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芋出し画像

トラガヌルは、 道の果おに倢を芋る。➉

    癜日倢

     関越道を降り、緎銬むンタヌから環八ぞ。
     すでに車の量は倚いけど、順調に流れおいる。

     䌚瀟に到着。垰庫埌の点呌を終えたずころで、ルカが出勀しおきた。

    「ルカ。おはよう。今日はどこたで」
    「おはよう。レむ。倜勀明けね、お疲れ様。私、今日は事務の仕事だけ。」
    「がんばっおねヌ、ボクはこれから寝だめだよ。」
    「あら、寝だめっおあんたり効果ないっお話よ。」
    「いいのいいの。気分の問題。がんばっおねヌ。」
     そんな他愛のない話をしお、車の点怜ず掗車に向かう。

     配送から垰っお、朝日に光る氎しぶきを芋おいるず、最高に充実した気分になれる。倜の仕事終わりだず、そこたで気分は䞊がらないけど。

     五日間続いた倜勀シフトが終わった。やれやれ。
     土曜の朝六時に車を降り、次の乗車は月曜の朝䞃時。
     これから、たるたる四十八時間の䌑憩䌑息。
     
     倜勀は道が空いおいるし、手圓が぀くし、奜きだずいうドラむバヌさんも結構いるけど、ボクはお日さたが䞊ったら働き、日が沈んだら家に垰っお寝る、ずいう自然なサむクルで働きたいな。
     倜勀から、昌勀に戻す時の「時差調敎」も苊手だし。

     スヌパヌカブに乗り換え、郚屋に戻る。カブは人から譲っおもらった幎季モノだけど、乗っおいお楜しい。前の持ち䞻だ䞁寧に扱っおいたのか、今のずころ故障なし。

     アパヌトに着き、カブのセンタヌスタンドを䞊げお駐茪堎に停める。
     郚屋はメゟネットタむプずいうや぀でお排萜でしょ、家賃の割に広めの郚屋で、荷物や家具がそんなにないのでスペヌスを持お䜙しお気味だけど。

     シャワヌを济び、髪を也かし、パゞャマを着る。
     通勀リュックから、今日のお楜しみを取り出す。
     関越の䞉芳に寄っお買った、酒皮あんぱん。普通のず「あんバタヌ」を遞んだ。これを、オヌブントヌスタヌで少しだけ焌き、その間、電子レンゞで牛乳を枩める。
     あんぱんずホットミルクの組み合わせ、最高。小さい頃からの倧奜物。

     さお、これから。
     四十八時間をどうやっおすごそう。

     さっきのルカずの䌚話を思い出す。
    「昌勀に䜓を戻すの、倧倉なんだよね。」ずボクは愚痎る。
    「あんたりきちっず戻そうずしなくおもいいんじゃない かえっお気疲れするず思うの。」
    「たヌそうだね。時間決めおアラヌムしかけおも、結局うたくいかないこず倚いし。」
    「二日間䌑めるなら、いっそ、アラヌムなしで過ごしおみたら。あ、もちろん、出勀前日の倜は『アラヌム必』だけど。」

     ルカの提案に乗るこずにしよう。
     アラヌムなしで、目が芚めたら起きる。眠くなったら寝る。

     歯磚きをするず、さっき開けたばかりのカヌテンを閉め、ベッドに朜り蟌む。すぐに睡魔に襲われた。

     幌皚園の頃の倢を芋た。
    倢の䞭で昌寝から芚めたのは、兄ちゃんず䞀緒に可愛がっおいた、ポメラニアンのタロりが息を匕き取った埌だった。

     小孊校の時の倢を芋た。
    倢の䞭で昌寝から芚めるず、家の䞭にはお母さんしかいなかった。
     お父さんず兄ちゃんは、ボクが寝おいる間に出おいった。

     そこで、本圓に目が芚める。 
     涙を流しおいるのがわかる。

     壁掛けの時蚈を芋る。暗い郚屋で、かろうじお文字盀が読める。

     䞃時

     えヌっずさっき寝たの、九時半ごろだよね
     時間が戻った

     寝がけおいる。事実を認めるなら、今は、倕方䞃時だ。
     連続十時間くらい寝た。倜寝坊。
     昌間の時間がたるたる消えおしたっお、もったいなかったかな。

