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「転生聖女は珟䞖で䜕を蚺るか」第䞉話

    第䞉話 転生聖女は救急倖来で䜕を蚺るか(埌線)

    「40代の男性。30分前に急激な胞痛を発症 その埌10分ほど様子を蚺るも改善せず救急芁請 痛みは今たで感じたこずがない匷い痛み、冷感もありたす 既埀歎は特に無いずのこずですが、健康蚺断も受けおいないそうです」

    救急隊が抌すストレッチャヌに随行しながら話を聞く。
    䞀蚀も挏れ逃しの無いように。頭の䞭に叩き蟌む。

    「分かりたした。ご家族の方はいらっしゃいたすか」
    「いたせん 独居です」
    「ありがずうございたす」
    「よろしくお願いしたす」

      分からない。
    今たで芋おきた患者さんは、怪我をした人。぀たり倖傷を受けた患者だった。
    芋えるのだ。傷口が。打撲痕が。火傷の痕が。
    けれど今回のは芋たこずもない。
    傷ひず぀無い。かなり倪っおいる人具合の悪い人以䞊の感想がない。
    䜕故、なにも怪我をしおいないのに、この人はこんなにも苊しんでいるのか。
    冷や汗が滎るほどに。顔がゆがむほどに。
    ダメだ。手に負えない。

    「  安藀先生に連絡を。」
    「いいんですか 今仮眠を取り始めたばかりですよ。」
    「う  。それでも患者さんの呜が最優先です。」

    埌ろめたさはある。けれど優先順䜍は履き違えない。
    安藀先生に連絡をする  が出ない。
    考えたくはないが、PHSの音に気が付かないほど深く眠っおしたったのか

    「  昚日は盞圓忙しかったず聞いたし  他の先生に連絡を。」

    続いお橘先生に連絡をずるが  。

    「はい、橘先生のPHSです。今はオペ䞭ですが、なにか䌝えたすか」
    「いえ、倧䞈倫です」

    ダメだ。手術は耇数の医垫が協力しお行うものだず聞いた。たさか䞊の先生がいる前で私に指瀺を出すわけには行かないだろう。栗栖先生は  。

    「悪い。今患者IC䞭なんだ。10分埌に連絡する。たずはモニタヌ装着ずルヌト確保をしおみおくれ。できれば心電図も。」
    「わ、分かりたした。」

    栗栖先生も手が空かないらしい。
    ICずは患者さんぞの病状説明のこず。
    そんな状態でこちらの察応をしおいおはその患者さんに倱瀌だ。
    他に頌れる人物に心圓たりは  ない。

    「で、どうするんですか さっさず指瀺ください。」

    鈎朚さんが急かしおくる。
    患者さんの顔色はかなり悪い。10分も埅おるか分からない。
    せめお、やれるこずをやらないず。

    「も、モニタヌず点滎を確保しおください。」
    「モニタヌは䜕を 心電図ですか 血圧ですか SpO2ですか 点滎はどこから取りたすか 薬剀は」
    「ぜ、党郚お願いしたす。点滎はどちらでもいいので倚分腕から  。」
    「倚分」
    「腕からでお願いしたす」
    「はい。で、点滎の薬剀は」
    「え、えヌっず。」

    1週間で孊んだこずからヒントがないか必死で思い出す。
    確か、点滎の内容は  。

    「せ、生理食塩氎 生理食塩氎でお願いしたす」
    「心䞍党や高Na血症の可胜性はありたせんか 本圓にそれでいいんですか」
    「う  。」

    心䞍党はずもかく高Na血症ずはなんだ
    その病気だず生理食塩氎はダメなのか
    もしかしお生理食塩氎を投䞎するず死ぬ病態があるのか
    必死で蚘憶を探る。今、私は、䜕を、すべきなのか。

    そうだ。そういえば橘先生はあの時の勉匷䌚で  。

    「病態に合わせお点滎の内容を遞択するのがベストなのは間違いないわ。でも個々の病態ずその治療を党お教えおいる䜙裕は無い。だから䞀぀だけ教えおおく。迷ったら生理食塩氎を少量で流しなさい。点滎があれば次の治療に぀ながる。治療をしようなんお考えは捚おなさい。初期察応の圹割は、呜のバトンを最終走者に枡すこずよ。」

    そうだ。
    私の圹割を芋倱っおいた。
    次の治療に぀なげるためには点滎経路を確保するこずが最優先。
    治療をするために点滎をするんじゃない。
    次の治療の圹に立぀ために点滎をするんだ。

    「少量であれば問題ありたせん。たずは点滎ルヌトの確保を」
    「  分かりたした。」

    切り替えろカタリナ。
    次だ。胞痛であれば䜕を疑わないずいけない
    䜕があれば治療の圹に立぀
    私は胞に傷を負った人を散々芋おきたはずだ。
    胞痛の郚䜍に存圚する重芁な臓噚は  。

    「心臓ず  肺ず  倧血管」
    「は」
    「でも、身䜓の内郚を切っお蚺るなんおこずはできないし。そういえば。䜓内の状態を透かしおみるこずができる機械が  。」

    PHSに飛び぀き、電話垳を開く。
    片っ端からスクロヌルしおなんずかそれらしい名称の連絡先を芋぀ける。
    連絡先の名前は攟射線受付。

    「もしもし 救急倖来に胞痛の患者さんがいお レントゲンずいうものを撮りたいんですけど」
    「え、いや。もちろんずれたすけど  。ポヌタブルですか こちらに来たすか」
    「ポヌタブルっおいうのはなんですか」
    「え えヌっず、なんお蚀いたすか。小型のレントゲン撮圱機を救急倖来に持ち蟌むこずですけど  。」
    「それをお願いしたす」

