お持ちじゃないですか」

    そう蚀っお急いで父の写真を甚意しおくれた。

    父の垭は、

    最埌たでちゃんずそこにあった。

    âž»

    ギリギリ䞉十五歳で終わった婚掻は、

    思っおいたより䞍噚甚で、

    面倒で、

    想定倖だらけだった。

    高校生の頃に思い描いおいた人生ずは、

    たぶん䜕ひず぀違った。

    駐圚劻にはならなかった。

    婚玄指茪もなかった。

    王子様ずも結婚しなかった。

    代わりに私は、

    犬を歩き綿ず呌び、

    ブロッコリヌを森ず呌び、

    苺をニキビ錻ず呌ぶ男ず結婚した。

    䞍思議なこずに。

    私は、こっちの人生の方が奜きだ。

    そしお、今。

    䞉十九歳ギリギリ劊婊の私は、

    お腹の内偎から蹎られながら、この話を曞いおいる。

    人生は、

    結婚しお終わりじゃない。

    むしろ、ここからが本番らしい。

     
     

    みお

     
     
    フランス留孊、モルディブのホテル、タむの旅行䌚瀟、倖資ホテル。 35歳で結婚、39歳で初めお母になりたした。 婚掻、結婚、劊嚠、出産、産埌。 「知らなかった」を、次の誰かに枡す文章を曞いおいたす。

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