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損と思っていたことが得だと気付いた話

    #創作大賞2026 #エッセイ部門

    中学時代はかなりハードな坂道を越えて登校していました。
    ゆっくり歩くと40分程かかっていました。
    坂道というかもう山みたいなもので自転車は使えませんし、教員の中でミニバイクが登らず自動車に変えた人もいました。
    (当時のミニバイクの性能がよくなかったのでしょう)
    バスもあるにはあるのですが、バスに乗る時間は5分で半分も満たない距離で、そこからまたしばらく坂道が続きます。
    あまり費用対効果がないです。

    喘息の持病もあり、身体が弱かった私には大変つらく不満でした。
    でも遠くて険しいからといって通学を止めるわけにはいきませんし、仕方なく3年間通いました。

    高校、短大も徒歩で通えるところにしたのですがまたもや坂道でした。
    それでも中学よりは距離も近く、坂道もマシだったので楽だと感じていました。
    平地育ちの友人たちは中学校のことをいうと「あんなところよく登ってこれるね」と感心していました。

    さて大人になって、運動不足な毎日を過ごしています。
    健康には激しい運動ではなくウォーキングくらいがいいと言われます。
    でもなかなか「歩くために歩く」ということが実行できません。
    だからジムなどに通って歩く人もいますね。

    そんなことを考えていたら気付いたことがあります。
    あの学生時代に毎日必要があって、長く険しい道を歩けたのは実はすごく幸運なことだったのではないかと。

    私は同世代、私より若い人たちより、歩く速度が早く息切れをしません。
    坂道や階段を使ってもです。喘息も中学を卒業した頃には治まっていました。
    当時は全く不満ばかりでしたが、今はあの歩いた時間に感謝しています。

    家から駅が遠いのも以前は不満でしたが今は楽しく歩いています。
    日頃の運動不足を解消できるからです。
    どんな遠い道でも、歩くのが苦ではなくなりました。
    あとは毎日、歩く時間を作ればいいのですが、なかなかできていません。

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