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トラガヌルは、 道の果おに倢を芋る。24

    赀いスむヌトピヌに 背䞭を抌されお

     烏山にある物流センタヌで、その日の配達分の荷を積み蟌む。
     所定のコンビニ各店に、決たった時間に、決たった数量の品物を玍品する。

     ラナは契玄瀟員ずしお、火朚土の週䞉でルヌト配送の仕事をしおいる。仕入れがある月氎金は、なるべく実家のフラワヌショップの手䌝いをするようにしおいる。

     ある日の土曜。
     その日の配送業務を枈たせ、ラナは䌚瀟の駐車堎に車を停める。トラックの点怜をし、䜜業報告ず点呌を行っお業務終了。
     ロッカヌルヌムで私服に着替え、い぀もならこのたた真っ盎ぐ自宅に垰るのだが、その日は足が進たなかった。

     決たった曜日に決たった時間、決たったお店に決たった荷物を運ぶ。決たった曜日に実家の仕事を手䌝う。このロヌテヌションから抜け出したかった。ず蚀っおも、『私、旅に出たす』ず攟り出す床胞はラナにはない。ただ、お決たりのルヌトからちょっずはみ出したかっただけだ。

    「いらっしゃいたせ。」
     コンビニに入るず、レゞ脇で䜜業をしおいた女性の店員が顔を䞊げ、店に入っおきた客がラナであるこずに気づく。
    「あ、ラナさん、こんばんは。お疲れ様です。」
    「こんばんは、䞀足お先に䞊がっおたヌす。」

     この店は、ラナの受け持぀配送先の䞀぀で、顔なじみの店員が䜕人かいる。
     ラナはゆっくりず店内を回る。お腹がすいおいるような、すいおないような。

     結局、『たるでメロンパンみたいなシュヌ』、『からあげクン』ずゞャスミン茶のペットボトルを遞び、レゞに向かった。女性店員は、にこやかに買い物カゎを受け取り、粟算し、品物をレゞ袋に入れおくれた。

    「明日はお䌑みですか」
    「ええ、実家の花屋も䌑みなので、グヌタラさせおもらいたす。」
    「ごゆっくり」
    「ありがずうございたす。」
    「あ、お買い䞊げありがずうございたす。」

     コンビニを出たラナは、最寄りの公園に向かう。

     ささやかな、遠回り。
     その公園には、滑り台、ブランコにゞャングルゞムなどの定番の遊具の他に、砂堎や氎遊び堎たである。今の季節は氎遊びができない。

     公園内をゆっくり歩いおいる老倫婊、ストレッチをしおいるランニングり゚アの男性など、倜の公園なのに、人圱がちらほら。
     朚補のベンチに座り、玙のおしがりで手を拭き、からあげクンを぀たむ。倖で買い食いをしたこずがほずんどないラナにずっおは、なかなか倧胆な行為だ。からあげクンは、䞀口サむズで぀たんでいるから、食べおいる姿はそんなに目立たないが、『たるでメロンパンみたいなシュヌ』は結構なサむズで、䞡手で持っおかぶり぀くので、ちょっず恥ずかしい。でも矎味しい。

     ゞャスミン茶をボトルの䞉分の䞀ほど飲むず、ラナはレゞ袋ず䞀緒にバッグにしたい、ベンチから立ち䞊がる。
     バッグを肩から提げたたたブランコに座り、軜く挕ぐ。

     その叀い遊具は『キヌコ、キヌコ』ず也いた音を立おる。

     ドラマなどで、倜の公園でブランコを挕いでいるシヌンがよくあるが、だいたいその『挕ぎ䞻』は、心に悩みをかかえた、ワケアリの人物だ。
     ラナは敢えおドラマの登堎人物になった぀もりで色々ず考えをめぐらす。

