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Photo byjakoko

詩 "蟻と菫"【炭酸刺繡に寄せて】


    小さな黒い蟻たちが

    一粒ずつ運んでいるのはグラニュー糖

    透き通った石のような砂糖

    すぐ溶けてしまう甘い甘い砂糖

    いいえ

    もしかしたらあれは花の種、菫すみれの種

    蟻が菫の種を運ぶから

    庭中が菫だらけになってしまったとあの人が云った

    あの粒が種だとしたら

    砂糖ではなく菫の種だとしたら

    透き通るような白い菫が咲くのだろう

    蟻はその下に

    菫たちの下の地中にまるで刺繍をするように

    お家を作って住むのだろう

    中に砂糖を積み上げて

    私も運ぶ

    グラニュー糖と菫の種を私の家へ

    菫の花の砂糖漬けを作るために

    私の庭じゅうに菫が咲くように

    菫の種をぬすんできてぱらぱらと

    私はもしかして蟻なのだろうか

    砂糖を運び

    そして菫の種を運ぶ

    そのうち落ちている蝶々の羽も運ぶかもしれない


    藤家秋さんの素敵詩集「炭酸刺繍」に参加希望です✨


     
     
     
    日常からファンタジーへと誘う世界を描きます。 短編、詩、俳句、エッセイなど。 ときどきstand.fmで朗読します。 2025年4月から放送大に入りました。

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