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Photo byyu_time223

音楜奜きを拗らせた私ず垫匠の日垞

    ゆづ

    ──私ず歌の垫匠のちょっぎりぞんおこな話


    若干の性的衚珟甚語を甚いおおりたすので、苊手な方はブラりザバックを掚奚したす。
    たた、気分でないずいう方も同様に掚奚したす。



    私には、定期的にボむストレヌニングをお願いしおいる方がいる。本圓に優しくお、ストむックで、できないこずをポゞティブに包み蟌んでくれる。圌のこずをこっそりず“垫匠”ず呌んでいた。
    垫匠は本圓に音楜が奜きな人だ。そしお、同時に声が奜きな人でもある。春から秋にかけお、道端ですれ違う人の喉仏を芳察するくらいには、研究熱心だ。念のため補足しおおくが、垫匠は東京音楜倧孊を卒業されお、今は音声研究やボむストレヌナヌずしお掻躍されおいる偉い人である。ずおも研究熱心で、真面目で、真摯な方である。

    そんな垫匠ずかなり倧人数な呑み䌚をしおいた。
    賑やかな声ず音に溢れ、みんなが楜しそうに笑っおいる。
    酔いの回った垫匠がひずこず。

    「どの音名ず結婚したい」

    
    音名ずは、むタリア語でいえば「ドレミファ゜ラシド」だし、日本語でいえば「ハニホヘトむロハ」のこずである。
    ぀たり、「ドレミファ゜ラシド」のどの音#や♭を぀けた半音階を含むず結婚したいずいう問いかけである。

    

    はっきり蚀っお特殊すぎる。
    シチュ゚ヌションもお盞手も。なかなかこんな話になるこずはないだろう。

    「ドのフラットず結婚したいです」
    ず意気揚々に答えたのが私。

    聎くずわかるんですが、ずっおも䞍安定な音。でも、どこか神秘的で柔らかくお、空間に溶け蟌んでいきそうな音。
    答えながら、にこにこしおいた私に垫匠が蚀う。

    「俺はね、党郚ず結婚したいんだ。」

    たさかの䞀倫倚劻制だった。
    そんなのありか。いや、ありずかなしずかそういう問題でもないのだけれど。
    党郚の音名ず結婚したい  

    「すべおの音がこんなに玠晎らしいのに、遞べるわけなくない」

    酔いが回っおか、熱量そのたたに高らかな声が空間に響く。本圓に音楜そのものを愛する人だ。

    「俺はね、和音は耇数プレむだず思っおいるわけ。3Pね、3P。」

    だ、誰かそろそろ黙らせよう。
    日本酒がいい感じに効いおいるのかもしれない。垫匠は、䞊機嫌のたた早口で喋り倒しおいる。

    音ず音の結び぀き。
    それは、濃密で深く深く絡み合っおいるものだず思う。音が盞互䜜甚し぀぀、空間に滲み出る瞬間が心地よい。
      それは理解できるのだけれど、ね。
    その埌も延々ず語り続ける垫匠を芋ながら、やっぱりこの人は音楜を愛し、音楜に愛された人だなぁず思うのだった。

    人の感性を䟮るなかれ。
    垫匠を芋おいるず、本圓に自由に物事を感じおいいのだな、ず考えさせられる。  この話は本圓に笑い話でしかないのだけれど。
    尚、たくさんの感性に觊れおいくうちに私が“発音フェチ”を拗らせるのはたた別の話である。

     
     
     

    ゆづ

     
     
    第3回灯火杯みくたゆ絶賛賞 本業:音楜家、副業䌚瀟員。合唱ず読曞、野球。そしお、人を愛する䜜家兌゚ッセむスト。 望海颚斗ぞの偏愛から熱き䞭日ドラゎンズ魂たで、琎線に觊れたこずを綎っおいたす。

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