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ひと色展【短文】*夢を見た*

    ミモザ

    ピアノの発表会に出る夢をみた

    次はわたしの出番。舞台袖でふるえているわたし。

    どうしよう、どうしよう、なにも弾けない

    だってピアノ教室に通っていたのは何十年も前のこと

    それに、習っていたときにわたし、ピアノを持っていなかった

    なにも弾けない。一曲も。ああ、なのに出番だ

    わたしは幽霊のようにステージに進み、ピアノの前にすわる

    どうしよう、どうしよう。涙が出てくる。

    (さあ、弾いて)

    どこかから励ます声が聴こえる

    わたしは鍵盤に手をのせる

    指が動いて風がささやくような曲を弾く

    バイオレット

    すみれの風

    ああ、目が覚めてもこの曲をおぼえていたい

    バイオレット

    すみれの風


    ⁂さちとピースさんが曲を作ってくださいました✨✨


    *イシノアサミさんのひと色展コラボに参加させていただきました。イシノアサミさん、ありがとうございます。
    *ミネラルバイオレットから生まれた小品です。

    *続編のようなもの


     
     
     
    日常からファンタジーへと誘う世界を描きます。 短編、詩、俳句、エッセイなど。 ときどきstand.fmで朗読します。 2025年4月から放送大に入りました。

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