     ベッドの䞊に座り、がヌっずしながら、さっきの倢を思い出す。

     子䟛の頃、ボクは昌寝が嫌いだった。
     昌寝をしおいる間に、倧事なものが消えおしたう。

     だから、「日が昇ったら起き、日が沈んだら寝る」生掻を心がけ、倧人になっおもそうできる仕事がしたいず思っおいたんだ。

     今でも嫌な倢は、だいた昌間に芋る。
     サヌビス゚リアで仮眠䞭に。倜勀シフトの時の家のベッドの䞭で。
     寝過ごしお、あわおお車を走らせる倢。
     倢の䞭で目が芚めた瞬間、今自分は運転䞭だず気づく倢。
     そんな時は、目が芚めるず汗びっしょりで、胞が苊しい。

     チュンチュン。

     雀の鳎き声
     子䟛たちのはしゃぎ声も聞こえる。

     もう䞀床、窓を芋る。遮光カヌテンの瞁がうっすらず明るい。

     えたさか
     スマホの時蚈を芋盎す。

     『19時』ではなく『7時』だった・・・

     䞞䞀日寝おいた!? 
     倜寝坊どころではなく、䞀呚たわっお朝の早起きだ。

     ぐう。

     
     どうりでお腹がすいおるわけだ。

     ベッドから降りお、トむレ→冷蔵庫に向かおうずした瞬間、そのたた手に持っおいたスマホが震える。

    「もしもし、レむ」
    「ああ、母さん。朝から䜕」
    「朝からっお、あんた、ここんずころ倜に電話しおも、぀かたらなかったじゃない。」
    「倜勀しおたからね。」
    「倧䞈倫ちゃんず寝おる」
    「さっきたで、二十四時間寝おた。」
    「・・・それこそ倧䞈倫」
    「ははは、倧䞈倫だよ。それより、䜕の甚」
    「あ、そうそう、あんたのお兄さんからお手玙きたの。」
     自分の息子なのに、ボクのお兄さん、っお蚀うのか。

    「なんお曞いおあった」
    「ああ、䞀緒にチラシが入っおいおね、お店始めたから、よかったら来おくださいっお。」
    「䜕のお店」
    「パン屋さん。りチからは遠いけど、あんたの所から近いみたいよ。」
    「ぞヌ、そしたら、チラシを写メしおLINEで送っおくれる」
    「たた、難しいこず蚀うわね。」
     ボクは電話口で、LINEのトヌクで写真を添付する方法を教えた。説明に十分かかった。トむレ行きたい。

     䞉十分埌、母さんからメッセが飛んできた。ちゃんず写真が添付されおいる。
     淡い黄色地のチラシに「あなたの町のパン屋さん、堂々オヌプン」ずいう冎えないキャッチコピヌずずもに、店構えの写真、パンのサンプルの写真これは矎味しそうに映っおいるず地図、サヌビスクヌポンのQRコヌドが印刷されおいた。

     電車で䞉駅ほど。
     兄ちゃん、こんな近くにいたのか。

     今日の予定は決たった。ボクは身仕床を枈たせるず、ワヌクマンで買った防寒・防氎ゞャケットなかなか掟手でお排萜だよを着お、カブに跚がった。

     冷たい颚にあたりながら、さっき芋た兄の倢を思い出す。父さんず出お行っおから、ボクが䞭孊生の時、䞀床だけ元家族で䌚った。倖で食事をしたけど、人懐っこかった兄ちゃんは、ちょっずよそよそしかった。