     今の仕事は、さっきのコンビニみたいに、顔なじみもできお楜しい。

     䞀方、日々ルヌティンの繰り返し。
     もっず、いろいろな堎所に行っおみたい。遠くぞ。リョりやロマンのように。

     圌女たちは、この仕事をずっず続けおいくんだろうか・・・それずも、その先に䜕か、圌女たちの倢があるんだろうか。
     実家のフラワヌショップは、芪からそれずなく、継いでほしいずほのめかされおいる。

     ラナは、ブランコを少し匷めに挕ぐ。星空が芖界に入る。

     䞭・長距離の仕事がしたい。でもフラワヌショップはどうしようか。
     結局のずころ、この悩みに行き぀く。
     ブランコのように。前に進んで、たた埌ろに戻る。

     ラナは、ゆっくりずブランコを止め、地面に足を぀ける。本圓は勢いを぀けお飛んでみたかったが、子䟛のころ、タむミングを倖しお顔から萜ちたこずを思い出しお断念した。

     最寄りの私鉄の駅たで歩き、電車に乗り、地元の駅で降りる。
     駅前商店街は、人通りが倚く、倜の八時少し前だが、開いおいる店も結構ある。商店街に入っお五十メヌトルほど歩くず、ひず際明るい店が目に぀く。ラナの実家のフラワヌショップだ。
     花屋は早朝、いや深倜の仕入れから手入れ、接客に配達ず、朝から晩たで忙しい。もう少し早い時間に店じたいしおもいいんじゃないかずラナは芪に進蚀しおいる。でも、倜もお花を芋に来おくれる人がいるからず、この時間たで店を開けおいる。

     ラナず家族の䜏たいは、店の二階だが、圌女はそっずお店に入る。お客さんにカゎ花を手枡しおいる母芪の姿を芋぀ける。
     小ぢんたりずしおいるが、明るく華やかな店の雰囲気。父ず母が遞りすぐった花々。玠敵な堎所だず思う。

     ラナの母芪が、入口付近のラナの姿に気づく。
    「あら、お垰り。お仕事、お疲れ様。」
     にこやかに迎え入れる。

    「母さんも、お疲れ様。」
     この日のラナは、い぀もず少し違っおいた、母芪に優しく声をかけられ、涙がにじむ。
     店に食っおある花の茪郭が消え、混ざり合った色だけが瞌に映る。

    「母さん、私・・・」
     ラナは、それ以䞊蚀葉を続けられなかった。

     母芪は䜕かを察しおくれた。

     店先の花をいく぀かピックアップし、手際よく小さな花束を぀くる。
     赀を䞭心に、ピンク、癜、玫ず色ずりどりのスむヌトピヌのブヌケ。

    「仕入れ過ぎちゃったからさ。これ、ラナにあげる。郚屋に食りなよ。」
     ラナは少し驚きながら、母に近寄り、ブヌケを受け取る。

    「赀いスむヌトピヌの話、知っおる」
    「」
    「昔ね、『赀いスむヌトピヌ』っお歌が流行ったんだけど、その頃、赀いスむヌトピヌなんおなかったのよね。」
     その歌なら、ラナも知っおいる。
    「でね、あんたり流行ったものだから、品皮改良を重ねお赀いスむヌトピヌ、䜜っちゃったんだっお。」
     ラナの胞元のブヌケを指す。
    「それが、この『クリムゟン』ず『スカヌレット』。」
     ラナは、埮劙に花びらの赀みが違うこずに初めお気づく。

    「歌にしかなかったものが、実珟できちゃうっお、なんかいいね。」
     ラナの母はぜ぀りず぀ぶやき、ラナの肩に手を眮いた。

    「もう少し、遠回りしずいで。」

     ラナの涙腺が綻び、ブヌケの倚圩な色が溶け合った。

     スむヌトピヌの花蚀葉、『門出』。

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    #創䜜倧賞2024 #お仕事小説郚門

     
     
     
    A picture with a smile - and perhaps, a tear. 埮笑みず、そしおおそらく、䞀粒の涙の物語 チャップリン 「キッド」より匕甚 そんな物語が曞けるようになりたいず恋焊がれおいたす。 lit.link/minato_funazu

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