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ほろっと、おいしい。

    先日、うなぎの釜めしを食べたのですよ…!

    とってもおいしかった。
    うなぎの身が、ほろっと口の中でほどけてゆくような。

    世の中には、いろんな食感の食べ物があるけれど。
    ふわふわ、もちもち、ぱりぱり、さくっ、しっとり、ふるふる、しゅわっ…
    想像するだけでお腹がすいちゃう、好きな舌触りもたくさんあるけれど。
    どうやら私は、ほろっとした食感も、大好きみたいなのです。

    「ほろっと」の魅力は、なんといっても、口の中での変化ですよね。
    お魚やお肉ならば身が、おにぎりならばお米が、お菓子ならば外皮が、
    しっかりした固形として、現実に存在感を放っているわけです。

    ゼリーやプリンのように、見た目からしてぷるん、ではないのです。
    それが、思いのほか簡単に、箸が沈み込む。歯がすっと入り込む。
    いつもの家のふとんだと思って、勢いよく寝ころんだら、めちゃくちゃスプリングの効いたベッドだった。みたいな感覚。

    その意外な柔らかさを感じながら、口に入れると、今度はほぐれてゆくのです。
    ほろほろと、ほどける。
    噛む楽しさを残しつつも、口の中で味がやさしく広がって、混ざりあう。
    おにぎりの、お米と具材が溶けあって、ひとつになるおいしさなんて、もう最高ですよね!

    今回の釜めしでいうと、うなぎとごはんの境界線がなくなる一体感。
    けれども、噛むごとにしっかりと伝わってくる旨み。

    警戒して身を固くしていた生き物が、自分の腕の中で、ふっと力を抜いた瞬間の愛おしさに似ている。
    その外見からは想像することしかできない味わいが、私の中でだけ解放されるのです。

    ほろっとおいしいを、ひとりじめ。
    なんて贅沢なんだろう…!

     
     
    ときめきを紡ぐ、かわいい文豪。 なんでもない日常を、喜びに変える物語を。 【著作権について】 紹介のために文章・画像等を引用することがあります。 文章・画像等の著作権については各々の作者に帰属します。

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