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Photo bytocotori

ドレスコードは冬の色

    「冬の色の服を着てお越しください」

    白いハガキの真ん中に

    万年筆で書いたブルーの小さな文字。

    パーティの招待状だ!

    さあ何色を着ていこう?

    机の上のカエルに聞いてみる

    「グリーンだよ、もちろんグリーン」

    カエル色…じゃなくてモミの木の色ね、きっと。

    梁の上の檸檬ちゃんに聞いてみる

    「黄色よ、黄色。絶対に檸檬色」

    でしょうね。

    窓の外に落ちている小さなおうちに声をかける

    「赤!」
    「赤!」
    「赤!」
    「黒!」

    冬眠中のテントウムシが律儀に返事をしてくれる

    確かに。赤と黒は有りね。

    どこかから雪虫が舞ってくる

    「白に決まってるわ」

    それだけ言ってまたどこかに舞っていく

    みんななんで押しが強いの~

    気が弱い私は途方に暮れる

    暗くなり始めた空に一番星がきらきら光り出す

    「よし!決めた!」


    私はその夜のクリスマスパーティに

    クリスマスツリーの着ぐるみをかぶって出かけた

    緑のフェルトで出来たツリーの飾りは

    赤いリボン、黄色い飾り玉、綿で出来た雪

    あちこちに大きな鈴をつけて

    てっぺんには星。

    「ええと、黒はどうしようかな?」

    私は黒いあたたかいタイツをはいて、

    ストラップ付の黒いエナメルの靴を履いた。

    みんなの冬色は何色だろう?

    わくわくしてスキップすると飾りがしゃらしゃらと鳴った。

    (了)


    少しだけ知っている方もいらっしゃいますが
    私は実際こんなツリー🎄の着ぐるみを持っています。
    着ると似合うねって誉められます(笑)

    【カエルくん】

    【檸檬ちゃん】

    【テントウムシ】


     
     
     
    日常からファンタジーへと誘う世界を描きます。 短編、詩、俳句、エッセイなど。 ときどきstand.fmで朗読します。 2025年4月から放送大に入りました。

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