    よし。他にできるこずは無いか
    そういえば栗栖先生が十二誘導心電図を取れっお蚀っおいたような  。
    そこたで思い至ったタむミングで安藀先生が救急倖来に飛び蟌んできた。
    乱雑に吹いたらしい髪の毛が頭䞊でりェヌブをかいおいる。

    「悪い。シャワヌ济びおたからPHSの着信に気が付かなかった。急患か」
    「安藀先生 胞痛の患者さんで 冷汗もあっお」

    涙が出そうになる。
    電話しおから5分も経っおいない。
    飄々ずしお掎みどころのない人物なのに。
    今はそれをかなぐり捚おお急いで駆け぀けおくれたのだ。

    「はいはい萜ち着いお。にしおもすごい肥満䜓型だな。糖尿病や高脂血症の既埀は」
    「ありたせん。それで今はモニタヌず点滎ルヌトを確保しおもらったずころで  。」
    「ん 採血は」
    「あっ。」

    したった。どうせ針を刺すなら採血も同時に行うべきだった。
    指瀺を出しおいなかった私のミスだ  。
    急いで採血をしないず。
    そこに鈎朚さんが割り蟌んできた。

    「先生。生化孊ず血算、凝固、トロポニンT、血糖倀のスピッツで採血しおおきたした。心筋梗塞疑いでいいですよね」
    「ありがずう鈎朚さん。ナむスフォロヌ。」
    「えっ。」

    先皋たでの䞍機嫌な態床はどこに蚀ったのか。にこやかに鈎朚さんが話しかける。
    採血をしおくれおいた 私の指瀺を埅たずに
    ぀たり、安藀先生がこのタむミングで戻っおくるず蚈算しおいい顔をするために自分の仕事はしおいたっおこず

    「あずは十二誘導心電図ず胞郚レントゲンだけど。」
    「ポヌタブルレントゲンは呌びたした。」
    「  レントゲン呌んでくれおたの」
    「はい。思い出したんです。䜓の前半分が爆発魔法の盎撃で吹き飛んだ方がいたんですが、その方の治療䞭に䞭が芋えたんです。心臓ずか肺ずか、倪い血管があったなっお。残念ながらその方はなくなっおしたったんですが、あのずきは  。」
    「ストップストップストップ」
    「はい。」

    安藀先生が叫びながら制止をかけおくる。
    そうだ確かに今は無駄な話をしおいる堎合じゃない。
    今は患者さんの治療を優先しないず。

    「た、たぁ経緯はずもかく、いい刀断だったよ。あずは十二誘導心電図だね。モニタヌのII誘導がおかしい。倚分これで蚺断が぀くかな。そしたら埪環噚内科にコンサルトだをしないず。」

    心なしか顔がひき぀っおいるような 。
    やはり疲れが溜たっおいるのだろう。悪いこずをしおしたった。

    ◇


    「前壁梗塞。緊急カテだな。」
    「ありがずうございたす。よろしくお願いしたす。」

    埪環噚内科医の倧西先生が蚺断を䞋し治療の準備を開始した。
    十二誘導心電図。心臓の電気信号を芋お心臓に起きおいる病態を蚺断する装眮。
    簡䟿で䟵襲もなく、埪環噚の疟患では必須ずなる怜査。
    これを正確に読み取るには専門的な知識が必芁䞍可欠。安藀先生はこずもなげにそれを読み取り埪環噚内科専門医である倧西先生ぞず患者を蚗した。

    「なぁ安藀。氷芋が蚘憶喪倱っおいうのは本圓の話なのか」
    「あヌはい。今は同期でフォロヌしおいる感じです。」
    「それもそうだが、お前も知っおいるだろ。ほら石橋先生。」
    「うわ。それ完党に忘れおたした。」
    「面倒なこずになるぞこれは。」
    「  楜しそうっすね。」
    「悪いな、めちゃめちゃ楜しいぞ。」

    石橋先生 氷芋先生ず亀流があった先生なのだろうか。
    もちろん私の蚘憶には党く無い人物だ。

    「先生。ご家族の方到着されたした。」
    「蚺察宀に入れおおいおくれ。すぐに病状説明ずカテヌテルの同意曞をずる。」
    「はい。」

    埅合宀に戻る途䞭で鈎朚さんが私の事を䞀瞥する。
    冷たい芖線だ。安藀先生は倧西先生ず話し蟌んでいお気づいた様子は無い。
    少しした埌鈎朚さんが戻り、かわりに埪環噚内科の先生が蚺察宀ぞず向かった。

    「ふヌ。お疲れ様。最初から倧倉な症䟋だったね。17時になったら栗栖ず亀代するからそしたらご飯でも食べに行こうか。」
    「は、はい」
    「鈎朚さんも行かない」
    「えヌ、ごめんなさい先生。私今日は甚事があっおヌ。たた今床誘っおくださヌい。」
    「残念。」

    そう蚀っお鈎朚さんは仕事に戻った。
    倚分盞圓仕事ができる人だ。先生方からの信頌も厚い。

      圌女が私を敵芖するのも圓然だ。
    苊劎しお぀くり䞊げた絵画の暪に子䟛の萜曞きを食られような屈蟱感なんだろう。

    「ずころで石橋先生っおどなたなんですか」
    「あヌ石橋先生ねヌ。ものすっごく面倒な事だけどやっぱり聞きたいよね 。」
    「はい。自分に関係のあるこずでしたらなおのこず。」
    「えっずね  。君の圌氏。」

    この䞖界に来お䜕床目だろうか。県の前が真っ癜になった

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