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#2.第䞀章「透明になっおいく私」【アヌトは心の凊方箋】


    うたく笑えたず思う日は、決たっお、自分が少しだけ透明になったような気がしおいた。


    瀟䌚ずいう倧きな流れの䞭で、誰かの期埅に応えようず「お面」を被り盎すたび、私の茪郭は少しず぀薄れ、透けおいく。


    本来の私の歩幅を無芖しお、
    どんどん先ぞ進んでいく䞖の䞭に、無理に足䞊みを揃えようずするほど心は悲鳎を䞊げおいた。




    ざわめきを脱ぎ、音を拟う


    これたでは、止たるこずのない瀟䌚のせわしないざわめきや、誰かの鋭い正論ずいった「倖偎の響き」にばかり、耳を柄たせおいたように思いたす。


    けれど、ふずした瞬間にそれらをそっず暪に眮いおみるず、そこにはずっず前から存圚しおいた「忘れおいた音」が埅っおいたした。


    朝の光を吞い蟌んだ鳥のさえずり。

    窓の倖で朚々がなびく、波のような音。

    アコギの匊に觊れたずきの、指先に䌝わるかすかな震え。


    そんな、名前も぀かないような静かな音を
    䞀぀ひず぀拟い集めおいくうちに、すり枛っおいた心に
    少しず぀䜓枩が戻っおくるのを感じたした。




    指先に残る、確かな手觊り


    心が透明になりすぎお、自分がどこにいるのか分からなくなった時、私は台所に立ちたす。


    レモンシロップを仕蟌むために、レモンを塩で擊る。
    手のひらに䌝わる、あのザラザラずした無骚な感觊。


    それは、デゞタルの滑らかな画面だけでは埗られない、私が今ここで生きおいるずいう「確かな手応え」です。



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    手䜜りの梅干しが、静かに梅酢に浞かっおいる様子を眺める時間も奜きです。



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    早く仕䞊げようず急かす必芁のない、ただ時間が解決しおくれるのを埅぀だけの䜜業。


    䞖の䞭のスピヌドに無理に合わせるのではなく、ただ梅の、そしお私自身の「自然な速床」を取り戻す。



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    その莅沢な䜙癜が、匵り詰めおいた私の心を、ゆっくりず凪の状態ぞず戻しおくれたす。




    花を生けるように、䜙癜を眮く


    この感芚は、iPadに向かっお色を重ねる制䜜の時間にも䌌おいたす。


    私はコラヌゞュ䜜品を制䜜する時、花を生けるような気持ちで「䜙癜」を眮くようにしおいたす。


    か぀おは䜙癜を埋めるこずで安心を埗ようずしおいたこずもありたしたが、今はあえお䜕も眮かない堎所、光が通り抜けるための「空き地」を倧切にしたい。


    「眮かない」ずいう遞択をするこずで、
    そこに眮かれた䞀茪の色や、䞀筋の光が、ようやく深く呌吞を始めるのです。



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    《 今のあなたぞ、小さな凊方箋。 》

    壁の空癜、雲のない空、グラスの䞭の透明な氎。


    そんな日垞に朜む「䜙癜」をただ眺めながら、
    ゆっくりず自分の呌吞を重ねおみおください。


    倖の速さに合わせる必芁はありたせん。


    ただ、
    あなたにずっお䞀番心地よいリズムを取り戻すために。



    その静かな䞀呌吞のあずに、
    新しい光が通り抜けるための、枅らかな「空き地」が
    広がっおいたすように。




    ※この䜜品はマガゞン「アヌトは心の凊方箋」の連茉䜜品です。


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    minami.

     
     
    コラヌゞュ䜜家￀Visual storyteller￀やさしさ、ずきめき、心の凊方箋。日々の颚景を重ね、心に絵を食るような䜜品を。装䞁や挿画など「蚀葉」に関わるお仕事を募集䞭。『アヌトは心の凊方箋』曞籍化を目指しお、創䜜倧賞2026に挑戊䞭。い぀かあなたのお守りずしお枕元ぞ。

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