     野球が埗意で、ボクにキャッチボヌルを教えおくれお、やさしく面倒を芋おくれた兄ちゃん。ボクは兄ちゃんみたいになりたいず思っおいた。兄ちゃんず離ればなれになっおから、䜙蚈にそう思った。
     あ、別に男の子になりたいっおわけじゃないけど。

     店の近くたで来お、スマホの地図で確認する。この先の商店街の䞭だ。 
     ボクはカブを手で抌しお店を探す。
     「ベヌカリヌ ヒロ」ず描いおある看板を芋぀けた。チラシず同じ、黄色地の看板。ヒロは兄の名前だ。

     店先の駐茪スペヌスにカブを停め、りィンドりごしに䞭を芗く。
     そんなに広くない店内。りィンドりに沿った棚には、カゎに入っお色々な皮類のパンが䞊んでいる。店の奥の棚にはクッキヌなどが䞊んでいるようだ。

     カりンタヌには、お客さんが遞んだパンを受け取り、包装する若い男の人。兄だ。久しぶりだけど、すぐわかった。だっお、顔あたり倉わっおいない。童顔だ。たあ、ボクも童顔だっおよく蚀われるけど。

     隣では、レゞを打぀若い女の人。アルバむトの人 それずも

     店にそっず入る。パンが入ったカゎを芋お回る。クロワッサン、カレヌパン、ミニバケット、メロンパン・・・どれもこれも矎味しそうだけど、『店長おすすめ』のPOPが぀いおいるカゎに目が止たった。

     䞞っこくお、き぀ね色のツダツダした頭に、ゎマずケシが乗っかっおいる。ボクはトレむに、あんパンずミニバケットを䞀぀ず぀乗せ、レゞに向かう。

    「いらっしゃい・・・お レむか」
    「うん、久しぶり。」
    「来おくれおありがずな・・・今包むからな。」
    「あ、あの、あそこで食べおっおいい」
     ボクは店の䞀角の、ワンテヌブルだけのむヌトむンコヌナヌの方を向く。
    「ああ、いいよ、消費皎高くなっちゃうけど。」
    「そんなのいいよ。」

     ボクは支払いを枈たせおいる間、兄ちゃんがあんパンを皿に乗せ、ミニバケットを玙袋に入れおくれた。

     むヌトむンの怅子に座る。あんパンを手に取っお食べようずしたずころ、レゞの女の人が来た。
     「こちら、店長からのサヌビスです。あんパンの消費皎分だそうよ。」

     その人がテヌブルに眮いおくれたのは、ホットミルクが入ったマグカップ。
     お客さんの盞手をしながらも、兄ちゃんはこっちを芋お目配せしおくれた。

     ボクの倧奜物、芚えおおくれたんだ。

     お店を出るず、カブで町䞭を乗り回し、昌はファミレスでランチセットを食べ、郚屋に垰った。

     結局、あの女の人は誰なのか、聞けずじたいだった。

     午埌はラノベ䞉昧、スマホでアニメ䞉昧で過ごした。
     倕ご飯は、ツナ猶にマペネヌズをたぜ、ミニバケットを真っ二぀に切り、それを挟んで食べた。

     倜は久々に小説を曞いた。時々ネットに投皿するけど、今日曞いおいるのは、誰かに読んでもらうアテはない。トラックの仕事を通じお知り合った、ルカ、ラナ、リョり、ロマンの゚ピ゜ヌド。みんなネタの宝庫だ。

     そしおボクず兄ちゃんのこず。

     根拠はないけれど、これから昌に寝おも、嫌な倢は芋ないような気がする。

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    #創䜜倧賞2024 #お仕事小説郚門


     
     
     
    A picture with a smile - and perhaps, a tear. 埮笑みず、そしおおそらく、䞀粒の涙の物語 チャップリン 「キッド」より匕甚 そんな物語が曞けるようになりたいず恋焊がれおいたす。 lit.link/minato_funazu

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